社員紹介

最先端のAI推論処理を融合するアイサイトを、半導体から支える。
先進の安全を、より多くのお客様にとって身近なものにするために。

技術系総合職(自動車)

  • アイサイト
  • /
  • 半導体
  • /
  • AI
  • /
  • ADAS
  • /
  • スペシャリスト

K・M

2015年入社 ADAS開発部

情報理工学を専攻し、無線通信を学んだ後、安全に関する技術の最前線でスキルを活かしたいという思いからSUBARUへ。入社後はステレオカメラの距離計測アルゴリズムから携わり、現在は次世代アイサイト向けカスタムSoC ※1(System on a Chip)の開発を担当。AMD社との協業でAIを融合した半導体の開発に挑み、さらにステレオカメラ認識・AI推論処理に特化した自社開発の半導体ソフトIPで、国内の完成車メーカーとして半導体領域で初めてISO 26262のASIL-C ※2認定を取得しました。チームリーダーとしてメンバーの成長にも向き合い、SUBARUのスペシャリスト ※3にも認定されたシステム全体を見るエンジニアです。

  1. 装置やシステムの動作に必要な機能のすべてを、一つの半導体チップに実装したもの。
  2. ASILは、「Automotive Safety Integrity Level(自動車安全水準)」の略。自動車の機能安全規格「ISO 26262」で定義されている安全レベルであり、システムの故障が引き起こすリスクのレベルを評価し、A・B・C・Dの4つに分類される。
  3. 高度な専門性を持つ技術者を会社が認定し、その専門性を通じた価値創造を深めること自体を評価・処遇する社内制度。

K・Mさんのキャリアパス

スクロール
K・Mさんのキャリアパス

POINT

アイサイトの画像処理アルゴリズム開発からキャリアをスタートし、システム全体、カスタムSoC・半導体開発へと担当領域を広げてきました。現在は国内外のサプライヤーと協業しながら、アイサイトカメラに使用するイメージセンサーやSoCなどの半導体開発を進めています。

最先端のAI推論処理を融合した次世代アイサイトに挑む。
コストを削りながら、安全を追求する半導体開発。

SUBARUは「死亡交通事故ゼロ ※4」を目指す一環として運転支援システム「アイサイト」の開発に取り組んでおります。カメラとレーダーで歩行者や自転車、まわりのクルマなどを認識し、衝突の危険があれば自動でブレーキをかけてくれる技術で、私は2020年代後半の搭載を目指して開発が進む次世代アイサイトで、半導体部品の開発を担当しています。

半導体部品の開発は、スマートフォンに例えるとわかりやすいかもしれません。SNSや地図アプリはスマートフォン本体があって初めて動くように、歩行者を認識するアルゴリズムも、それを動かすための土台が必要です。私はその土台にあたる半導体部品の開発を担っています。どんな性能のものをつくるかの要件はSUBARUが決め、実際にどのような仕様で実現するかはお取引先様と議論しながら決めていきます。設計・実装・検証のすべてのフェーズで協働しており、方針の検討から課題解決まで一緒に進めていきます。検証フェーズでは、正しく動作するかを確かめるためのソフトウェアや環境を私たちで構築し、設計通りに動作しなければ原因を解析して解決するところまで携わっています。

次世代アイサイトで実現しようとしているのは、SUBARUが長年培ってきたステレオカメラの認識処理と最先端のAI推論処理を融合する取り組みです。2024年にAMD社との協業を開始し、同社の『Versal™ AI Edge Series Gen 2』を活用しながら、AIの高速処理と低消費電力の両立に向けた半導体の最適化に取り組んでいます。性能だけを追い求めれば、システムのコストは際限なく膨らんでしまいます。多くのお客様に安全をお届けするためには、いかに無駄を削ぎ落とし、アフォーダブルな価格を実現するかが重要です。私たちは今、その挑戦の真っ只中にいます。

