考え方

SUBARUは、気候変動への取り組みは最も重要な課題の一つとして認識し、「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃未満に抑える」というパリ協定の目標を尊重しています。この目標に貢献するため、SUBARUは商品および工場・オフィスでのCO2の排出削減を通じて、脱炭素社会の実現に貢献します。
SUBARUは2050年頃のカーボンニュートラルを目指すべき方向性として定め、「長期目標」およびそのマイルストーンとして「中期目標」を策定しています。

認識した主なリスクと機会

SUBARUは、持続可能な事業活動を行うため、気候変動に関連するリスクと機会の認識を図っています。
現時点で認識している気候変動リスクとして、気候変動に対する取り組みが適切に進まない、あるいは異常気象による調達・生産・物流活動の停滞などが生じた場合、さらに現時点での将来予測が極めて困難な移行リスク・物理的リスクの影響および発現度により、研究開発費用などの増加、顧客満足やブランドイメージの低下による販売機会の逸失、異常気象による調達・生産・物流活動の停滞などにより、SUBARUグループの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性が考えられます。
また、気候変動に対する適切な取り組みにより、新たな市場の開拓や雇用の創出、資本やエネルギーの効率的な活用が期待されます。

認識した主なリスク

事業運営全般

  1. 低炭素化・脱炭素化への取り組みが不十分な場合、SUBARUブランド価値が毀損し、人材採用や販売に悪影響を及ぼす可能性があります。また、中期・長期的な視野の投資家などからの資金調達が困難となり、資本コストが上昇する可能性があります。
  2. 現在のパリ協定の各国目標は2℃未満の目標達成には不十分といわれており、各国がより厳格な目標へ見直した場合には、SUBARUのビジネスに重大な影響を与える可能性があります。
  3. 気候変動の顕在化にともなう各地での集中豪雨の多発による原材料供給の停滞や工場浸水による操業リスクが考えられます。

商品

  1. 日本、米国、欧州、中国の燃費規制に合致しない場合、法令違反に基づく罰金・過料やクレジット購入など、負のインセンティブが生じ、SUBARUは追加の費用や損失を被る可能性があります。また、一定の燃費水準を満たさない場合には、商品の販売機会が制限される可能性があります。
  2. 現時点では電動化に関する技術進歩・価格適正化の予測が難しく、将来、市場との乖離が生じることが予想されます。この市場ニーズとの乖離は過大な開発投資、顧客満足度の低下による不測の損失や販売機会の減退を招き、電動化の進行を遅らせる可能性があります。
  3. 電動化は、調達・使用・廃棄にいたるすべての過程で、収益性を確保しつつ進めることが重要であり、SUBARU商品の上流・下流を巻き込んだ取り組みが進まない場合には、商品のライフサイクル全体でその目的を達成できない可能性があります。
  4. 中長期的な視野では電動化は着実に進むものと考えており、ある段階で一気に市場への浸透が進む可能性があります。その時点で、適切な技術と商品を備えていない場合には、商品の販売機会に重要な影響を与える可能性があります。
  5. 天然資源を使用しているタイヤ、電動化技術に使用する金属資源の調達が困難になる可能性があります。

生産段階

  1. 化石燃料由来のエネルギーを使用し続けた場合、石油などの地政学的な要因によるものの他、政府の炭素税や排出枠規制などの対象となり、コストが上昇する可能性があります。
  2. 再生可能エネルギー利用が進まなかった場合、スコープ1、2排出量の削減対策が滞る可能性があります。

認識した主な機会

  1. 商品の環境対応が適切に進み、かつ、世界規模で気候変動の適応・緩和も進んだ場合、SUBARUの主力市場を維持し、一定規模で発生を避けられない世界各地の異常気象に対しても、SUBARUの強みである安全・安心な商品が、新たな市場の開拓や雇用の創出などに波及する可能性があります。
  2. 気候変動の緩和に貢献することで、SUBARUのブランド価値が上昇し、人材採用や販売に好影響を与える可能性があります。また、投資家からの資金調達が容易となり、資本コストの低減につながる可能性があります。
  3. 生産段階で消費するエネルギーに関し、費用対効果にも配慮しつつ再生可能エネルギーへ移行することは、化石燃料由来のエネルギーに内在する価格変動リスクから解放され、将来のコスト上昇を未然に防げる可能性があります。

