CSR重点6領域 安心
2025年のありたい姿
すべてのステークホルダーに
「最高の安心」を
感じていただける
企業になる

基本的な考え方/KPI/貢献するSDGs

基本的な考え方 KPI 貢献するSDGs
すべてのステークホルダーに「最高の安心」を感じていただける存在となります。
  • 2030年に死亡交通事故ゼロを目指す
  • 衝突時のエネルギー吸収量を1.4倍に向上
SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す。

重要と考える理由

SUBARUは、クルマに求められる安心感を、クルマづくりやサービスを通して実現します。
お客様が安心して長く使い続けていただける「品質」No.1を目指し、品質に関わる全プロセスを不断に見直していきます。そして、「人の命を守る」ことにこだわり、2030年に死亡交通事故ゼロを目指して取り組みます。他方で、地域で操業する製造業として地域社会にもSUBARUなら安心と思っていただくこと、また、SUBARUグループで働くすべての人々が安心して働け、かつ、安全な職場環境をつくることも不可欠です。さらには、交通事故などクルマに関わる社会課題の解決にも貢献していきます。
SUBARUは、お客様・地域社会・従業員をはじめとするすべてのステークホルダーにとって、「最高の安心」を感じていただける企業となることを目指していきます。

SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す。

CSR重点6領域の取り組み

TOPICS
安全性能のレベルアップと品質改革の実行で、
「最高の安心」と「愉しさ」をお届けする
SUBARUならではの技術・品質で、死亡交通事故ゼロの未来をつくる

予防安全性能・衝突安全性能を、さらに進化させる

SUBARUは、「最高の安心」をお届けするために、予防安全性能・衝突安全性能を絶えず進化させています。「2030年に死亡交通事故ゼロを目指す※1」を掲げており、技術開発の取り組みを多面的に進めています。
予防安全性能の追求では、事故を未然に防止するSUBARU独自の運転支援システム「アイサイト」がさらなる進化を遂げました。2020年にリリースした「新世代アイサイト」では、従来の「ステレオカメラ」による認識と制御をさらに進化させ、あらゆるシーンでより高度な運転支援を実現しました。この「ステレオカメラ」は、常に前方を監視し、人の“目”と同じように距離を測り、クルマや歩行者、白線などを識別できるほか、広い視野角と視認距離、カラー画像によるブレーキランプの認識など、高い認識性能を誇ります。その情報と走行状況をもとに、“頭脳”にあたるソフトウェアが必要な制御を判断し、状況に合わせてクルマの各ユニットの“手足”のような適切な制御を可能にしました。さらに、準天頂衛星「みちびき」やGPS、3D高精度地図データの活用によって、運転支援システムの機能を強化した先進安全技術「アイサイトX」が、死亡交通事故ゼロの未来を一気に近づけました。2022年には、「広角単眼カメラ」を新たに加え、各々のカメラが認識した情報を連携して処理することで、横断自転車や歩行者との衝突回避を支援しています。

アイサイト
アイサイトの認識イメージ
広角単眼カメラ

また、世界トップレベルのSUBARUの衝突安全性能も1台のクルマに詰まっています。トップクラスの衝突安全性能に加え、乗り心地と運動性能を高次元で両立した走行質感や、トップクラスの揺れの少なさを実現した剛性と静粛性により、クルマを操る愉しさにつながる「動的質感」をもたらす「スバルグローバルプラットフォーム」。どの方向からの衝突に対しても、高い衝突吸収性能を発揮する「新環状力骨構造ボディ」。シートベルトとの組み合わせで、前席乗員の被害の軽減を図るデュアルSRSエアバッグ。さらに、側面衝突時に備えるSRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグなどをSUBARU車に搭載。乗員保護はもちろん、歩行者保護も視野に入れたSUBARUの衝突安全性能は、世界市場で高い評価を獲得しています。2022年発売の「ソルテラ」では、「スバルグローバルプラットフォーム」の思想に基づき新設計したEV専用プラットフォーム「e-スバルグローバルプラットフォーム」を左右対称レイアウトのシャシーをベースにサスペンションや電動パワーステアリングなど各部にSUBARUの知見を注ぎ込むことで、EVにおいても動き出した瞬間から誰もが「安心と愉しさ」を実感できる、SUBARUらしい軽快で快適な走りを実現しました。

