技術特集インタビュー

ELECTRIC VEHICLE
ELECTRIC VEHICLE
桑野真幸
桑野真幸

ZEV規制により、環境性能の劇的な向上は、まさに待ったなし。

今、自動車業界は、大変革の時代を迎えています。世界中のあらゆる国で環境規制が強化され、各メーカーともその対応に追われているのです。中でも米国におけるZEV(Zero Emission Vehicle)規制では、PHVやEV、FCVといった充電式電動車の販売台数が、ある一定数をクリアしなければならない他、CO2の排出を2025年までに約30%削減しなければならないなど、かなり厳しい内容となっています。米国およびカナダの北米市場は、私たちSUBARUにとって売上比率が70%にも上る主戦場。

ZEV規制に対応できなければ、明日のSUBARUはないと言えるほど喫緊の課題ですから、環境技術の研究・開発には相当に力を注いでいます。また、2025年以降も、さらに規制は厳しくなる検討がなされており、2030年時点で今より最大1.5倍もの燃費改善をしなければならないという話もあがっています。

そうなると内燃機関の改善だけでは、太刀打ちできなくなる。内燃機関と電動をセットにした自動車開発は、もう避けて通ることのできない道なのです。

約6割ものエネルギー損失をいかに減らすか。
斬新な発想と先進技術で明日をつくる。

とは言っても、SUBARUが内燃機関の研究・開発を諦めているわけではありません。内燃機関をさらに高効率化できれば、燃料消費を抑えられますし、電動とセットになれば、更に燃料消費に対しアドバンテージが築けます。現在のコンベンショナルなクルマは、投入したガソリンを100とした場合、エンジンの損失は約6割。つまり、ここをどれだけ進化させられるかが鍵なのですね。SUBARUでは熱損失を低減させる手段の一つとして、希薄燃焼の研究を行っています。

研究内容の詳細をここで明かすことはできませんが、従来のエンジンに対し、如何に少ない燃料で安定した燃焼を実現出来るか、に掛かっています。また、従来の排ガス浄化システムでは機能が低下してしまう為、特にNOⅹ排出量を抑える取り組みも同時並行で行う必要もでてきます。

希薄燃焼において更にNOⅹ排出量を抑えられないか、その為に更に少ない燃料で安定した燃焼を均質燃焼で実現できないか、などの研究を、今進めているところです。

得意のAWD技術を進化させ、
誰が乗っても安心・安全・快適なクルマを生み出す。

2018年には北米市場に向けてPHVを、2021年にはEVを投入する計画ですが、吉永社長も仰っているように、私たちはEVにおいてもとんがります。つまり、他メーカーにはないSUBARUならではのクルマをつくりあげていくということです。北米は北に行くほど寒さが厳しく、スノーベルト地帯もあります。

そんな環境下でも即座に暖機が行われ、かつエネルギー損失も抑えられる技術を確立すること。得意のAWD技術をEVならではの特性と融合させ、モーターを制御することでどんなアクセルワークでもスリップせずに“ぐいっ”と加速する。

また、コーナーでも安定して走れるクルマを生み出すこと。そんなとんがった「わくわく」してくるクルマづくりを推し進めていきます。まだまだSUBARUには、やるべきこと、やれることがたくさんあります。

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