※リスク・機会に関しては、過去の事実や現在入手可能な情報に基づいたものであり、将来の経済の動向、SUBARUを取り巻く事業環境などの要因により、大きく異なる可能性があります。また、気候変動に適応したSUBARUの商品が貢献できる機会を表したものであり、気候変動の悪化などを期待するものではありません。

体制

SUBARUは、社会とSUBARUの持続的成長、および地球環境の保全に貢献することを目的とした「環境委員会」を設け、将来の社会が要求する環境水準と合致する大局的かつ中長期的な方策(目標など)を議論するとともに、それらの進捗を評価しています。
環境委員長は、取締役会が選任したサステナビリティ部門を担当する執行役員が務めます。環境委員会で行われた議論などの内容は、サステナビリティ委員会へ報告されます。また、必要に応じて、経営会議および取締役会へ附議・報告される体制を整備・運用しています。気候変動に関する課題についても当環境管理体制に組み込み、気候関連課題を含む環境リスク・機会の評価、モニタリングおよびマネジメントレビューを実施し、重要な問題は取締役会に報告しています。生産環境小委員会、地球温暖化防止部会、国内関連企業環境小委員会、販売・サービス環境小委員会、物流環境小委員会を各々年2回実施し、各取り組みの進捗状況をモニタリングしています。

気候変動関連のガバナンス体制

中長期目標(長期ビジョンとマイルストーン)

SUBARUは脱炭素社会に貢献するため、商品(スコープ3)および生産活動(スコープ1および2)に関する長期目標(長期ビジョン)を2050年とし、それを補完する中期目標(マイルストーン)を2030年頃に設定しています。
SUBARUは各国の燃費規制などSUBARUに関連する政策との適合に向けて検討を行っています。これらの政策動向や国際エネルギー機関などが公表している各シナリオの情報をもとに独自のシナリオを作成し、中長期の目標および達成に向けた計画の策定を行っています。

カテゴリー 時期 目標
商品
(スコープ3)
2050年 Well-to-Wheelで新車平均(走行時)のCO2排出量を、2010年比で90%以上削減
2030年代前半 生産・販売するすべてのSUBARU車に電動技術を搭載
2030年まで 全世界販売台数の40%以上を、電気自動車(EV)+ハイブリッド車(HV)にする
工場・オフィス
(スコープ1、2)
2050年度 カーボンニュートラルを目指す
2030年度 2016年比30%削減(総量ベース)

工場・オフィスなどの2万t-CO2削減チャレンジ

SUBARUグループは、新中期環境計画「環境アクションプラン2030」の一環として、2018年度から2020年度までの3年間で2万t-CO2削減にチャレンジしました。2020年度の削減実績が3.6万t-CO2となり、チャレンジ目標を大幅に達成しました。
今後は、「環境アクションプラン2030」へ移行し、工場・オフィスなどのCO2排出量削減に一層取り組んでいきます。

2020年度の主な取り組みとCO2排出量削減相当量
主な取り組み 2020年度実績
群馬製作所大泉工場への自家消費型太陽光発電設備の導入※1 2,807t-CO2
群馬製作所本工場におけるCO2排出ゼロ電力(アクアプレミアム・電源群馬水力プラン)の導入 14,110t-CO2
SUBARU ACCESSORY CENTER・関東納整センターへの自家消費型太陽光発電設備の導入※2 274t-CO2
宇都宮製作所南工場および南第2工場におけるCO2排出ゼロ電力(「とちぎふるさと電気」)の導入 4,906t-CO2
東京事業所におけるグリーン電力証書の活用 3,772t-CO2
SIAテクニカルトレーニングセンターにおける太陽光発電設備の導入※3 119t-CO2
本社エビススバルビルおよびスバル総合研修センターにおけるグリーン電力証書・グリーン熱証書※4の活用 1,384t-CO2
株式会社イチタンにおけるカーボンフリーの電力の導入 2,888t-CO2
LED照明化(2018~2020年度累計)※5 3,251t-CO2
合計 35,591t-CO2
※1
2020年5月より稼働しています。
※2
2020年4月より稼働しています。
※3
2019年12月より稼働しています。
※4
グリーンエネルギーCO2削減相当量認証制度(経済産業省資源エネルギー庁・環境省)。現在承認申請中につき、概算値としています。
※5
本取り組み期間の3カ年累計で表示しています。(2018年度:440t-CO2、2019年度:1,428t-CO2、2020年度:1,383t-CO2
2020年度までに2万t-CO₂削減を目指した主な取り組み