  • ※4 SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車などの死亡事故ゼロを目指す。

情報理工学の知識を、人の命を守る技術へ。
ステレオカメラの開発から培った、システム全体を見る視点。

学生時代は情報理工学を専攻して、信号処理や無線通信を学んでいました。もともとクルマが好きだったので自動車業界を中心に就職活動をしていたのですが、私が学んだ知識はこれからのクルマにますます必要になると感じていて、スキルが最大限に活かせる場所を探していました。当時、運転支援システムは他社でも取り組んでいたものの、ステレオカメラという独自技術を用いたSUBARUのアイサイトが業界トップと言われていて、開発秘話がメディアに出るたびに、新しいことにどんどん挑戦している熱い会社だなと感じていました。しかも安全に関わる分野だからこそ、技術の追求にゴールはありません。より高い安全を目指して挑戦を重ねていけることに魅力を感じました。SUBARUなら新しいことにも積極的にチャレンジできると感じたこと、そして自動車業界という大きな世界で挑戦を続けていける環境が私の性に合っていると思い、入社を決めました。

入社してすぐにアイサイトの中核部品であるステレオカメラの距離計測アルゴリズムに携わりました。2つのカメラで捉えた映像のずれから距離を測る仕組みで、近いものほどずれが大きく、遠いものほどずれが小さいという人間の目と同じ原理を使っています。最初は私が担当する機能だけで頭がいっぱいでしたが、次第に担当している範囲の前後にどんな影響があるのかを意識し始め、自ら情報を取りに行くようになりました。私のアルゴリズムが変わると、後工程の物体認識の精度が変わります。一方で、前工程の画像の明るさが変わるとアルゴリズムに影響が出ますが、前後の工程を理解していくうちに、点と点が線になるような感覚があって、システム全体の見え方が変わっていきました。

その視点が今の半導体開発でも変わらず活きていて、システム全体を見続けているからこそ、どこに問題が潜んでいるかを考えながら前に進んでいける。ステレオカメラの開発で培ったこの感覚が、最先端の領域に挑む今も私の仕事の土台になっています。

半導体設計から最適化をかけ、性能とコスト、安全性を追い求める。

ステレオカメラの認識処理と最先端のAI推論処理を融合するには、これまでとは比べ物にならないほどの大量のデータをリアルタイムで処理しなければなりません。たとえばカメラで対象物を捉えてから自動ブレーキをかけるまでの間に、従来のステレオカメラによる認識に加えて、より複雑な環境を捉えるためのAI推論処理が重なり、膨大なデータを瞬時に処理する必要があります。しかもクルマで使える電力には限りがあるので、消費電力を抑えながら高速に処理しなければならない。ステレオ画像認識のアルゴリズムや、AI推論処理の特性を把握し、どのようなハードウェアでどのように処理することが最も効率がいいかを考え、評価を行い、最適な半導体アーキテクチャを打ち出す。半導体の設計から深く関わることで、個々の性能向上ではなくシステム全体の最適化を追求できることが、SUBARUならではの強みだと思います。

さらに次世代アイサイトにおいても安全性の証明にも取り組んでいて、機能安全に関する国際規格「ISO 26262」の認定に挑みました。機能安全とは、システムに異常や故障が発生した場合でも安全を確保できるようにするとともに、開発段階から危険を洗い出し、事故につながるリスクをできる限り低減する考え方です。SUBARUでは画像処理アルゴリズムを自社開発しているため、安全性についても自ら責任を持って実現していく必要があります。単に故障を検知する仕組みを追加するのではなく、まず画像処理アルゴリズムの特性や振る舞いを深く理解し、それがシステム全体の安全性にどのような影響を及ぼすのかを分析することが求められます。そのうえで、本当に必要な診断や安全機能を見極め、過不足のない仕組みとして設計していくことが重要です。こうした検討と検証を積み重ねた結果、国内の完成車メーカーとして初めて、半導体領域におけるISO 26262 ASIL-C認定(自社開発ソフトIP)を取得しました。

こうした前例のない挑戦を進めていくなかで、想定外の問題が出てくることもあります。単体でテストしたときは問題なく動いていたのに、実際のシステムに組み込んで動かすと、他の処理から負荷がかかった途端に停止してしまうこともありました。設計を見直したり設定値をチューニングしたりして解決していきますが、個々の機能だけを見ていても気づけないことがあるからこそ、システム全体を俯瞰して考えることが、エンジニアの責任だと思っています。

次世代アイサイトの開発はまだ続いていますが、AIに限らず次々と登場する最先端のテクノロジーを駆使しながら安全を追求し続けられるこの分野は、新しいチャレンジができる余白がたくさんあって、挑戦することが好きな私にとってこれほど合っている仕事はないと感じています。

