ダイバーシティ メニュー

考え方

SUBARUグループは、CSR重点6領域の一領域として「ダイバーシティ」を掲げて推進しています。SUBARUブランドに求められる価値を継続的に提供し続けるためには、様々な個性や価値観を持つ多様な人財の活躍が不可欠です。同時に、人財の多様性なくしてSUBARUグループの発展はありえません。
SUBARUグループでは、それぞれの事業内容や地域性を踏まえながら、性別・国籍・文化・ライフスタイルなどの多様性を尊重し、働きやすい職場環境の整備に努めています。

体制

SUBARUでは、人事部ダイバーシティ推進室がダイバーシティを統括しています。「女性活躍」「障がい者雇用」「高年齢者再雇用」「外国籍従業員雇用」「LGBTQ+」をテーマに掲げ、なかでも女性活躍推進を最重要課題と認識しています。活動内容は定期的に経営会議や役員と共有するなどしています。

取り組み

女性活躍

SUBARUでは持続的な成長において、女性の活躍推進が重要であると考え、重点課題である「キャリア形成支援」と「仕事と育児の両立支援」に取り組み、各種の推進活動を行うとともに、女性が様々なライフイベントを通じて働き続けることができるよう健康のサポートを行っています。
「キャリア形成支援」については特に女性管理職の育成に力を入れており、「2025年までに女性管理職数を2021年時点の2倍以上」とする目標を掲げています。各種取り組みの結果、2023年4月時点で管理職1,095人のうち31人が女性となり、女性管理職数が24人であった2021年から約1.3倍に増えていますが、今後の発展に向けては女性従業員数の増加とキャリア意欲の向上、組織風土の改革が必要と考えています。
女性従業員数増加にむけた取り組みとして、新卒採用の女性エンジニア比率10%を目標値として設定し、2022年度採用では同目標値を達成しました。また、キャリア意欲向上の面では、女性従業員に対して所属長・人事部門がキャリアプランや目標・課題を共有し、個々人に合った指導や教育を行うプログラムとしてWomen’s Leadership Program(WLP)を設定し、人財育成を進めています。加えて、女性が自分らしいキャリアを描けるよう、30歳前後の女性向けに「ライフキャリア研修」、管理職手前向けの女性に「リーダー研修」、女性管理職には「社外役員フォーラム」とキャリア研修体系を整備し、女性の活躍推進に取り組んでいます。
さらに、女性の活躍を促進する風土づくりとして、アンコンシャスバイアス研修を開催しています。また、2022年度より、群馬製造部の女性が主体となり、女性がもっとずっと輝くために必要なことの実現に向け「女性活躍ワーキング4’sプロジェクト」を立ち上げ、設備の改善や座談会開催などの活動を行っています。
健康面では、2021年度は、女性特有の健康課題を女性自身が理解するための「女性の健康セミナー」と、それをサポートする目的で「上司のための女性健康セミナー」を開催しました。
仕事と育児の両立支援として、やりがいのある仕事と充実した生活を両立できるよう、2021年度から在宅勤務制度を導入、およびフレックスタイムのコアタイムを廃止し、多様な人財の柔軟な働き方を推進しています。


女性活躍推進法に基づく第2次行動計画

女性活躍推進の状況(SUBARU単独)
  2022年4月 2023年4月 2025年度の目標
女性管理職数 27(2.4%) 31(2.8%) 2021年度の2倍以上
部長職 4(1.7%) 5(2.0%)
課長職 23(2.7%) 26(3.1%)
()内は女性が占める割合

ユニバーサル化への取り組み

SUBARUは、快適職場指針の実現に向け、作業環境、作業方法、環境設備などの各項目について、組織的・計画的な改善を推進しています。休憩所、トイレ、喫煙所、食堂などの共用エリアについてもユニバーサル化を進めることで、誰もが働きやすい職場づくりを目指しています。

労働安全衛生法における「事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針」。

障がい者雇用

SUBARUグループは、障がいのある従業員が働くことを通じて輝くことができる環境を目指し、「障がい者雇用における人事部方針」に沿って働きやすい職場づくりに取り組んでいます。
2023年6月現在、SUBARUでは製造業務を中心に328人の障がいのある従業員が活躍しており、障がい者雇用率は2.47%でした。障がいのある従業員が働きやすい環境整備を進め、誰もが働きやすい職場にすることで企業価値の向上につなげていきたいと考えています。