実績

SUBARUの2020年度のサプライチェーン温室効果ガスの排出量(スコープ1、2、3)は28,617千t-CO2でした。スコープ3排出量の割合が98%であり、販売した商品の使用による排出量の割合が大半を占めています。
SUBARUが直接排出するCO2(スコープ1および2)は、スコープ3も含めた全体から見るとわずかとも言えます。しかし、SUBARU自らが率先して直接排出のCO2削減に取り組むことは、オールSUBARUとしてバリューチェーン全体の活動をより充実させていくことにつながるものと考えます。2020年度は生産量の減少にともない、エネルギー使用量は1,174TJ減少し、再生可能エネルギーの活用をはじめ新型コロナウイルス感染症拡大や半導体供給不足による工場の一時稼働休止により、スコープ1、2排出量は58千t減少しました。今後、最新の省エネルギー設備や再生可能エネルギーの導入により、CO2排出量、エネルギー使用量の削減を目指します。

  • スコープ1:企業の自社施設から直接排出される温室効果ガス
  • スコープ2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用にともない間接的に排出する温室効果ガス
  • スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出で、原料調達、輸送、商品使用、廃棄過程の他、従業員の通勤、出張などにより排出される温室効果ガス
CO2排出量(組織別)
CO2排出量(スコープ別)

SUBARUは省エネ法、温対法に基づき、エネルギー使用量、CO2排出量を算定しています。ただし、海外グループ会社に関しては現地の法令に基づき設定した係数を使用しています。
データの見直しにより過年度実績を修正しています。

CO2排出量(スコープ1、2、3)/エネルギー使用量

対象範囲

SUBARU:
(株)SUBARU
国内グループ会社:
輸送機工業(株)、富士機械(株)、 (株)イチタン、桐生工業(株)、(株)スバルロジスティクス、SUBARU販売特約店
海外グループ会社:
Subaru of Indiana Automotive, Inc.、Subaru of America,Inc.、Subaru of Canada, Inc.、Subaru Research & Development, Inc.
エネルギー使用量
CO2排出量(スコープ3)
カテゴリ 温室効果ガス排出量(t-CO2
2018年度 2019年度 2020年度
1 購入した商品・サービス 1,703,682 1,992,046 1,583,247
2 資本財 372,211 413,287 282,713
3 スコープ1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動 78,815 105,323 91,725
4 輸送、配送(上流) 658,268 737,817 601,167
5 事業から出る廃棄物 31,984 32,095 26,446
6 出張 4,446 4,554 4,689
7 雇用者の通勤 13,506 13,835 14,245
8 リース資産(上流) 該当なし 該当なし 該当なし
9 輸送、配送(下流) 該当なし 該当なし 該当なし
10 販売した商品の加工 該当なし 該当なし 該当なし
11 販売した商品の使用 29,079,531 29,736,064 24,941,586
12 販売した商品の廃棄 556,139 575,107 478,558
13 リース資産(下流) 2,394 2,463 1,998
14 フランチャイズ 該当なし 該当なし 該当なし
15 投資 該当なし 該当なし 該当なし

※出所:環境省 経済産業省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン(Ver.2.3)」(2017年12月)および環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.0)」(2020年3月)、SUBARUのライフサイクルアセスメント(LCA)の算定基準によりスコープ3排出量を算定。

取り組み

SUBARUは、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて、再生可能エネルギーの利用や高効率な設備・装置への更新により、CO2排出量削減に取り組んでいます。
2020年度の再生可能エネルギーの割合はSUBARUグループ全体でエネルギー使用量の3.4%を占め、群馬製作所本工場、宇都宮製作所南工場・南第2工場、エビススバルビルの4拠点で使用する電力はすべてカーボンニュートラルな電力となっています。
また、群馬製作所で実施している「自動車塗装工程への排熱回収システム導入を中心とした省エネの取り組み」が、一般財団法人省エネルギーセンター主催「2020年度省エネ大賞」の省エネルギーセンター会長賞を受賞しました。
さらに、2015年から照明のLED化を積極的に実施しており、2020年度は照明器具約2,500台をLED化し、CO2排出量を年間約1,400t-CO2削減しました。
加えて、スバル興産株式会社は、群馬県および滋賀県で太陽光発電施設から発電した電力の売電事業を行っています。

