品質:自動車事業
考え方・方針
SUBARUグループがお客様に提供する価値「安心と愉しさ」の根幹は、「品質」です。品質最優先を合言葉とし、高品質な商品とサービスの提供を推進しています。
品質方針
私たちは何より品質を大切にしてお客様の信頼に応えます
- お客様に安心して長くお使いいただける商品をお届けします
- お客様の声に常に耳を傾け、商品とサービスに活かします
- 法令・社会規範・社内規則を遵守し、お客様に信頼される仕事をします
体制
SUBARUグループでは、代表取締役社長を最終的な責任者とし、CQO(最高品質責任者)が品質保証活動を統括しています。また、品質保証を統括・管理する部署として品質保証統括室を設置しています。CQOのもと、自動車事業においてはカスタマーファースト推進本部長、航空宇宙事業においては航空宇宙カンパニープレジデントがそれぞれの品質保証活動を統括管理しています。会社として全社の品質課題に迅速かつ一貫して関与できる体制となっており、グローバルでの品質改善のスピードと実効性を高めています。
品質マネジメント体制
- (注)
- 品質マネジメント体制図内の品質改善委員会、品質会議は、品質保証に関わる主要な会議体を示したものです。内容に応じて、その他の会議体においても、適宜協議が行われます
自動車事業では、ISO9001の考え方と整合した品質マネジメント体制を構築しています。品質改善委員会の審議結果は、最終責任者である代表取締役社長に報告されるとともに、会社としての対応方針やSUBARU全体の品質マネジメントに反映されます。
[品質改善委員会]
自動車事業における品質改善推進の最高機関です。委員長はカスタマーファースト推進本部長が務め、メンバーは企画・開発・調達・生産・営業・カスタマーサービス・品質保証などの各部門責任者となります。自動車事業一連の業務に関わるあらゆる品質を議題の対象とし、原則として毎月行われます。
品質マネジメントシステムに関する国際規格(ISO9001)の認証
SUBARUグループの自動車製造拠点である5拠点すべてにおいて、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001を取得しています(取得率100%)。また、自動車製造部門のほか、企画・研究・開発・設計および品質保証部門においてもISO9001を取得しています。
自動車製造拠点におけるISO9001の取得状況(2026年3月末現在)
| 国内(日本) | 海外 | |
|---|---|---|
| 対象事業所 | SUBARU群馬製作所(本工場、矢島工場、大泉工場、北本工場) | Subaru of Indiana Automotive, Inc. |
内部監査の実施
SUBARUでは、有資格の従業員による内部監査を実施し、ISO9001規格に基づきSUBARUが策定した「オートモーティブビジネス品質マニュアル」やその他品質に関わる基準(お客様の要求事項、法令・規制要求事項)と照らし合わせ、業務が適切に行われているかチェックをしています。この品質に関する内部監査は、日本の自動車製造の4拠点、企画・開発・品質保証部門で実施しています。
識別したリスク
SUBARUが提供する商品は、その品質の確かさにより、市場で高い評価を得ています。自動車の品質に関する不具合は、お客様の安全に直接影響を及ぼすおそれのある重大なリスクです。また、不具合の発生やリコールは、長年培ってきたSUBARUブランドへの信頼を低下させるだけでなく、企業の財務や社会的評価にも影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに適切に対処するため、各取り組みを実施しています。
取り組み
製品・サービス提供の各段階における品質保証
SUBARUでは、開発から生産、出荷、市場(アフターサービス)に至るまでの各段階で、品質の確保を図っています。
各段階の取り組み
| 取り組みの内容 | |
|---|---|
| 開発 |
開発段階から品質を作り込む「生まれの品質」の確保
|
| 生産 |
自工程保証による品質づくり
|
| 出荷 |
出荷前検査
|
| 市場 (アフターサービス) |
お客様の声の収集・分析および品質改善
|
[市場品質改善のための会議体]
SUBARUと国内・海外市場の販売特約店のサービス責任者たちとの双方向のコミュニケーションの場を運営し、品質改善につなげています。
品質改善のための会議体一覧
| 名称 | 対象 | 頻度 |
|---|---|---|
| 技術連絡会 | 日本市場 | 1回/半年 |
| 北米品質改善委員会 | 北米市場 | 1回/半年 |
| ブロック会議 | 6つの海外地域※1 | 1~2回/年 |
