事業別概況:航空宇宙カンパニー

当社の前身は1917年に創設された「飛行機研究所」をルーツとする「中島飛行機」。航空宇宙カンパニーは、「中島飛行機」から続くモノづくりへの情熱を受け継ぎ、多種多様な航空機を開発・生産し、日本の航空宇宙産業をリードしています。

防衛事業では、陸上自衛隊で災害救助などにも活躍する多用途ヘリコプター「UH-1J」や「UH-2」、海上自衛隊や航空自衛隊のパイロット訓練を支える初等練習機「T-5」や「T-7」、15機種以上開発した無人機、操縦訓練用シミュレータなどの開発・製造・整備・修理・技術サポートを行っています。民間事業では、米国ボーイング社の国際共同開発に多数参画し、大型旅客機「ボーイング777X」でも中央翼および主脚格納部組立結合、主脚扉と翼胴フェアリング(前部)に加えて、翼々結合部(Side Of Body)等の開発・製造を担当しています。

今後の目指す姿

これまで培ってきた独創的で先進的な技術を、これからも多種多様な航空機の開発・生産に携わることで一層磨いていきます。最新のヘリコプター「SUBARU BELL 412EPX」(陸上自衛隊「UH-2」のベース)を米国ベル・テキストロン社とのアライアンスを活かして共同開発を行い、生産・販売を開始しました。また、モビリティ社会発展に向けて、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」に参画するなど、世界的に存在感のある航空機メーカーへと発展すべく、さらなる挑戦を続けていきます。

中央翼の概要とSUBARUの技術

1973年に米国ボーイング社の旅客機生産に参画して以来、40年以上にわたり主要パートナーの一つとして開発・生産に関わってきました。当社が担当する中央翼は、航空機の左右の主翼と前後の胴体をつなぎ、荷重を支える部位で、中身は燃料タンクのため、高強度・高水密が求められます。中央翼の製造には高い精度と組み立て技術が求められるため、対応できるメーカーは非常に限られます。

半田工場は、「ボーイング777X」以外にも、同社の大型旅客機「ボーイング777」、中型旅客機「ボーイング787」、防衛省の哨戒機「P-1」および輸送機「C-2」の中央翼の生産を行う、世界的にも類まれな中央翼生産センターです。

中央翼(半田工場)