環境マネジメント
考え方・方針
ありたい姿とロードマップ
SUBARUは、環境方針のなかで「大地と空と自然」をSUBARUのフィールドと定め、自然との共生を目指す取り組みへの注力を掲げています。また、 SUBARUグループは、サステナビリティ重点6領域の一つに「環境」を定め、事業活動を継続するうえでの重要な課題の一つとして環境活動を捉えています。
SUBARUグループは「環境」のありたい姿として「企業活動を通じて『大地と空と自然』が広がる地球環境を大切に守っていく」としており、重点テーマとして「気候変動の抑制」、「サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現」、「自然との共生」の3つを掲げ、これらの環境課題に取り組むことで、最終的に自然界への環境負荷を実質ゼロとし、さらにポジティブなインパクトを与えていくことを目指します。

SUBARU環境方針
SUBARUの環境理念
「大地と空と自然」がSUBARUのフィールド
自動車と航空宇宙事業を柱とするSUBARUの事業フィールドは、大地と空と自然です。
私たちは、この大地と空と自然が広がる地球の環境保護こそが、社会とSUBARUの未来への持続性を可能とする最重要テーマとして考え、すべての企業活動において取り組んでいきます。
- 先進の技術で環境に貢献できる商品を開発、社会に提供
私たちは、環境と安全を第一に先進技術の創造に努め、地球環境保護に貢献できる商品を開発し、提供していきます。 - 自然との共生を目指した取り組みに注力
私たちは、CO2削減活動を全ての企業活動で取り組むとともに、森林保全に注力しアクティブに自然との交流を進める活動を支援していきます。 - オールSUBARUでチャレンジ
私たちは、バリューチェーン全体を俯瞰出来る組織的特性を活かし、オールSUBARUチームで地球環境保護にチャレンジしていきます。
環境行動指針
SUBARUのフィールドは、大地と空と自然です。大地と空と自然が広がる地球環境保護を重要な企業活動と捉え、あらゆる事業活動において、気候変動への対応、生物多様性など地球規模の環境課題に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。
- 【商品】
- 私たちは環境に配慮し、且つライフサイクルを考慮した商品の設計と研究開発に取り組みます。
- 【調達】
- 私たちは生物多様性など環境保護に配慮した調達を実施します。
- 【生産】
- 私たちはエネルギーの有効活用、廃棄物の発生抑制・適正処理など環境負荷の低減に努めます。
- 【物流】
- 私たちはエネルギーの有効活用、汚染予防など環境負荷の低減に努めます。
- 【販売】
- 私たちは資源のリサイクルおよび適正処理に取り組みます。
- 【管理】
- 私たちは社会のニーズに応じた貢献や情報公開、SUBARUチームとしての活動の統制と強化に取り組みます。
体制・マネジメント
環境マネジメント体制
SUBARUでは、環境委員会と環境マネジメントシステム(EMS)の2つを軸に、組織横断的な環境管理体制を構築し、取り組みの方向性と進捗を総合的にマネジメントしています。この体制を活用し、中長期の環境目標の策定とその実現に向けた取り組み、環境関連法令の遵守、環境パフォーマンスデータの集約といった環境マネジメント活動をオールSUBARUで推進しています。
環境委員会
SUBARUは「環境委員会」を設け、社会が要求する将来の環境水準と合致する大局的かつ中長期的な方策(目標など)を議論するとともに、それらの進捗を評価しています。環境委員会の委員長は、取締役会が選任したサステナビリティ部門を担当する執行役員が務めます。環境委員会で行われた議論の内容は、サステナビリティ委員会へ報告されます。また、重要な事案は、サステナビリティ委員会を監督する取締役会に付議・報告しています。
また、環境委員会の下部組織として4つの小委員会を設け、これらの委員会に主要なグループ会社も参画することで、SUBARUグループの環境管理組織体制を整備しています。
さらに調達委員会、技術環境安全委員会や海外グループ会社とも、適時必要なトピックに関して連携を図っています。

環境マネジメントシステム
SUBARUグループは、事業所、国内外のグループ会社、国内の販売特約店、お取引先様で環境マネジメントシステムを構築しています。
SUBARUと株式会社イチタンを除く国内連結子会社5社は、ISO14001のグループ認証を取得しており、定期的な会議による情報共有や事務局間での相互的な内部監査を実施することで、一体的な環境マネジメントシステムの運用を行っています。
また、海外グループ会社では、Subaru of Indiana Automotive, Inc.、Subaru of America, Inc、Subaru Canada, Inc.の3社でISO14001を認証取得するとともに、Subaru of Indiana Automotiveは、2012年にエネルギーマネジメントシステム(EnMS)の国際規格であるISO50001を認証取得しました。
さらに、国内の連結対象となる販売特約店(全23社)のすべてと、連結対象外の販売特約店10社が「エコアクション21」の認証を取得しており、本認証における環境マネジメントシステム推進や定期的な環境監査の実施により、環境対応・環境法令遵守に努めています。
加えて、SUBARUはグリーン調達ガイドラインの遵守をお取引先様の選定条件の一つとし、お取引先様にISO14001の外部認証取得を基本とした環境マネジメントシステムの構築を依頼しています。
SUBARU 国内拠点 |
国内連結子会社 | 海外連結子会社 | 国内販売 特約店 |
お取引先様 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
マネジメントシステム | ISO14001 | ISO14001 | ISO14001 | ISO50001※1 | エコアクション21※2 | ISO14001、エコアクション21、自主診断※3のいずれか |
