トップメッセージ

「安心と愉しさ」を提供し続けるために、
すべてのステークホルダーから信頼・共感
される存在となる

代表取締役社長 CEO
中村 知美

社長就任にあたって

2018年6月をもちまして代表取締役社長に就任いたしました。
自動車業界が100年に一度の大変革期にあるこのタイミングで、経営のバトンを引き継ぐことに重責を感じています。当社の不変の経営理念である「お客様第一を基軸に『存在感と魅力ある企業』を目指す」のもと、この大きな事業環境の変化を見極め、スピード感をもって対応していきます。

完成検査に係る不適切事案について

当社群馬製作所において、完成検査員の資格を有していない者が完成検査を行っているなどの不適切な運用、完成検査工程に属する燃費・排出ガスの抜き取り検査工程およびその他の完成検査業務で、不適切な行為が行われていたことが判明しました。お客様をはじめ、ステークホルダーの皆様に、大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。
社外専門家チームによる調査報告書では、一連の不適切行為が長期、多種、広範にわたっていた背景は、「企業風土」という体質的問題や、従業員のコンプライアンス意識の問題だけに起因するものではなく、経営陣の完成検査業務に対する認識および関与が不十分であったことを指摘されており、経営の責任を極めて重く受け止めています。私以下、現経営陣が果たすべき責任は、再発防止策を確実に実行し、その成果を挙げていくことであり、自らが陣頭指揮を執って、皆様からの信頼を一歩ずつ回復していきます。

新中期経営ビジョン「STEP」策定

SUBARUは、2018年7月に2025年までの新中期経営ビジョン「STEP」を発表しました。新たなビジョン策定に至った背景には、自動車業界の大変革期といわれる中で、外部環境の変化を見据えた経営の方向性を示す必要があったこと、近年の急成長に伴う歪み、ほころびや課題が明確になってきたことがあります。一刻も早く真の実力を養成し、信頼を取り戻す、「お客様に『安心と愉しさ』を提供する」というブランドの方向軸は動かさず、多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての責任を果たしていきます。そして、お客様に共感され、信頼していただける存在を目指すという強い意志のもと、全社一丸となって取り組みを進めていきます。具体的な取り組みについては、最優先項目としてSUBARUが取り組まなければならない課題として「組織風土改革」を掲げました。スローガンには、決意と覚悟を表す意図で「Change the Culture」という強い言葉を用いています。SUBARUが過去から培ってきた良いDNAは守りつつ、時代や世の中の変化に対して敏感に、スピード感をもって、柔軟に対応できる会社を目指し、コンプライアンス、ガバナンス、マネジメントの強化を加速していきます。同時に、企業風土と人材・組織の変革、CSRの取り組み見直し、事業活動全般におけるシステム化の推進などに取り組みます。

CSR重点6領域を選定

CSRの取り組みについては、SUBARUグループが真のグローバル企業として社会から信頼され、またSUBARUグループで働くすべての人が誇りを持てる企業にするために、新中期経営ビジョン「STEP」に合わせて、従来のCSRの取り組みを見直し、「CSR重点6領域」を定めました。
「CSR重点6領域」は、事業の強みを活かして社会に貢献するとともに、社会からの要請に応えていくという両方の側面から選定したもので、「人を中心とした自動車文化」「共感・共生」「安心」「ダイバーシティ」「環境」「コンプライアンス」としています。

私たちは、「クルマは単なる移動手段ではない」と考えています。「人を中心とした自動車文化」では、「安心と愉しさ」といった人の「感性」を大切にし、クルマは人の心や人生を豊かにするパートナーとなる商品やサービスを付加価値としてお客様に届け、持続可能なモビリティ文化を醸成することを目指します。
また、私たちは常にお客様や社会の声に真摯に向き合うことを基本としています。

「共感・共生」では、人と人とのコミュニケーションを通じて事業活動をすることで、お客様や地域社会に信頼され、共感していただける存在になり、共生できる企業になりたいと考えています。

SUBARUグループ CSR重点6領域


そして、SUBARUのこだわりともいえる「安心」です。クルマに求められる安心感を実現すると同時に、お客様、地域社会、従業員をはじめ、すべてのステークホルダーに「SUBARUなら安心」という「最高の安心」を感じていただける存在になることを目指します。特に「『人の命を守る』ことにこだわり、2030年に死亡交通事故ゼロ」を目標に掲げて取り組んでいきます。

※SUBARU乗車中の死亡事故およびSUBARUとの衝突による歩行者・自転車等の死亡事故をゼロに

「ダイバーシティ」においては、多様な市場価値を尊重し、お客様の選択肢を増やしていくことが、SUBARUの持続可能性にもつながると考えています。そのためには、SUBARUグループで働くすべての人々の視点にも多様性が必要です。事業の強みを活かして社会課題を解決する「商品のダイバーシティ」と社会からの要請に応える「従業員のダイバーシティ」両方に取り組むことが、SUBARU独自のダイバーシティだと考えています。

「環境」については、SUBARUは、自動車と航空宇宙事業を柱とする私たちの事業フィールドを「大地と空と自然」としています。「大地と空と自然」を将来世代に伝承するためにも、企業活動全体で環境に配慮していかなければなりません。
環境方針において、気候変動を最も重要な取り組みと位置付けており、気温上昇を2℃未満に抑えるためにもSUBARUグループが直接排出するCO2を、2030年度には30%削減(2016年度比・総量ベース)するという目標を掲げ、気候変動問題の解決に取り組んでいきます。

最後に、「コンプライアンス」ですが、すべての業務においてコンプライアンスを重視する意識を醸成し、自らの企業体質を根幹から変革していくことが必要であると強く認識しています。
この度の不適切事案を踏まえ、SUBARUでは、コンプライアンスの実践を経営の最重要課題の一つと位置付け、さまざまな取り組みを実施しています。
経営トップが先頭に立ち、すべての役員や従業員が一丸となってコンプライアンスに取り組むことで、コンプライアンス重視・優先の考え方がSUBARUグループで働くすべての人々に浸透し、実行されている企業を目指します。
そして、一刻も早くステークホルダーの皆様からの信頼を回復し、「モノをつくる会社から笑顔をつくる会社」になることをお約束いたします。



代表取締役社長 CEO
中村 知美