考え方

SUBARUは環境方針のなかで「大地と空と自然」をSUBARUのフィールドと定め、自然との共生を目指す取り組みへの注力を掲げています。また、中期経営ビジョン「STEP」では「環境への取り組み」として商品全体での環境貢献に取り組むこととし、CSR重点6領域の一つに「環境」を定め、事業活動を継続するうえでの重要な課題の一つとして環境活動を捉えています。SUBARUはグループ全体で環境活動に取り組むため、全社統合環境マネジメントシステムと環境委員会の2つを軸に、事業所、国内外の連結生産会社、国内外のSUBARU販売特約店といったグループ内の組織を横断した環境マネジメント体制を構築しています。
この体制を活用し、中長期の環境目標の策定とその実現に向けた取り組み、環境関連法令の遵守、化学物質の管理、環境パフォーマンスデータの集約といった環境マネジメント活動をオールSUBARUで推進しています。

SUBARU環境方針

SUBARUの環境理念

『大地と空と自然』がSUBARUのフィールド

自動車と航空宇宙事業を柱とするSUBARUの事業フィールドは、大地と空と自然です。
私たちは、この大地と空と自然が広がる地球の環境保護こそが、社会と当社の未来への持続性を可能とする最重要テーマとして考え、すべての企業活動において取り組んでいきます。

  1. 先進の技術で環境に貢献できる商品を開発、社会に提供
    私たちは、環境と安全を第一に先進技術の創造に努め、地球環境保護に貢献できる商品を開発し、提供していきます。
  2. 自然との共生を目指した取り組みに注力
    私たちは、CO2削減活動を全ての企業活動で取り組むとともに、森林保全に注力しアクティブに自然との交流を進める活動を支援していきます。
  3. オールSUBARUでチャレンジ
    私たちは、バリューチェーン全体を俯瞰出来る組織的特性を活かし、オールSUBARUチームで地球環境保護にチャレンジしていきます。

環境行動指針

SUBARUのフィールドは、大地と空と自然です。
大地と空と自然が広がる地球環境保護を重要な企業活動と捉え、あらゆる事業活動において、気候変動への対応、生物多様性など地球規模の環境課題に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。

【商品】
私たちは環境に配慮し、且つライフサイクルを考慮した商品の設計と研究開発に取り組みます。
【調達】
私たちは生物多様性など環境保護に配慮した調達を実施します。
【生産】
私たちはエネルギーの有効活用、廃棄物の発生抑制・適正処理など環境負荷の低減に努めます。
【物流】
私たちはエネルギーの有効活用、汚染予防など環境負荷の低減に努めます。
【販売】
私たちは資源のリサイクル及び適正処理に取り組みます。
【管理】
私たちは社会のニーズに応じた貢献や情報公開、SUBARUチームとしての活動の統制と強化に取り組みます。

体制

環境マネジメント体制

SUBARUでは、全社統合EMS(環境マネジメントシステム)と環境委員会の2つを軸に、組織横断的な環境管理体制を構築し、全体の進捗および取り組みの方向性を総合的にマネジメントしています。
サステナビリティ推進部を担当する取締役が全社統合EMSの代表と環境委員会の委員長を兼務し、原則として年1回以上定期的にレビューを実施し、環境委員会で行われた議論などの内容は、CSR委員会へ報告されます。また、重要な問題は経営会議および取締役会へ附議・報告をしています。

SUBARUグループの環境管理組織体制

☆国内関連企業部会構成会社
※グループ認証

環境リスクマネジメント体制

SUBARUは、事業活動における環境リスク(環境事故・汚染・法令違反など)の定期的な抽出・把握とマネジメントの推進を図ることで、未然防止と最小化に努めています。
また、環境リスク発見時の対応手順を標準化し、平常時に訓練することで、緊急対策や再発防止対策を速やかに実施し、二次リスクによる環境汚染の拡大が生じないように努めています。

実施している環境監査
  1. ISO14001環境マネジメントシステムに基づく定期監査
  2. 産業廃棄物の収集・運搬および処分の委託先への現地確認
  3. 環境関連法規制および条例など遵守状況の確認・実施

環境関連事故発生時の対応手順

環境マネジメントシステムにおける外部認証の活用

SUBARUは、事業所、お取引先様、国内外の連結生産会社、国内外のSUBARU販売特約店で環境マネジメントシステムを構築し、外部認証を取得しています。

主な認証取得

ISO14001

SUBARUおよび国内連結生産・物流会社6社(うち5社※印はグループ認証で取得)、北米連結生産・販売会社3社が認証を取得しました。

エコアクション21※1

2011年、メーカー系自動車販売店では国内初となる全国SUBARU販売特約店44社でエコアクション21の認証を取得し、環境省が推進する「エコアクション21バリューチェーンモデル事業」を導入しました。またその実績が認められ、2016年に環境省より「バリューチェーンモデル事業第一号」に認定されました。今後はエコアクションの認証機構であるInstitute for Promoting ustainable Societies(IPSuS※2)から指導・支援を受けながら、「エコアクション21」をグループへ展開すると共に、バリューチェーンで取り組むため、お取引先様のエコアクション21認証登録も支援しています。