対象 | 群馬製作所 東京事業所 宇都宮製作所 本社 |
富士機械株式会社 桐生工業株式会社 輸送機工業株式会社 株式会社スバル ロジスティクス 株式会社エフ・エー・エス 株式会社イチタン |
Subaru of Indiana Automotive, Inc. Subaru of America, Inc. Subaru Canada, Inc. |
Subaru of Indiana Automotive, Inc. | 販売特約店 計33社 |
お取引先様 |
- ※1
- 事業者がエネルギー使用に関して、方針・目的・目標を設定、計画を立て、手順を決めて管理する活動を体系的に実施できるよう定めた仕組みを確立する際に必要な要求事項を定め、すべての組織に適用できる国際規格
- ※2
- 環境省が策定した中小企業向けの環境保全活動推進プログラム。ガイドラインに基づいて、環境経営システム、環境への取り組み、環境報告の3つの要素に取り組む環境マネジメントシステム
- ※3
- SUBARUが作成した「環境マネジメントシステム自主診断報告書」の全47項目中43項目以上が「はい」又は「該当なし」、かつ法規対応3項目については全て「はい」であるお取引先様に関して合格とする、自主診断による環境マネジメントシステム
化学物質管理
国際的に、商品に含有している化学物質の把握と適切な管理・取り扱い、情報開示を求める動きが広がってきています。
SUBARUは、使用している化学物質が人と環境に影響を及ぼすことを最小限に抑え、環境保護に貢献するため、サプライチェーンを通じたIMDS※1管理により、数万点に及ぶ自動車構成部品の一つひとつについて、含有する化学物質の成分や使用量を把握しています。さらに、SUBARU独自の化学物質管理システムを用いて、REACH規則※2や、ELV指令※3、米国有害物質規制法、日本の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律などで規制される使用禁止物質の代替推進、非含有管理、またWFD※4などで要求される管理物質の適切な情報開示を行っています。これらの化学物質管理は、SUBARUグループが取り組んでいる資源循環・リサイクルの推進にも貢献しています。
また、SUBARUは、次期開発車の設計・開発段階からお取引先様と協力を図りながら、自動車の環境負荷物質の低減に積極的に取り組んでいます。鉛、水銀、六価クロム、カドミウムの削減については、2008年以降の新型車全モデルで一般社団法人日本自動車工業会の環境負荷物質削減目標を継続的に達成しています。加えて、世界各国の化学物質規制に対応し、鉛のさらなる削減および有害性が確認された難燃剤や紫外線吸収剤などの環境負荷物質の代替を進めています。
- ※1
- IMDS(International Material Data System):国際的な自動車業界向け材料データベース
- ※2
- REACH(Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)規則:欧州の化学物質規制。人・環境へのリスクに応じた化学物質管理・制限を求めるもの
- ※3
- ELV(End-of Life Vehicles)指令:欧州の廃自動車指令。使用済自動車による環境負荷の削減を求めるもの
- ※4
- WFD(Waste Framework Directive):欧州の廃棄物枠組み指令。廃棄物抑制や廃棄物管理を求めるもの
International Material Data System
IMDSを通じた化学物質管理システム
目標と実績
環境アクションプラン2030の見直し
SUBARUグループは、3つの重点テーマとそれに紐づく目指すべき方向性を設定し、その達成のための中期目標となるように「環境アクションプラン2030」の見直しを行いました。SUBARUグループは、「企業活動を通じて『大地と空と自然』が広がる地球環境を大切に守っていく」というありたい姿の実現に向け、中期目標で設定した取り組みを中心に、目指すべき姿の実現に繋がる取り組みを推進し、最終的に自然界への環境負荷を実質ゼロとし、さらにポジティブなインパクトを与えていくことを目指します。
重点テーマ | 対象領域 | 環境アクションプラン2030 |
---|---|---|
気候変動の抑制 | 商品(スコープ3) | 2030年までに全世界販売台数の50%をBEVにすることを目指す |
2030年代前半には、生産・販売するすべてのSUBARU車※1に電動技術※2を搭載 | ||
工場・オフィスなど (スコープ1,2) |
2035年度に2016年度比CO2排出量を60%削減(総量ベース) | |
サーキュラーエコノミーの実現 | 使用資源削減 | 新型車に使用するプラスチックの25%以上をリサイクル素材※3由来とすることを目指し、研究開発を進めていく |
廃棄物削減 | 廃棄物総量をBAU※4比1%/年削減 | |
国内外生産工場※5のゼロエミッション※6 (直接、間接を問わず埋め立て処分量ゼロレベル) |
||
自然との共生 | 環境影響の適切な管理 | 事業所での自然環境への環境影響(大気、水質、騒音、振動、悪臭)の適切な管理 |
保護地域の拡大 | 事業活動による自然環境への負荷低減を目的とした保護地域の拡大 |
- ※1
- 他社からOEM供給を受ける車種を除く
- ※2
- EV、HVなど、電力利用を高める技術を指す
- ※3
- マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルなど
- ※4
- 追加的な対策を取らずに現状を維持した場合の排出量(Business As Usual)
- ※5
- 親会社(群馬製作所、東京事業所、宇都宮製作所)および子会社(富士機械株式会社、桐生工業株式会社、株式会社イチタン、株式会社スバルロジスティクス、輸送機工業株式会社、Subaru of Indiana Automotive, Inc.)