ソルテラ
e-スバルグローバルプラットフォーム

これらSUBARUならではの予防安全性能・衝突安全性能は、外部からも高く評価いただいています。米国のIIHS※2によって行われた2023年安全性評価では、2023年モデルの「アセント」「アウトバック」「ソルテラ」(共に米国仕様車)が、最高評価となる「トップセーフティピックプラス(TSP+)賞」を獲得しました。加えて、2023年モデルの「レガシィ」「フォレスター」(共に米国仕様車)が、「トップセーフティピック(TSP)賞」を獲得しました。IIHSは2023年評価より、TSPおよびTSP+の評価基準を厳格化しています。その最も大きな変化点は、2021年から導入された新側面衝突試験がTSPおよびTSP+の基準に追加されたことです。新側面衝突試験では、衝突時に発生させるエネルギーが、従来試験から82%増加しました。「アセント」「アウトバック」「ソルテラ」は、この新側面衝突試験で「Good」(最高評価)を獲得しました。なお、TSPの要件をさらに強化したTSP+が2013年に導入されて以降、SUBARUが獲得したTSP+の累計は69となり、米国内ブランド別の累計獲得数として最多※3※4です。さらに、欧州では「ソルテラ」(欧州仕様車)が、ユーロNCAP※5の2022年安全性能テストで、最高評価である「ファイブスター」を獲得※6しました。SUBARUがユーロNCAPで「ファイブスター」を獲得するのは、2021年のアウトバックに続いて10度目です。
SUBARUは、クルマの「愉しさ」は「安心」によって支えられるものであり、安全で信頼できるクルマだからこそ、クルマを運転する愉しさや移動の愉しさ、クルマのある生活そのものの愉しさをお客様に実感いただけるのだと考えています。今後は、高度なセンシング技術とAIの判断能力、および「つながる安全」を融合し、あらゆる場面で「世界最高水準の安心と安全」を追求しながら、2030年に死亡交通事故ゼロを目指します。※1

※1:
SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す。
※2:
IIHS(Insurance Institute for Highway Safety):米国道路安全保険協会。
※3:
適用対象は米国仕様車。Subaru of America, Inc.とSubaru Canada, Inc.の調査結果に基づく。
※4:
2023年2月時点。
※5:
欧州各国の交通関連当局などで構成された独立機関が、1997年より実施している安全性能評価プログラム。
※6:
試験は共同開発車両のトヨタ自動車「bZ4X」(欧州仕様車)にて実施。
2023年モデルアウトバック(米国仕様車)

2023 トップセイフティピックプラス ロゴ

3つの切り口で、品質改革を推進

SUBARUは、品質の高さこそがSUBARUブランドの大事な根幹であり、付加価値の源泉であると位置づけ、「品質改革」活動を進めています。「品質改革」は、3つの切り口で活動を推進しており、1つ目は、「品質最優先の意識の徹底と体制強化」です。「品質方針」の見直しや品質マニュアルの刷新によって目指す姿を再定義し、SUBARUグループ全体で啓発活動を行うことで、従業員に品質意識の変革を促しています。2つ目は、不具合の流出防止を目指す「つくりの品質の改革」です。この改革では、市場で発生してしまった不具合に対して、迅速な解決策を講じていくために、重点市場である北米における品質保証体制の強化に向けて品質改善チーム「FAST※7」を立ち上げたほか、国内では新たに完成検査工場を2つ新設し、それぞれ2022年8月と2023年8月より稼働開始しています。整った環境下で厳格な検査を行うことで、お客様に安心してお使いいただける商品の提供を目指しています。さらに、不具合に対する調査能力の向上を目的とした「品証ラボ」を設置しています。不具合が発生した場合には、開発・製造部門と連携して原因究明と対策を講じますが、特に原因特定が難しい不具合に対しては品質保証本部が自ら「品証ラボ」で不具合部品を分析・調査することにより、不具合解決のスピードアップを図っています。また、部品トレーサビリティの強化を進めることで、品質改善の対応スピードの向上に取り組みます。3つ目は、製品企画・検討段階から開発・設計にいたるプロセスを変革する「生まれの品質の改革」です。開発責任者の権限を強化し、生産・物流工程も網羅した一気通貫での品質確保を目的としています。

※7:
Fast Action & Solution Team

これらの活動は、まだ道半ばではありますが、新技術への対応を含め、品質改革の取り組み結果を実績で示すフェーズとして取り組みを進めています。その一例として、新型「クロストレック」は、3つの品質改革活動を織り込んだモデルと言えます。新型「クロストレック」は、コンパクトなボディ、SUBARU独自のシンメトリカルAWDをベースとした本格的なSUV性能、ラギッドかつスポーティなデザインを組み合わせることにより、都会からアウトドアシーンまで幅広く活用出来る多用途性を実現したクロスオーバーSUVです。従来型の個性的なデザインをさらに際立たせ、動的質感にもより磨きをかけました。また、新世代アイサイトに加え、広角単眼カメラも日本仕様として初めて採用することで、高い安全性能を実現しました。
私たちは今後も、末永くお客様に安心してお使いいただける品質を追求することで、SUBARUグループが目指す「笑顔をつくる会社」に向けて、安全で愉しいクルマ社会の実現に取り組んでいきます。


クロストレック Limited AWDモデル(日本仕様車)