考え方・方針

SUBARUではありたい姿「真の競争力をもった人・組織」を実現させるため、「個の成長」「組織の成長」を基点として、人的資本経営の取り組みを推進しています。

体制

SUBARUでは、CHRO(最高人財責任者)のもと、人的資本経営を推進しています。CHROは、人財育成、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン、ワークライフバランス、健康経営、労使コミュニケーションなど、人的資本の最大化に資する業務領域を幅広く管掌しています。

取り組み

SUBARUでは、評価・処遇・育成を一体的に循環させることで、従業員のチャレンジと成長を促す仕組みを構築しています。

職群・評価・処遇

SUBARUの人事制度では、2つの職群(組織の中核を担い、役割・成果で処遇される「基幹職」と、専門性を軸に業務遂行力を発揮する「専任職」)を設けています。ただし、評価・処遇の基本的な仕組みは、2つの職群で共通となっています。

職群・評価・処遇の考え方
  内容
職群 基幹職 役割(ミッション)と成果の大きさを基準にグレードを決定する「役割等級」制度。経験や年齢ではなく、担う役割の難易度と成果責任を重視する
専任職 専門性および職務遂行能力を基準に資格を設定する「職能資格」制度。
業務経験やスキルの深さを重視し、現場のSQCDM※1の確保や専門力の発揮を評価軸とする
評価
  • 年1回(3月)の評価サイクル。期初の目標設定、中間の実績確認を経て、期末評価を実施
  • 面談は期初、中間、期末、評価フィードバックの計4回を実施し、日常のコミュニケーションも重視
処遇 評価結果を基本給(昇給)および賞与に反映
※1
Safety(安全)、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Man(人)

育成

人事部主催の取り組み

SUBARUでは、人的資本経営の基点となる「個の成長」「組織の成長」の考え方に基づき、育成プログラムを整備しています。
また、国内(日本)の連結子会社(販売特約店を除く)においては、グループ共通の人財育成の考え方のもと、グループを横断した研修や人財交流を実施し、人財育成に取り組んでいます。なお、2025年度の人事部主催の主な研修における、一人当たりの平均研修時間は4.3時間、一人当たりの平均研修費用は3.3万円、総研修時間は252,909時間となりました(これら以外にも業務に必要な知識・技能の習得は、部門ごとに独自で企画・運営しています)。
2026年度からは、「真の競争力をもった人・組織」をスピーディに実現するために、人財育成プログラムの一部について見直しを進めています。従業員一人ひとりが自律的に学び、その実践を通してそれぞれの役割におけるリーダーシップを発揮することで、人と組織の力の最大化を図っていきます。

教育プログラム体系図
教育プログラム体系図
教育プログラム
  内容
人事部主催の
プログラム
キャリア支援
  • 個人のキャリアデザインシート作成とそれをもとにした上司との面談(1回/年)
  • 新任管理職向けキャリアマネジメント研修を実施し、部下のキャリア支援を行える体制を強化
  • 公募型ジョブローテーション制度による自発的なキャリア選択機会の提供
ビジネススキル
強化
  • 従業員が自ら選択した学びに対して、会社が費用や時間的な支援を行う「育成FUND」を導入
  • 目的とレベル別に選べるビジネススキル研修をオンデマンド/対面形式で整備
DNA理解 歴史講座や工場見学を含むオンボーディングによるSUBARUのDNA理解促進
経営人財 次世代の経営を担う人財創出を目的に、管理職・リーダー向け選抜型研修を継続実施
階層別 階層別研修で役割・マインド・スキルを体系的に習得
組織力向上 ファシリテート&コーチング研修で組織横断の協働を促進(管理職全員が受講完了)

学位取得の支援

SUBARUでは、従業員一人ひとりが主体的に学び、専門性を高め続けることを支援しています。その一環として、大学院での学位取得を目指す従業員を対象に、学業と就労の両立を可能とする制度を整備しています。SUBARUは本制度を、技術革新の加速や課題解決力の向上につながる人財投資と位置づけています。2026年3月現在で、3名の従業員が本制度を活用し、学位取得に取り組んでいます。