群馬製作所

2016年4月に竣工した群馬製作所にある西本館は、太陽光パネルで20kWを発電し、個別アドレス式制御、撮像式人感センサーを組み合わせた新世代照明システムを採用、高効率空冷ヒートポンプチラーを導入しました。また、Low-E複層ガラスやクールヒートトレンチの導入、日射遮蔽効果と憩いの空間を創出するバルコニーを設けるなど、機械のみに頼らず省エネルギーと快適な職場環境の両方に寄与するいくつもの工夫を施しています。

購入電力のカーボンニュートラル(本工場、大泉工場)

水力発電由来の電力のみを販売する料金プラン「アクアプレミアム」を群馬製作所本工場で購入する電力の一部に導入していましたが、2020年11月より「電源群馬水力プラン」に切り替え、全電力を水力発電由来の電力とし、2020年度は約14千t-CO2の削減になりました。
また、2020年度の群馬製作所大泉工場の購入電力約2,500MWhに対して非化石証書を活用することで、約1,200t-CO2を削減しました。

高効率空調機器の導入(矢島工場)

自動車の塗装工程では「温める」「冷やす」を繰り返す必要があり、大量のエネルギーを必要とします。そこで、群馬製作所矢島工場では2018年より、従来技術(個別熱源システム)を変更し、ヒートポンプを中心とした高効率の熱源システムを導入しました。その結果、2020年度はCO2排出量を従来システム比で2,338t-CO2削減しました。

コジェネレーション設備の更新

群馬製作所にて最初に導入したコジェネレーション設備が稼働開始より15年を迎えたため、老朽設備の更新を実施し、2019年に稼働を開始しました。更新にあたっては、直近の使用エネルギー構成を考慮し、より一層省エネルギーに寄与する仕様での機種を選定しました。
2020年度は、旧型稼働時と比較してCO2排出量を6,000t-CO2削減しました。

太陽光発電(大泉工場、矢島工場)

大泉工場では2020年5月より、自家消費型として国内最大級(約5,000MWh/年)の太陽光発電設備が稼働し、2020年度は約2,800t-CO2のCO2排出量削減となりました。また、矢島工場では2021年度に立体駐車場および完成検査棟に太陽光発電設備を設置し、稼働予定です。

航空宇宙カンパニー(宇都宮製作所・半田工場)

購入電力のカーボンニュートラル
(地産地消型の電気メニュー「とちぎふるさと電気」)

SUBARU航空宇宙カンパニー宇都宮製作所の南工場および南第2工場において、栃木県が保有する水力発電所を電源とした、全国初の地産消費型の電気メニュー「とちぎふるさと電気※1」を2018年度より導入しています。
本メニューの導入により、毎年4,700t-CO2以上のCO2排出量を削減しています。また、本メニューを通じてSUBARUが支出する電気料金の一部は、栃木県内の環境保全事業などに活用されています。

※1
栃木県企業局と東京電力エナジーパートナー株式会社が提供するメニュー。発電時にCO2を排出しない栃木県内8カ所の県営水力発電所で発電した電力を使用するため、電力使用にともなうCO2排出量をゼロにすることができます。

コジェネレーション設備の更新

2005年に導入したコージェネレーションシステムがESCO事業者※2との契約満期を迎え、2021年3月にシステムの更新を実施しました。CO2排出量削減はもとより、地域社会や従業員への安全配慮を行い、系統電力の長期停電時に発電を開始できるブラックアウトスタート機能を備えた、新たなコージェネレーションシステムを導入しました。

※2
省エネルギー改修にかかるすべての経費を光熱水費の削減分で賄う事業(環境省)で、ESCO事業者は、省エネルギー診断、設計・施工、運転・維持管理、資金調達などにかかるすべてのサービスを提供します。