- ※6
- 最終処分量(直接埋め立てされるもの+中間処理後に埋め立てされるものの総量)の割合が、廃棄物(有価物+産業廃棄物+特別管理産業廃棄物+事業系一般廃棄物の総量)の0.5%未満であること
これまでの環境アクションプラン2030に関連する主な取り組み
2024年度まで運用していた環境アクションプラン2030に関連する主な取り組みを記載します。
【気候変動】
Ⅰ. 環境アクションプラン2030に関連する取り組み
領域 | 長期目標 | 環境アクションプラン2030 | |||||
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中期目標(大区分) | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 | |||||
拠点等 | 拠点等ごとの目標 | 主な取り組み項目 | |||||
スコープ1,2 (工場・オフィス等) |
2050年度にカーボンニュートラルを目指す | 2035年度に2016年度比60%削減(総量ベース) | 工場 | 国内工場からのCO2排出量を削減 | 2035年度に2016年度比60%削減(総量ベース) |
|
|
|
|
||||||
海外工場からのCO2排出量を削減 |
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本社 | 本社※1からのCO2排出量を削減 | CO2排出実質ゼロに取り組む |
|
エビススバルビルのCO2排出量実質ゼロ | |||
特約店 | 国内特約店からのCO2排出量を削減 | CO2削減に向けた情報収集と体制整備を進める |
|
出資特約店については、2025年度までのCO2フリー電力の全社切替により、CO2削減目標達成を目指すことを確認。(2024年度暫定試算値:2016年度比約44%削減、2026年度は目標達成見込み) | |||
スコープ3 (商品) |
2050年に、Well-to-Wheel※2で新車平均(走行時)のCO2排出量を、2010年比で90%以上削減※3 |
|
自動車 | 燃費の向上と電動技術の搭載 |
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クリーンエネルギーの利用 |
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道路交通改善-IT技術 (自動運転技術・予防安全技術) |
先進運転支援システム「アイサイト」を中心とした運転支援技術・予防安全技術の技術開発を推進し、より多くの市場に拡大展開 | 渋滞緩和、スムーズな交通流を目指した新世代「アイサイト」の認識性能高機能化、走行アシスト制御の高機能化と市場導入拡大 | 自前BEVから搭載する次世代アイサイトの先行開発を予定通り進捗 |
- ※1
- エビススバルビル
- ※2
- 「油井から車輪」の意味。EVなどが使用する電力の発電エネルギー源まで遡って、CO2排出量を算出する考え方を指す
- ※3
- 2050年に世界で販売されるすべてのSUBARU車の燃費(届出値)から算出するCO2排出量を、同2010年比で90%以上削減。総量ベース。市場環境変化による販売台数の増減は加味するが、走行距離の多少は考慮しない
- ※4
- 他社からOEM供給を受ける車種を除く
- ※5
- EV、HVなど、電力利用を高める技術を指す
Ⅱ. その他の重要な環境取り組み
領域 | 項目 | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 |
---|---|---|---|
物流 | 省エネ法と同期したCO2削減への対応推進 | CO2排出原単位は、2006年度をベンチマークとし、毎年度1%低減 |
|
【資源循環】
Ⅰ. 環境アクションプラン2030に関連する取り組み
領域 | 長期目標 | 環境アクションプラン2030 | ||
---|---|---|---|---|
中期目標 | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 | ||
主な取り組み項目 | ||||
商品 (自動車) |
資源循環およびカーボンニュートラルに貢献 |
|
2030年までの目標に向け、社内で段階的な目標を策定し、初期段階達成の見通しを得る。また、さらなる目標達成に向け対象部品の拡大を継続的に検討していく |
|
生産 | クリーンな工場で循環型社会の形成に貢献 | 国内外生産工場※4のゼロエミッション※5(直接、間接を問わず埋め立て処分量ゼロレベル) | 国内外生産工場のゼロエミッションの継続(直接、間接を問わず埋め立て処分量ゼロレベル) |
米国: |
国内外生産工場における水使用の適正管理 |
|
- ※1
- 他社からOEM供給を受ける車種を除く
- ※2
- マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルなど
- ※3
- 製造段階でのCO2排出や環境汚染のより少ない材料・サプライヤー
- ※4
- SUBARU(群馬製作所、東京事業所、宇都宮製作所)および国内グループ会社(富士機械株式会社、桐生工業株式会社、株式会社イチタン、株式会社スバルロジスティクス、輸送機工業株式会社)、および海外グループ会社(Subaru of Indiana Automotive, Inc.)