特例子会社などの実績を含む。
職場内にある作業台は、車いすの従業員に合わせた高さに設定

障がい者雇用における人事部方針

1. 多様性の積極的な受容

障がい者雇用を推進することにより、多様な人財が能力を発揮できる柔軟性と想像力の高い企業を目指す。

2. 当事者意識をより一層高めて取り組む

従業員本人や共に働く仲間が安心して働き続けられる社会の実現に向け、当事者意識をより一層高めて障がい者雇用に取り組む。

3. 社会的責任を果たす

障がい者雇用における社会課題の解決と持続可能な社会の実現に向け、社会的責任を果たしていく。

2023年4月制定

全従業員が障がいのある方を正しく理解するために、定期的なセミナーの実施や社内イントラネットにて年間通じて情報を発信しています。2022年度は、SUBARU従業員、グループ企業の障がい者採用担当者を対象に研修を実施し、障がい者雇用の意義や障がい者の特性、労務管理上のポイントなどについて理解促進を図りました。また、販売会社の障がい者採用担当者向け研修を実施し、SUBARUグループの障がい者雇用の状況や今後の法定雇用率に向けた取り組みについて理解を深めることができました。

障がい者雇用の状況(スバルリビングサービス株式会社、スバルブルーム株式会社含む)
  2019年6月 2020年6月 2021年6月 2022年6月 2023年6月
障がいのある従業員数(人) 281 292 306 321 328
障がい者雇用率(%) 2.30 2.29 2.37 2.43 2.47
表内に記載の雇用率は毎年6月1日に厚生労働省へ報告する障がい者雇用状況に基づく実雇用率である。

特例子会社 スバルブルーム株式会社

特例子会社であるスバルブルーム株式会社は、障がいのある方々の積極的な採用を行っており、その障がい者雇用数は群馬県最大規模となっています。2023年4月時点で81人の従業員と25人の指導員がSUBARUの寮および工場での清掃業務を行っています。
2022年度は長年の功績が称えられ、障がい者雇用優良企業として群馬県知事賞を受賞しました。また、障がい者雇用促進に積極的な協力企業として、群馬県の障害者就労支援部署が主催する「障害者就労サポーター企業」に登録しています。
現在、これまでの雇用実績を踏まえて特別支援学校に加えて、一般校を含めた採用活動や、新たな職域拡大に向け検討を行っています。雇用の拡大にあたっては、従業員のみならず、そのご家族、地域の支援機関との連携が欠かせないため、地域との共生を軸としたダイバーシティ経営のなかで障がい者雇用を引き続き推進していきたいと考えています。

ビジョンとミッション

個々の花を咲かせ、大きな花となり、笑顔のあるダイバーシティ社会を目指します
【社員】それぞれの個性という花を咲かせ、社会で活躍する一員になります
【会社】たくさんの笑顔の花でブルームをスバルの仲間に愛される会社に育てます
【社会】ブルームの活動が花のわ(輪・環・和)を広げ、ダイバーシティ社会の実現に貢献します

シニア活躍

SUBARUは、貴重なスキルを持ったシニア層の活躍を後押しするため、2021年度に定年後の再雇用制度を改定し「SUBARUビジネススタッフ制度・SUBARUパートナー制度」を導入しました。再雇用希望者全員が原則、SUBARUおよびグループ会社で就労できる制度として運用しています。
また、今後定年を迎える40代、50代の従業員向けにマネープラン研修、及びキャリアプランニング研修を開催しており、将来のライフプランを考えるための機会提供を行っています。
なお、2022年度の再雇用者数(60歳以上)は605人です。

再雇用率(SUBARU単独)

(年度)

2018 2019 2020 2021 2022
定年退職者(人) 107 164 97 130 225
再雇用希望者(人) 86 130 72 111 179
再雇用者(人) 86(27) 130(40) 72(19) 87(24) 179(23)
再雇用率(%) 100 100 100 100 100
()内はグループ会社の再雇用人数。

外国籍従業員

SUBARUグループでは、国籍を問わず、各拠点の方針や事業に適した人財を採用しています。2023年3月末時点において、SUBARUには外国籍従業員が88人在籍しています。うち管理職は3人おり、IT部門および技術、製造部門でそれぞれ活躍しています。
外国籍従業員の仕事への理解を促進するために、安全や品質方針、作業手順マニュアルなどを多言語化しており、特に外国籍従業員の多い群馬製作所では、各工場に英語・ポルトガル語・スペイン語・中国語などの通訳が常駐し、外国籍従業員とのコミュニケーションを円滑にしています。
さらに、日本人の従業員を対象にした語学研修や海外派遣研修も実施し、外国人とのコミュニケーション力や異文化への理解力を高めることで、社内活性化や人財の安定確保にもつながっています。
外国人技能実習生については、外国人技能実習制度に基づき、安全や品質に関する教育を基本に、帰国後の活躍につなげる取り組みを行っています。なお、関係会社においては、それぞれ独自に人財を採用しており、各拠点の方針や事業に適した人財の確保に努めています。

