3度目の日本一を目指し、京セラドーム大阪で開かれる第47回日本選手権に挑むSUBARU野球部。初戦は11月4日(金)午前10時、Honda熊本と対戦することに決まりました。
本日は、林稔幸コーチが、打撃力について解説します。
林稔幸コーチ
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日本選手権で打撃陣は持ち味を発揮し、SUBARUスタンドを沸かせますので、ご声援を、よろしくお願いします。
どんな投手にも適応できる4番・森下選手
打撃の軸、得点源は、1番・中里亮太選手㉓と4番・森下智之選手⑧です。
森下選手が頼りになるのは、打撃の良い時、悪い時の波が小さいところ。安定的によく打ちます。投手に対する得意・不得意がなく、どんな投手が来ても、投げてくる球に対応できる。この適応力の高さが森下選手の持ち味です。
森下選手は来た球に対応できるよう、自分自身のことをよく見て、ウエイトトレーニングなどで球をとらえる技術力を磨いています。体系的な考えをしっかり持っているので、コーチとしてはあまり言うことがない選手です。
打撃で足でスタンド沸かせる1番・中里選手
打撃絶好調の中里選手
中里選手は出塁率が高い。1番打者で1打席目からどんどん打っていきますので、試合が始まったら見逃さないようにしてください。
もう1点、注目してほしいのは、足を使ったプレーです。俊足なだけでなく、器用でセンスがある。打ってから一塁への到達のあまりの速さに、スタンドが沸くこともあるほどです。
足にも注目してください
もちろん、盗塁もよく決めます。ふつうなら併殺打になるような打撃をしてしまっても、一塁でセーフになるから併殺になりにくいという利点もあります。
都市対抗北関東予選ではスタメンではなかったのですが、その後に頭角を現し、今ではショートのポジションをつかんだ伸び盛りです。
気合い満点、川口選手
力強いスイングで勝利を引き寄せます!
川口貴都選手③と、山田知輝選手㉖にも期待しています。
川口選手はガッチリしていてパワーがあり、長打が打てる。疲れ知らずで、常時、力強いスイングができます。
緊迫した場面で打席に立つ川口選手を見たことがある人は、打席から気合いをヒシヒシと感じたのではないでしょうか。それほど責任感が強い選手です。ただ、行き過ぎるとバットを振りすぎて、タイミングが合わなくなる時があります。日本選手権では、そこをコントロールし、活躍してくれるはずです。
ホームランに期待!山田選手
林コーチの現役時代の背番号26を引き継いだ山田選手
山田知輝選手㉖が打席に立ったら、打球のスピードと飛距離に注目してください。チームのなかでもダントツで、よく飛びます。
バットをコンパクトに振っているように見えるのですが、バットから球へ伝わる力が非常に強い。185cm92kgの大型で、体力測定でも筋力をはじめ、どの数字も高い選手です。
ケガで休んでいたのですが、完治して夏から試合に出られるようになりました。関東代表決定戦でホームランを打ってほしいと思っていたら、打ってくれましたね。勝てば日本選手権が決まる大一番のJFE東日本戦で、4回に先制となるソロホームラン。あのホームランは、復活への自信になったでしょうから、日本選手権でも山田選手らしい、ホームランで、SUBARUファンを盛り上げてほしいですね。
1試合でも多く戦う
ほかにも、新人の後藤克基選手⑤は長打力があり、得点圏打率が高い。
同じく新人の小玉佳吾選手⑥は、無安打の試合があまりないので京セラドームでも打ってくれるでしょう。外野の間をライナーで抜いていくのがうまいので、楽しみにしていてください。
1年目から大活躍の、後藤選手(左)と小玉選手(右)
関東代表決定戦で、犠牲フライを打って勝利を決めた石田陽平選手⑩はチャンスに強い。
チャンスの場面で頼りになる石田選手
「ここに来たら、こう打てばいい」というセオリーを身につけている。チャンスで石田選手が打席に立ったら、来た球にバットを合わせて期待に応える、器用な打撃に期待してください。
龍昇之介選手⑨は、試合中もしっかり声を出し、闘争心をむき出しにした熱いプレーでチームの士気を上げてくれます。この龍選手とレギュラー争いをしているのが三浦颯大選手㉘です。長打力を武器にスタメンを狙います。
長打力が武器の三浦選手(左)と、熱いプレーが持ち味の龍選手(右)
日本選手権は5大会ぶりの出場ですが、全国大会に出ると「この場所でまたやりたい」という思いが強くなり、今後のモチベーションになります。選手には京セラドーム大阪で1試合でも多く戦い、自信につなげてほしいと思います。