| 主要販売特約店サービス会議 | 主要な海外販売国※2 | 1~2回/年 |
- ※1
- CIS、中欧、北欧、南欧、オセアニア、中南米
- ※2
- 米国、カナダ、ロシア、中国、オーストラリア、スイス
[サプライヤーとの協働]
SUBARUは、サプライヤーを対象とした品質方針説明会を実施(1回/年)し、継続的なコミュニケーションを図っています。また、開発から市場導入後にわたり、サプライヤーと協働で品質確保を進めています。
主な取り組みは以下の通りです。
- 品質の作り込み・安定化のためのマニュアルを、すべてのサプライヤーに展開。
- SUBARUのサプライヤー向け品質目標・品質指標を設定し、品質向上施策や重点強化ポイントをサプライヤーと共有。
- サプライヤーに対して、品質をプロセスで担保するように、APQPプロセスにのっとった活動を推進。
教育・意識向上
SUBARUは、高品質な商品をお客様にお届けするには、従業員一人ひとりが品質を意識して業務を行うことが重要だと考えます。
品質教育・意識向上の取り組み
| 名称 | 対象 | 時期/頻度 |
|---|---|---|
| 知識や経験のレベルに 応じた品質教育 |
新入社員 | 入社時 |
| 期間従業員 | 入職時 | |
|
昇格時 | |
| 品質キャラバン |
|
1回/年 |
| 品質功労賞 | 品質関連部門の従業員 | 1回/年 |
| 風化させない活動 | 全従業員 | 1回/年 |
[知識や経験のレベルに応じた品質教育]
入社年次や職位などに応じた品質教育を継続的・定期的に実施することでお客様視点での品質意識を醸成し、一人ひとりが品質最優先で行動できるように教育を行っています。
[品質キャラバン]
毎年、すべての従業員を対象に、SUBARUの商品の品質に関する様々な情報を、展示や対面での解説を通じて伝える、品質キャラバンを実施しています。
2025年度は、11月から約2カ月間にわたり開催し、以下を実施しました。
- お客様が感じる品質において、開発段階から作り込まれる「開発品質」に加え、実際に提供される商品そのものの「商品品質」や「サービス品質」も重要な要素であることの発信
- 直近の品質課題についてお客様視点を踏まえて解説
- お客様の体験を疑似的に体感できる展示を通じた、参加者からの意見収集および開発工程へのフィードバック
- お客様と直接接点のある従業員へのインタビュー動画を通じた、品質改善・向上に向けた全従業員の主体的な行動の促進
また、共有された情報は多くのサプライヤーへも提供しています。さらには米国でSUBARU車を生産する子会社であるSubaru of Indiana Automotive, Inc.でも品質キャラバンを開催し、SUBARUグループ全体でグローバルに品質意識啓発を推進しています。
[品質功労賞]
自動車製造部門では、高い品質意識が不具合の未然防止につながった事例を品質功労賞として表彰しています。表彰者と表彰事例は、社内イントラネットなどを通じてSUBARU内で展開しています。
[風化させない活動]
SUBARUでは、かつて品質や法規遵守に関して大きな学びを得た出来事を忘れず活かし続けるため、全従業員を対象とした「風化させない活動」を継続しています。日常業務に潜むリスクやルール運用の曖昧さなど、不正の芽となり得る点を自らの現場に照らして考えます。全員が意見を交わし視点を共有することで、声を上げやすい風土や透明性のある職場づくりにつなげています。
不具合部品調査
SUBARUでは、不具合部品が発生した場合、サプライヤーによる調査だけではなく、自社においても確認・検証を行うことを重視しています。不具合が発生した場合、まずは開発・製造部門を中心に原因究明と対策を進めますが、特に原因特定が難しい不具合については、品質保証部門が主体となり、自社内に設置した「品証ラボ」において確認や分析を行うことがあります。こうした取り組みにより、不具合対応の迅速化につなげています。
リコールへの対応
SUBARUグループでは、お客様の安全を最優先とし、事故の未然防止に向けてリコール対応を行っています。
リコール委員会
リコールの要否を判断する会議体です。不具合発生の報告と、その後の綿密な調査を受けて招集されます。委員長はCQOが務めています。
リコール実施時の対応
リコール実施の際には、関係官庁へ速やかに届け出を行います。また、対象となるお客様に対し、販売特約店からのダイレクトメールなどを通じて無償修理の案内を行っています。さらには、不具合の影響範囲の最小限化と対応の迅速化・期間短縮に向けて、不具合部品を搭載した車両を迅速かつ確実に特定できる「部品トレーサビリティ」の強化を図っています。