ISO50001※3

北米生産拠点であるSubaru of Indiana Automotive,Inc.(SIA)が、2012年にエネルギーマネジメントシステム(EnMS)の国際規格であるISO50001※3認証を米国内の自動車生産工場として初めて取得しました。

ISO39001※4

株式会社スバルロジスティクスが2015年に道路交通安全マネジメントシステムの国際規格であるISO39001※4、2016年に品質マネジメントシステムのISO9001※5を取得しました。

※1
環境省が策定した中小企業向けの環境保全活動推進プログラム。ガイドラインに基づいて、環境経営システム、環境への取り組み、環境報告の3つの要素に取り組む環境マネジメントシステム。
※2
一般社団法人持続性推進機構 エコアクション21などの事業者関連の取り組みと、サプライチェーンを活用した製品・サービス関連の取り組みを統合し、持続可能な社会の構築に向けた新たな取り組みを自ら研究、企画し、これを実行していく組織。
※3
事業者がエネルギー使用に関して、方針・目的・目標を設定、計画を立て、手順を決めて管理する活動を体系的に実施できるよう定めた仕組みを確立する際に必要な要求事項を定め、すべての組織に適用できる国際規格。
※4
道路交通事故による死亡者や重症者を削減するために、事故のリスク源を適切に管理し、そのリスクを効果的・効率的に低減させることを求める、道路交通安全マネジメントシステムの国際規格。
※5
国際標準化機構(ISO)が1987年に発効させた国際統一規格としての品質マネジメント規格。ISO9000シリーズのうち、ISO9001(品質マネジメントシステム規格)が認証登録制度。品質の向上を図るためには品質マネジメントシステムを組み込み、体系的に品質管理を進めることが必要であるとの考え方に基づく。
EMS/EnMS構築状況
工場・オフィス 販売店
区分 株式会社SUBARU お取引先様 国内連結
生産・物流会社
海外連結
生産会社
国内連結
自動車販売会社
海外連結
自動車販売会社
取得
EMS/
EnMS
ISO14001 ISO14001・
エコアクション21・
自主診断のいずれか
ISO14001 ISO14001
ISO50001
エコアクション21 ISO14001
対象 群馬製作所
東京事業所
宇都宮製作所
本社
グリーン調達
資材調達お取引先様
※富士機械株式会社
※桐生工業株式会社
※輸送機工業株式会社
※株式会社スバルロジスティクス
※株式会社エフ・エー・エス
株式会社イチタン

計6社
SIA 全SUBARU
販売特約店

計44社
Subaru of America,Inc.
Subaru Canada, Inc.

計2社

※グループ認証
SUBARUと※印の関連企業とは、ISO14001のグループ認証範囲において、相互内部監査を実施し構築状況を確認しています。

日本の販売特約店での環境マネジメント体制

国内の販売特約店44社のすべてがエコアクション21の認証を取得しており、本認証における環境マネジメントシステム推進や定期的な環境監査の実施により、環境対応・環境法令遵守に努めています。
またSUBARUグループ独自の環境報告データシステムにより、国内の販売特約店のエネルギー、CO2、廃棄物、水などの環境関連データを集計しています。これらの集計データを活かし環境負荷削減に努めています。

米国の販売店での環境マネジメント体制
(Subaru of America, Inc.)

Subaru of America, Inc.は、米国内の販売店と共に、エネルギー、水、ごみといった環境負荷の削減を奨励するEco-Frendly Programを展開しています。このプログラムには販売店の30%以上にあたる194社が参加しています。

化学物質管理

REACH規則※1、ELV指令※2、化審法※3などで、様々な化学物質が規制され、情報開示や適切な管理が求められています。
SUBARUは、数万点におよぶ自動車の構成部品の一つひとつについて、使用する化学物質の成分や使用量を把握するため、IMDS※4を使ったサプライチェーン管理の強化を進めています。これにより、禁止物質(鉛、水銀、カドミウム、六価クロムなど)の未使用管理や新たな規制物質の代替推進、またREACH規則などで要求される要管理物質の使用状況について、速やかに情報開示できる管理体制を構築し、環境負荷物質の削減・管理を推進しています。

※1
欧州の化学物質規制。すべての化学物質を対象に、人・環境へのリスクに応じた管理・制限を求めるもの。
※2
廃自動車指令。ヨーロッパ連合(EU)が2000年に発効したEUにおける使用済自動車の環境負荷を下げるための指令。有害物質の使用禁止、使用済み自動車やその部品の再利用・リサイクルで廃棄物の削減を促進することを目的としている。
※3
「化学物資の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」は、人の健康を損なうおそれまたは動植物の生息・生育に支障を及ぼすおそれがある化学物質による環境の汚染を防止することを目的とする法律。
※4
International Material Data Systemの略称。国際的な自動車業界向け材料データベースの一つ。