IoTによる工場エアーの安定供給・省エネルギー改善

ICT・IoTによるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を行っており、2019年11月より工場エアー分析システム化、データ解析と対策を実施しました。対策は、「エアーリークの調査・修理」「エアー供給の制限」「コンプレッサの運転効率化」の3つを行い、年間約500t‐CO2を削減する省エネルギー効果が見込めました。

エアーリーク調査の様子
コンプレッサの運転効率化

東京事業所

東京事業所は東京都三鷹市で事業活動を行っており、東京都環境確保条例「大規模事業所に対する温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」の対象事業者として、「設備改善による省エネルギー推進」「省エネルギー機器の積極的な採用による省エネルギー推進」の2つの重点取り組みを設け、CO2排出量の削減に取り組んでいます。再生可能エネルギーの利用も進めており、太陽光発電設備を事務棟屋上などに約30kW導入しています。2020年度は38MWhを発電し、東京事業所の電力の一部として活用しています。
また、グリーン電力証書の制度を活用したCO2排出量削減に取り組んでいます。2020年度は、グリーン電力証書活用で8,535MWhの電力を購入。3,772t-CO2相当のCO2削減効果となりました。

オフィス

本社エビススバルビル・スバル総合研修センター

消費する電力および熱を対象に、グリーン電力証書・グリーン熱証書の制度を活用してCO2排出ゼロのオフィスを目指しています。2020年度は、1,384t-CO2を削減しました。

SUBARU ACCESSORY CENTER

2020年3月に、年間発電量1,145MWh/年の太陽光発電設備を導入しました。年間約274t-CO2のCO2排出量削減予定です。

スバル研究実験センター

2017年度より太陽光発電設備を導入しており、2020年度は、スバル研究実験センターの建屋では64MWhを発電しました。

スバル研究実験センター

国内グループ会社

富士機械株式会社 大泉工場

2017年度より太陽光発電設備を導入し、富士機械株式会社の大泉工場では36MWhを発電しました。

富士機械(株)大泉工場

株式会社イチタン

カーボンフリーの電力を購入することで、年間2,888t-CO2のCO2排出量を削減しています。

スバル興産株式会社

太陽光発電施設からの電力の売電事業として、群馬県桐生市に定格出力420kWの太陽光発電設備を導入し売電する事業(2020年度売電量627MWh)および2021年3月より滋賀太陽光発電事業(年間発電量1,553MWh)を開始しています。

海外グループ会社

Subaru of Indiana Automotive, Inc.(SIA)

SIAテクニカルトレーニングセンターは太陽光発電を屋上に設置し、屋内の照明にはすべてLED・モーションセンサーを導入しています。2020年度の太陽光発電の発電量は160MWhでした。
また、2020年度ではコンプレッサーなどの空調機器を更新により、電力使用量を削減しました。

Subaru of America, Inc.

Subaru of America, Inc.の新本社ビルとトレーニングセンターは、LEED認証※3のなかでも標準認証よりレベルの高いシルバー認証を取得しています。

※3
LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)は、米国グリーンビルディング協会(USGBC:U.S. Green Building Council)が開発・運営する、環境に配慮した建物に与えられる認証制度。建築全体の企画・設計から建築施工、運営、メンテナンスにおける省エネルギーや環境負荷を評価することにより、建物の環境性能を客観的に示すことができることから、米国を中心にLEED認証の取得が拡大しています。

Subaru Canada, Inc.

2019年に移転したカナダの販売店「Scott Subaru」の建屋はエネルギー効率の高い設計となっており、冷暖房施設などを必要とせず、世界で唯一、販売店としてパッシブハウスの認定を受けました。

物流

SUBARUでは、グループ全体で物流会社、販売会社と協働することで、完成車や輸出部品などの輸送効率化を推進し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。今後は、サプライチェーンマネジメントを強化し、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

完成車の輸送

完成車の輸送における最適な標準ルートを設定し、輸送する車種構成の変化・大型化に柔軟に対応するとともに、積載効率向上、省エネルギーに寄与するデジタルタコグラフ※4導入、モーダルシフト※5の推進など、輸送の効率化を進めています。
輸送ルートの集約化および平準化をさらに高めたことにより、2020年度のSUBARU車1台当たりの輸送時CO2排出量は、2006年度比毎年1%減の目標に対し6.4%減となりました。今後も、さらなる削減に向けて取り組んでいきます。