デジタル人財育成

[全従業員向けIT・デジタル教育(ITアカデミー)]

SUBARUでは、すべての従業員のIT・デジタルスキル向上を目的として、人財育成の枠組みである「ITアカデミー」を展開しています。ITアカデミーでは、初心者から上級者まで、従業員一人ひとりが自身のレベルや役割に応じて、ITに関する知識・スキルを体系的に学ぶ機会の提供を進めています。SUBARU全体のITリテラシーの底上げと、IT・デジタルスキルを業務で活用できる「スマートエンプロイー」の育成を両輪で進め、身近な業務改善やIT・データを活用した業務変革を促進しています。この教育の対象者は、SUBARUおよび販売特約店も含む国内(日本)の連結子会社の正社員、派遣社員、出向受入者です。また、2025年度には、取締役、執行役員も対象に教育を実施しました。

[車両とソフトウェアを横断する技術人財の育成]

SUBARUでは、車両とソフトウェアの両方を理解し開発できる人財の育成を目的として、2022年度に社内プロジェクト「ソフトウェア人財育成プロジェクト」を発足しました。本プロジェクトでは、技術部門のすべての従業員を対象に、レベルや役割に応じた教育を実施しています。また、この教育は、「新入社員向け集中教育」「既存従業員向けアドスキル教育」「マネジメント層向け研修」の三層で構成しています。新入社員と既存従業員向けには「組み込み講座」と「AI・DX講座」を初級・中級・上級の三段階で整備し、レベルに応じて受講できる体系となっています。 2022〜2025年度の4年間における累計受講者数は、「組み込み」領域で754名(うち中級以上243名)、「AI・DX」領域で1,308名(うち中級以上444名)となりました。
受講者は、学んだ技術をバッテリー劣化予測や燃費予測といった実際の開発業務に活用しています。今後は技術部門で蓄積した育成手法を他部門へも展開し、ソフトウェア人財層の拡充を進めていきます。

製造領域の技能伝承

[新規入職者の育成]

製造部の新規入職者には、雇用形態を問わず、SUBARUトレーニングセンターで約2週間の受け入れ教育を実施しています。製造現場のルールや基本技能、配属先ごとの専門技能を交替制勤務形式で学び、職場への早期順応を図っています。

[技能者※2の育成]

技能者の育成として、「SQCDM※3の視点で自律的に課題解決できる人財」を目指し、「入口・基礎・技能・改善・管理者」の5本柱による教育を実施しています。また、「勘とコツ」が求められる技能の継承のため、特別プログラム「特殊技能伝承コース」を展開しています。

※2
製造工程において、専門的な技能や経験を活かして現場作業を担う人財
※3
Safety(安全)、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Man(人)
[技能五輪全国大会を通じた人財育成]

SUBARUは、技能五輪全国大会への継続的な挑戦を通じて、高度な技術力を備え、将来のリーダーとなり得る技能者の育成に取り組んでいます。
技能五輪全国大会は、原則23歳以下の青年技能者を対象に、技能者の技能向上と、技能の重要性に対する社会の理解促進を目的とした競技大会であり、全国から選抜された技能者が技能を競い合う場となっています。競技種目は、製造業・建設業・サービス分野など幅広い職種で構成されています。
SUBARUは、入社3年目までの若手社員を選手として選抜・育成し、「旋盤」「プラスチック金型」「自動車板金」といった種目で、毎年、技能五輪全国大会に出場しています。選抜された選手は、入社後約3年間にわたり、全国大会を目指すとともに、大会で最高の力が発揮できるように、日々、技能・集中力・体力の鍛錬に励んでいます。
2025年の第63回全国大会では、全3種目で入賞し、プラスチック金型で銀賞、旋盤と自動車板金で敢闘賞を獲得しました。

技能五輪全国大会 入賞実績
技能五輪全国大会 入賞実績
(注)
これまでの実績(累計)は金賞1(2017年)、銀賞5、銅賞14、敢闘賞42となります