スーパー耐久に挑むSUBARUの技術者たち。今回は内外装設計部に所属する野嵜さんにインタビューしました。
内外装設計部│野嵜 隆司 HOME SUBARUらしさ SUBARU × スーパー耐久 ~エンジニアたちの挑戦~ 内外装設計部│野嵜 隆司 部署の垣根を超え、マシンの性能を引き上げる外装パーツを開発内外装設計部│野嵜 隆司 記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています スーパー耐久に挑むSUBARUの技術者たち。今回は内外装設計部に所属する野嵜 隆司(のざき りゅうじ)さんにインタビューしました。 野嵜さんは普段どんなお仕事をされているのですか? 普段は外装に用いる樹脂部品の設計を担当しており、直近ではSUBARU BRZのサイドスポイラーとエアアウトレットの設計を担当しました。 SUBARU BRZのエアアウトレット そうなんですね。野嵜さんは入社前から外装設計に携わってみたかったのですか? 大学時代に学生フォーミュラに参加していた経験もあり、以前から空力関係の開発に携わってみたいと思っていました。SUBARU車の外装パーツは、デザイン性だけでなく空力性能にもこだわって作っているので、まさに希望通りの配属でした。また私が幼少のころ、SUBARUがWRCで大活躍していたことが非常に印象に残っており、SUBARUに入社したいとも思っていました。 昔からモータースポーツが好きだったんですね!今回、スーパー耐久の取り組みに参加されたのもそういった原体験が関わっているのですか? それは大きいと思います。当時のインプレッサWRXがライバル車としのぎを削っていた様子が今でも印象に残っていて、今回のスーパー耐久におけるトヨタさんのGR86とのバトルにも重なるものを感じました。しかも今回は、市販車開発にも携わったSUBARU BRZで参戦するということだったので、なおさら参加したい気持ちが強くなりました。 実際に参加してみていかがですか? 私はスーパー耐久の場においても、通常業務と同じく外装関係と空力性能を担当していますが、いい意味で部署の垣根を感じないことが印象的ですね。 例えば「エンジンのパワーをもっと上げたい」と思った場合、通常であればエンジン開発担当の中だけで解決しようとしがちです。ですが今回のスーパー耐久の中では、部署や担当領域の垣根を越えて「いいクルマをつくろう!」という1つの目標に向かって全員で取り組んでいます。 実際に第3戦からバンパーの形状を変更しましたが、これは効率的にエンジンに空気を送り込むことで、エンジンパワーを高める狙いでした。通常の量産開発の考え方であればエンジン単体でどうにかしようと考えていたはずですが、部署の垣根を越えて外装設計も一体となって検討したことで、大幅なパワーアップに成功しました。 空気の取り込み口を大幅に拡大しエンジンのパワーアップに貢献 チームの一体感が素晴らしいですね!そういった変化は通常業務にも活きるのではないでしょうか? そう思いますね。そもそもSUBARUは、自ら積極的に発信すれば周囲の仲間が応えてくれる風土を持った会社だと思っています。実は、当初私は今回のスーパー耐久に参戦することを知らなくて、2021年11月の5社共同会見*1を見て初めて認識しました(笑)会見を見てすぐ課長に「参加したい!」と意向を伝えたところ、「やりたんだったら、行ってこい!」と送り出してくれたんです。 そのような元々持っていた風土に加えて、今回のスーパー耐久活動で培った部署の垣根を越えた団結力が合わさることが、よりよいクルマづくりに繋がると感じています。 *1:ニュースリリースはこちら 最後に、野嵜さんの考える「モータースポーツの魅力」を教えてください。 私自身、モータースポーツに対する憧れを持ち続けてここまで来ました。その他のプロスポーツと同様、小さいお子さんをはじめとする多くの方々に「レーシングカーってカッコいいよね!」と感じてもらえることが大切だと思っています。また、チーム同士・マシン同士の切磋琢磨が間近に見られて、加えて結果も明確に出てしまうので言い訳ができない…というのも大きな魅力だと感じています。 野嵜 隆司(のざき りゅうじ) 2009年入社。大学では車両の流体力学を専攻。入社以来、一貫して外装に用いる樹脂部品の設計・開発を担当。直近では、2代目SUBARU BRZのエアアウトレットやダックテール形状のリヤスポイラーの開発に携わる。 モータスポーツやスポーツカーに対する愛をインタビューの端々に感じた野嵜さんでした。 レースを通じて切磋琢磨を続けるSUBARUのエンジニアたちの挑戦、次回のコラムもぜひご期待ください。 前の記事 「エンジニアたちの挑戦」トップに戻る 次の記事