人命に直結するからこそ、やりがいは大きい。
上司から受けた教えを、次の世代へ。

この仕事のやりがいは、人の命を守り、より安全な社会を実現していくという意義の大きさにあります。会社として安全を社会に広めていくという目標に向かって、アイサイトをはじめとする運転支援技術が果たす役割は大きく、その最前線に立っているという実感が、日々の仕事の原動力です。

そのやりがいをより感じられるようになったのは、歴代の上司たちのおかげだと思っています。歴代の上司たちは、私の特性や実力を見極めたうえで、その時々にふさわしい大きな問いと助言を与えてくれました。そして、答えを押し付けるのではなく、自分自身が納得できる答えをとことん考え抜き、それを実践する機会を任せてくれた。その経験の積み重ねが、今の私を形づくっています。現在はチームリーダーとして、メンバー一人ひとりの成長につながる最適な環境や問いを与えられるよう意識しています。目の前に上がってきた課題だけを点で捉えるのではなく、全体を見渡しながら本当に向き合うべき本質的な課題は何かを考える。そして、本人が自ら気づき、答えを見つけられるよう問いかけながら、最後は信じて任せる。そのスタンスでチームと向き合っています。

そうした仕事の進め方ができるのも、SUBARUにはエンジニアが主体となって課題を提起し、より良い方向を自らつくっていこうとする文化があるからだと思います。現場で生まれた「こうした方がいいのではないか」という声が議論のきっかけとなり、実際に取り入れられることも少なくありません。否定から入るのではなく、まずは挑戦してみる。その風土があるからこそ、若手でも自分の考えを発信しやすく、前例のない取り組みにも積極的にチャレンジすることができるんだと思います。

多くのお客様にアフォーダブルな価格で、
最高の性能をお届けすること。
スペシャリストとして、その挑戦を続ける。

今後の目標は、SUBARUだからこそできる価格で最先端の安全を世界に広めることです。この価格でこの先進装備がつけられるのはSUBARUだけだと自信を持って言えるようにしたいです。今回のAIはその一歩ですが、これから登場する最先端のテクノロジーを活用しながら、先進安全技術をアフォーダブルな価格でより多くのお客様に届け続けるという挑戦を続けていきたいです。

そのためにも、エンジニアとしての知識や経験を深めながら、視野をさらに広げていきたいと思っています。SUBARUにはスペシャリスト制度があり、私も認定を受けた一人ですが、半導体という一分野だけに閉じるのではなく、運転支援システム全体を広く見渡しながら一つひとつのテーマで本質を見抜いていくスペシャリストを目指しています。そういう視点を持ったエンジニアが増えることでSUBARUの技術はより強くなると確信しています。私自身も、スペシャリストでありながらリーダーとして、そのようなエンジニアの在り方を体現し、広げていきたいです。

最後に、就職活動中の皆さんへ。会社を選ぶとき、文化や雰囲気に対する直感を大事にしてほしいです。新しいことに挑戦したい、広く携わりたいという思いがあるなら、SUBARUは合うと思います。私自身も無線通信をメインで学んでいたので、画像処理をやることになるとは思っていませんでした。ただ、会社の文化や雰囲気が自分と合っていれば、テーマが変わっても自分にとっての挑戦になるし、やりがいも必ずついてくる。そういう出会い方もあるということを、ぜひ知ってほしいです。

とある1日の流れ

9:00

出勤

まずはメールチェックからスタートします。

9:30

開発中の製品の課題の確認

SoC開発やAIモデル開発など、その時々の開発テーマに関する課題状況を確認します。

11:00

チームミーティング

午前中は自分のチームや、課のリーダー達と、進捗、課題、今後の方針を議論することが多いです。

12:00

昼休み

13:00

社外お取引様とのディスカッション

国内、国外のお取引様と今後の進め方などを協議します。様々な専門家と連携し、開発中の製品をつくりあげていきます。

15:00

チームで設計・検証

SoC開発など、担当している開発テーマについて、アーキテクチャの設計や、実機を用いた性能評価などをチームメンバーと一緒に行います。

17:00

方針検討

開発中の製品だけでなく、数年先まで見据えた計画の作成や、方針の検討行います。複数の部署に跨る大きなテーマは関係者を交えて進め方を議論します。

18:30

退勤

休日の過ごし方

夏休みなどの大型連休は妻や友人とバイクでツーリング&キャンプに行くことが多いです。フェリーで北海道や四国まで行って、キャンプしながら一周。フェリーで飲むお酒は格別です。

他のコンテンツを見る