※4
自動車の走行時間や走行速度などの運行記録を自動的に記録し、メモリーカードなどに保存するシステム。業務として自動車を運行する業種における運行管理システムとして導入が進められつつある。急加速・急減速、アイドリングの無駄、危険運転などを明確に「見える化」することができるため、安全運転意識の向上、燃料使用量の削減を図ることができます。
※5
貨物輸送をトラック輸送から環境負荷の小さな鉄道輸送や船舶輸送に切り替えること。

輸出部品

SUBARU車の海外生産用部品の梱包・輸送を行っている株式会社スバルロジスティクスでは、コンテナ充填率の改善に継続的に取り組んでいます。2020年度の充填率は、背の高いハイキューブコンテナの空きスペースの活用、梱包荷姿の見直し、梱包資材の軽量化などの改善を継続したものの、米国工場の生産変動により85%となりました。
また、輸送ルートの効率化にも取り組んでいます。2017年よりラウンドユース※6を導入し、2020年度のCO2排出量は、前年度に対し400t-CO2の削減となりました。インランドコンテナデポ※7の活用により、67t-CO2の削減(コンテナ472本相当)となりました。引き続き、CO2排出量削減に向けて積極的に取り組んでいきます。

※6
輸入に用いた後の空の海上コンテナを港に戻さず輸出に転用するもので、輸入者から輸出者に直接輸送し、港からの空コンテナ輸送を削減します。
※7
海上コンテナ物流の陸上部分の輸送体系を見直し、荷主の物流コストの低減や物流の効率化を図るための内陸部(インランド)にあるコンテナ貨物の集貨拠点。

(年度)

  2016 2017 2018 2019 2020
充填率 89% 88% 79% 94% 85%

配送センター

Subaru of America, Inc.の地域配送センターでは、2020年からオレゴン州のクリーン燃料プログラムに参加し、電動トラックへの切り替えを始めています。また、地域配送センターの移転時には、新しい建屋に太陽光発電施設を設置するなどCO2排出量削減に取り組んでいます。

販売

 
 

国内販売特約店では、老朽設備更新のタイミングで照明のLED化と空調機の高効率タイプへの切り替えを順次行うとともに、東京スバル株式会社、神奈川スバル株式会社ではカーボンニュートラルな電力購入に切り替えることで、2020年度は両社合計で約2,600t-CO2を削減しました。
今後も「エネルギー消費=CO2排出(カップリング関係)」という考えから「エネルギー消費≠CO2排出(デカップリング関係)」へと発想を転換し、人と地球にやさしい販売特約店づくりに取り組んでいきます。


東京スバル(上)と神奈川スバル(下)の担当者

外部との協働

SUBARUは気候変動について、お取引先様やお客様、業界団体などと協働することにより、対応を図っています。

トヨタ自動車株式会社とのアライアンス

SUBARUとトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、SUBARUのAWD技術とトヨタの電動化技術を活用したEV専用プラットフォームおよびEV車両開発に取り組むことで合意したことを公表しました。両社の持つ技術の強みを掛け合わせることで、EVならではの魅力ある商品づくりを目指します。

お取引先様

お取引先様の選定や管理メカニズムに、気候関連問題を盛り込んだ行動規範を定め、オリエンテーション時に共有および徹底を図っています。また、お取引先様が自主的にISO14001を取得したことで、環境関連の事故・不具合などが減少しました。
Tier2のお取引先様※8が希望すれば、「エコアクション21」の認証取得を支援する独自の仕組みも構築し、運用しています。

※8
自動車メーカーに部品を供給する二次請けの企業。

業界団体

一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)の気候変動対策に関する委員会に、メンバーとして参加しています。また、代表取締役社長および取締役専務執行役員は、JAMA役員として機関決定に参加し、JAMAの決定はSUBARUの中期経営ビジョンに反映しています。

お客様

米国販売店のCarter Subaru Ballardは、国道沿いの森林保護活動として、SUBARU車を試乗すると1本、購入された場合はさらに3本の木が植えられるキャンペーンを実施しています。お客様や地域住民とともに植樹活動を実施することで、気候変動をはじめとした環境意識の啓発を図っています。