考え方

「大地と空と自然がSUBARUのフィールド」と謳うSUBARUにとって、自然がもたらす恵みは欠かすことができません。
SUBARUグループでは、商品の環境性能向上はもちろんのこと、原材料採掘、製造、輸送、使用、廃棄というライフサイクル全般にわたり地球環境保護に取り組みます。

中長期目標(長期ビジョンとマイルストーン)

SUBARUは脱炭素社会の実現に貢献していくため、クルマに関する長期目標(長期ビジョン)と、それを補完する中期目標(マイルストーン)を2020年1月に公表しました。
2019年12月のCOP25における“各国のCO2排出削減目標の自発的引き上げを求める文書”の採択を受けパリ協定の努力目標である1.5℃達成を視野に2050年、そしてそこに至る2030年の中長期目標を定めました。

  • 2050年に、Well-to-Wheel※1で新車平均(走行時)のCO2排出量を、2010年比で90%以上削減※2
  • 2030年代前半には、生産・販売するすべてのSUBARU車※3に電動技術※4を搭載
  • 2030年までに、全世界販売台数の40%以上を、電気自動車(EV)+ハイブリッド車(HV)にする
※1
「油井から車輪」の意味。EVなどが使用する電力の発電エネルギー源まで遡って、CO2排出量を算出する考え方を指す。
※2
2050年に世界で販売される全てのSUBARU車の燃費(届出値)から算出するCO2排出量を、同2010年比で90%以上削減。総量ベース。市場環境変化による販売台数の増減は加味するが、走行距離の多少は考慮しない。
※3
他社からOEM供給を受ける車種を除く。
※4
EV、HVなど、電力利用を高める技術を指す。

SUBARUの考える商品を通じた脱炭素社会への貢献

取り組み

新車CO2排出量の削減

SUBARUは、自動車から排出されるCO2の排出量を削減するためには、燃費性能向上が最も重要であると考えます。従来のガソリンエンジン車での燃費改善を進める一方、電動車の車種拡充、さらには年々厳しさを増す各国の燃費規制を見据えたEV開発を推し進め、新車CO2排出量の削減に積極的に取り組みます。

燃費性能向上

従来のガソリンエンジン車へのお客様ニーズはいまだ高く、HVもガソリンエンジンと電動技術との組み合わせであり、エンジンの進化は燃費性能向上には必須であると考えます。2019年に米国で発売した、新型「アウトバック/レガシィ」には、「新開発2.5L直噴エンジン」が搭載され、改良型CVT(Continuously Variable Transmission、無段変速機)との組み合わせで、高い燃費性能を実現しています。また、「フォレスター」と「アセント」の2020年北米モデルも引き続きSUVクラストップレベルの燃費を維持しています。

新開発2.5L直噴エンジン

電動車―HV、PHV(プラグイン・ハイブリッド車)、SHEV(ストロングハイブリッド車)、xEV(各種電動技術を含む車)

SUBARUは、水平対向エンジンと電動技術を組み合わせたパワーユニット「e-BOXER」搭載車の拡充、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)の持つHVノウハウを活用した、SUBARUオリジナルのPHVの発売、さらに2020年代に、これまで培ってきたSUBARUらしさと環境性能を高次元で両立したSHEVの展開を図っていきます。また、ガソリンエンジン車に各種電動化技術を備えることで燃費性能を向上させたxEVの展開も計画しています。SUBARUはこれらの電動車の商品ラインアップ拡充を計画的に進めることで、新車CO2排出量の削減に取り組みます。

※SUBARUらしい走りの愉しさに加え、環境にも配慮した水平対向エンジン+電動技術の総称。

PHV クロストレックハイブリッド

e-BOXER搭載 FORESTER Advance

電動車―EV(電気自動車)

SUBARUは、来る本格的電動化時代への次なる布石として、2019年6月、中・大型乗用車向けのEV専用プラットフォームおよびCセグメントクラスのSUVモデルのEVをトヨタと共同で開発することに合意したことを公表しました。トヨタが仲間づくりに取り組んでいる電動化技術とSUBARUが長年培ってきたAWD(全輪駆動)技術を活用するなど、両社の持つ技術の強みを持ち寄ることで、EVならではの魅力ある商品づくりにチャレンジし、2020年代前半の発売を目指します。
SUBARUは、「先進の技術で環境に貢献できる商品を開発、社会に提供」することで地球環境保護への貢献を目指しています。引き続き実用性とお客様の嗜好を鑑みつつ、電動車の開発とラインアップの拡充を推進し、環境対応車の比率を順次向上し、市場ごとに充実させていく予定です。

電動化でCO2を削減しつつ、環境時代も「SUBARUらしさ」を際立たせる

ライフサイクルアセスメント

SUBARUは自動車のライフサイクル全体(原材料採掘、製造、輸送、使用、廃棄の各段階)の環境負荷低減活動を束ね、製品1台分の環境負荷を明確化して環境負荷低減を図っていくために、LCAを実施しています。

※ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment)は製品やサービスに対するプロセスの総合的な環境性能を評価する環境影響評価手法のこと。

ライフサイクルアセスメント

排出ガスのクリーン化

SUBARUは世界的にクリーンな大気を維持・浄化するため、過去からの大気汚染原因物質である炭化水素化合物、窒素酸化物だけでなく昨今、深刻な人体影響が注目されている微粒子物質に関して、排ガスクリーン化の技術開発に取り組んでいます。製品レベルでは各国の最新規制への対応車種を順次拡充しています。

  • 日本:2018年基準排ガス低減レベル
  • 米国:カリフォルニア州SULEVレベル
  • 欧州:Euro6最終段階レベル
  • 中国:国家第6段階規制レベル

今後規制化が考えられる成分も含めて、将来に向け、各国の環境下での最適な仕様の研究をもとにお客様にとってリーズナブルな商品の開発・提案を進めます。
その手法の一つとして、排ガスクリーン化に大きな役割を担う触媒の高性能化と使用する貴金属の省資源化を両立させるべく、素材から原子レベルの材料設計に取り組んでいます。

環境負荷物質の低減

SUBARUは自動車の環境負荷物質の低減にも積極的に取り組んでいます。
鉛、水銀、六価クロム、カドミウムの削減については、2008年以降の新型車全モデルで一般社団法人日本自動車工業会の環境負荷物質削減目標を達成しました。
また、REACH規則、ELV指令、化審法など世界各国の化学物質規制に対応し、鉛のさらなる削減およびフタル酸系可塑剤などの環境負荷物質の代替を進めています。

車室内VOC※1の低減

SUBARUはVOCを低減するために、車室内の部材や接着剤を見直しています。
「レガシィ」「レヴォーグ」「インプレッサ」「フォレスター」「SUBARU BRZ」は、厚生労働省が定めた指定13物質について、室内濃度指針値を下回るレベルに低減し、日本自動車工業会自主目標※2を達成しています。今後もVOC低減を進め、車室内環境の快適化に努めていきます。

※1
ホルムアルデヒドやトルエンなどの常温で揮発しやすい有機化合物。人の鼻や喉などへの刺激の原因とされる。
※2
日本自動車工業会が発表した「車室内のVOC低減に対する自主取り組み」で、2007年度以降の新型乗用車(国内生産、国内販売)は、厚生労働省が定めた13物質について、室内濃度を指針値以下にするというもの。

日本自動車工業会 車室内VOC(揮発性有機化合物)低減に対する自主取り組み

再生樹脂の活用

SUBARUは資源循環型社会と低炭素社会の実現に貢献するため、自動車に使用されている樹脂部品を再生樹脂やバイオマス材料などに切り替えるべく、技術開発に取り組んでいます。