中途採用の強化

SUBARUでは、環境変化に対応し持続的な成長を図るために、近年、中途採用を積極的に進めています。2023年3月末時点の正規従業員における中途採用者数は4,161人、うち管理職者数は175人です。
中途採用でSUBARUに加わった従業員をサポートする体制も構築しています。入社後1年間にわたって実施する定期アンケート調査では、SUBARUで働くうえでの困りごとなどを確認し、人事部門と職場が連携したフォローを行っています。また同アンケート内では、中途採用者の持つ客観的な視点でSUBARUの良い点、及び改善すべき点を確認し、働く環境の改善等へ活かしています。併せて、中途採用者のスムーズな定着を図るためのオンデマンド教育も充実させています。
2020年12月には、IT企業の集積地である渋谷(東京)にAI開発拠点「SUBARU Lab(スバルラボ)」を開設し、AI開発に必要な人財のスムーズかつ的確な採用につなげる取り組みなども進めています。
引き続き、個人の能力や資質を踏まえた採用を行い、新卒採用か中途採用かを問わず、分け隔てなくキャリア開発機会の提供を行っていきます。

LGBTQ+に関する取り組み

SUBARUグループでは、人権方針において性別・性自認および表現・性的指向に関する差別を禁止しています。全従業員が性の多様性を正しく理解するために、通年で従業員への啓発活動やアライ(LGBTQの支援者)を増やす取り組みを実施しています。2022年度は、SUBARU全従業員、グループ会社を対象にオンラインセミナーを配信しました。これを機に287人がアライとして登録し、当事者をサポートする人々の輪が広がってきています。また、福利厚生の面では外部相談窓口を設置し、社内呼称や更衣室の配慮などの個別相談に対応しています。さらに、2022年からは、同性パートナーに福利厚生(社宅利用・手当・休暇など)を適用する制度改定を行いました。こうした取り組みが評価され、一般社団法人「work with Pride」がLGBTQ従業員に対する企業の取り組みを評価する「PRIDE指標」において、初のブロンズ認定を取得しました。

「PRIDE指標」においてブロンズ認定を取得

従業員に配付している外部相談窓口カード

柔軟かつ多様な制度

期間従業員の正規登用制度

SUBARUでは、期間従業員を対象に正規従業員へ登用する制度があります。本人の希望、職場推薦などを総合的に判断して受験機会を提供することで、期間従業員の意欲や活力の向上につなげています。2013年度から2022年度末の10年間で、1,733人が正規登用となりました。

期間従業員正規登用者数

(年度)
2018 2019 2020 2021 2022
採用人数(人) 205 223 267 181 184

再就労支援制度

SUBARUでは、配偶者の転居などやむを得ない理由によって退職した従業員に対する再就労支援制度も整備しています。
2009年の制度導入から2023年3月までに、この制度を活用して13人が復職しています。

海外赴任帯同休職制度

SUBARUでは2023年度より、配偶者の海外赴任に帯同する従業員に対して、休職を選択できる新たな制度を導入しました。従来の制度下では退職を選択せざるを得なかった従業員についても、SUBARUでのキャリアを継続する選択が可能となりました。


Subaru of America, Inc.におけるダイバーシティの取り組み

Subaru of America, Inc.(SOA)は、多様性が重要であることを強く認識しています。DEIBを中核として、従業員や現地の販売店だけでなく、働く地域社会も含めたすべての人が、帰属意識と機会を感じられる環境作りに努めています。
また、SOAは「Love Promise」というビジョンを掲げて様々な取り組みを行うなかで、すべての人が公正かつ理解と思いやりを持って扱われると感じられるようにコミュニティと関わることを約束しています。今後もダイバーシティの取り組みを進めることで、様々なステークホルダーの可能性を最大限に発揮できる機会を創出していきます。

Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)、Belonging(帰属性)のこと。多様な人材を受け入れ、その能力を最大限に活用することが、企業の持続的成長には不可欠であるが、そのためには、あらゆる人々を尊重するだけでなく、不公平な競争環境の是正や心理的安全性等の帰属意識がパフォーマンスに大きく影響するという考え方。

SOA Diversity, Equity, Inclusion & Belonging