IMDSを通じた環境負荷物質の管理システム

目標と計画、実績

環境への取り組みは、目指すべきゴールや目標(ターゲット)を設定するだけでは十分ではありません。それらの実現に向けた取り組みを実践し、成果を出す過程も重要であるとSUBARUは考えます。
SUBARUは、1993年度から環境保全自主取り組み計画「環境ボランタリープラン」に取り組み、現在第6次計画(2017~2020年度)を推進しています。目標達成に向けてはISO14001およびエコアクション21を適宜適切な拠点で導入し、取り組み成果を最大限かつ効率的に創出する仕組み(PDCAサイクル)を整備・運用しています。
さらに現在は、中長期視野での取り組みが一層求められていることから、2021年度以降の新計画「環境アクションプラン」の策定に着手しました。すでに一部の計画では目標(目指すべき方向)を定め、具体的な取り組み内容の検討と実践を進めています。

環境アクションプラン

様々な環境課題のなかでも、気候変動は喫緊の課題であり、特に社会・経済に与える影響が大きく、かつ長期的な視野での取り組みが求められています。SUBARUは、気候変動への対応を最も重要な取り組みと位置づけ、まずはSUBARUグループが直接排出するCO2(スコープ1および2)を2030年度までに30%削減(2016年度比総量ベース)することを目指します。
成長を続けるSUBARUにとって、CO2を総量ベースで30%削減することは決して容易ではありません。しかし、パリ協定が目指す「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃未満に抑える」ためには、社会が共有する水準を目指すことが重要であるとSUBARUは考え、2030年度までのロードマップを策定し、それに基づく取り組み案の検討を進めています。現在は右記ロードマップ「フェーズⅠ」に基づき、2020年度までにSUBARUグループが直接排出するCO2の年間排出量の約3%に相当する2万t-CO2の削減を目指し、CO2削減を前倒しで進めていきます。

環境アクションプラン2030(スコープ1および2)

2020年度までに2万t-CO2削減を目指した主な取り組み

環境コンプライアンス

環境関連法規制などの遵守状況

SUBARUは、環境関連法規制の遵守に加え、環境関連法の各規制値よりも20%厳しい値を自主基準値として設定し、自主基準を含む基準値超過ゼロを目標にすると共に、苦情ゼロ、環境事故ゼロに取り組んでいます。2019年度の法規制値超過は以下の通りでした。

事業所名 件数
群馬製作所 3件
宇都宮製作所 1件
本社 1件

2019年度工場・事業所の実績

環境教育

SUBARUは、従業員が日ごろから環境問題や環境効率を十分に意識して事業活動や環境活動に取り組むことが重要であると考え、各階層・各業務に応じて様々な環境教育を実施しています。

新入社員環境教育

2019年度は566人に実施。環境担当者が、地球環境問題やSUBARUの環境方針・環境活動について、一人ひとりが取り組むことの重要性について事例を含めて説明しました。

新入社員環境教育

ISO14001新任内部監査員養成セミナー

ISO14001環境マネジメントシステムの内部監査体制および各職場の環境保全活動の強化を目的に開催しました。2日間にわたり外部から講師を招き、内部監査員としての知識の習得に励みました。

ISO14001新任内部監査員養成セミナー

環境事故

構外・構内の事故ゼロを目標に取り組んでいます。2019年度は構外事故が4件、構内事故が5件発生し、再発防止策を実施しました。

事業所名 件数
群馬製作所 7件
宇都宮製作所 2件

環境苦情

環境苦情ゼロを目標に取り組んでいます。しかしながら2019年度は2件の環境苦情をいただき、再発防止策を実施しました。

事業所名 件数
群馬製作所 2件

自動車に関わるマテリアルフロー

注:SUBARUの自動車製造、販売などに関わる主な環境負荷を記載しました。
対象範囲:東京事業所、群馬製作所
エネルギー使用量、CO2排出量:地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」に従い算定
PRTR:国内PRTR法対象化学物質

環境投資

算出方法

SUBARUの環境保全活動組織に合わせた独自のガイドラインを策定し、これに基づき環境関連投資額を算出・集計しています(グループ企業も同様に算出・集計)。

集計結果

2019年度の環境投資額はSUBARUグループで28.6億円となり、昨年度より約0.6億円増加しました。
これは環境コストのなかで、研究開発コストが増加(単独:2.0億円)したことが大きく影響しています。

環境投資の集計結果

(単位:百万円)

項目 分類 SUBARU単独 連結
2018 2019 2018 2019
(1)事業エリアコスト ①公害防止コスト 189 135 189 137
②地球環境保全コスト 176 219 314 223
③資源循環コスト 0 1 4 1
(2)研究開発コスト 環境負荷低減のための
研究開発費用
2,277 2,480 2,292 2,502
総合計 2,642 2,835 2,799 2,863

注:小数点以下第一位を四捨五入していますので、表記数字の合計が一部合わないところがあります。
連結集計対象企業
国内関連企業5社:輸送機工業(株)、富士機械(株)、(株)イチタン、桐生工業(株)、(株)スバルロジスティクス