- ※5
- 最終処分量(直接埋め立てされるもの+中間処理後に埋め立てされるものの総量)の割合が、廃棄物(有価物+産業廃棄物+特別管理産業廃棄物+事業系一般廃棄物の総量)の0.5%未満であること
Ⅱ. その他の重要な環境取り組み
領域 | 項目 | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 |
---|---|---|---|
商品 (自動車) |
リサイクル性の向上 |
|
|
ライフサイクルアセスメントの推進 | ライフサイクルアセスメント(LCA)データの公開を推進 | 新型フォレスターストロングハイブリッドのLCA開示 | |
生産 | 廃棄物の抑制と適正処分 | 歩留まり向上・荷姿改善などによる発生量抑制の維持管理と廃棄物の適正処分を継続 | 水量の実績管理し、半期ごとの会議体にて報告・確認を行い、適宜、必要な対策を実施 |
【公害防止・有害化学物質使用削減】
Ⅰ. 環境アクションプラン2030に関連する取り組み
領域 | 長期目標 | 環境アクションプラン2030 | ||
---|---|---|---|---|
中期目標 | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 | ||
主な取り組み項目 | ||||
生産 | 人と環境にやさしい工場で地域と共生 | 重大環境事故ゼロ※を目指す |
|
|
- ※
- 環境上の構外流出事故・苦情・法基準値超過の発生ゼロ
Ⅱ. その他の重要な環境取り組み
領域 | 項目 | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 |
---|---|---|---|
主な取り組み項目 | |||
商品 (自動車) |
大気環境改善のための低排出ガス車の導入を推進 | 日本:PN規制適合車の展開を拡大 | PN規制適合車を量産化 |
海外:各国、各地域大気環境改善のための低排出ガス車の導入を推進 |
|
||
環境負荷物質の管理拡充および、さらなる低減を推進 | 商品含有化学物質の管理強化 | 自動車工業会の「製品含有化学物質管理 業界標準ツール」をパートナー企業様へ展開し活用を依頼 | |
環境負荷のより少ない物質への代替推進 |
|
||
生産 | 自動車生産ラインにおけるVOC(揮発性有機化合物)の排出量原単位(g/m2)をさらに削減 | VOC排出量原単位を削減 | 目標50.72g/m2に対して、実績49.9g/m2 |
PRTR法対象化学物質の環境への排出量削減を継続 | PRTR法による指定化学物質を把握・管理するとともに、さらなる削減を推進 | 把握、管理、報告のみ実施 |
【地域共生・環境情報の開示と対話など】
環境アクションプラン2030に関連する取り組み
領域 | 中期目標 | 環境アクションプラン2030 | |
---|---|---|---|
当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 | ||
主な取り組み項目 | |||
管理 | 自然保護活動等を通じ、地域社会と共生 |
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環境情報の開示と対話を通じ、社会からより信頼される存在となる |
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【お客様との協働・環境マネジメントの推進】
その他の重要な環境取り組み
領域 | 項目 | 当面(1~3年程度)の取り組み | 2024年度の主な実績 |
---|---|---|---|
調達 | 国内・海外のお取引先様に対し、環境マネジメントシステム(EMS)の構築・維持・強化を要請 |
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環境負荷物質の削減 | お取引先様における、部品・原材料などに含まれる環境負荷物質の管理拡充と使用禁止を含む削減を推進 |
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SUBARUサプライヤーCSRガイドラインおよびSUBARUグリーン調達ガイドラインの運用 | ガイドラインを社会環境や方針の変化に応じて改訂し、お取引先様を対象に展開・周知・遵守要請を推進 |
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販売 (自動車) |
販売特約店の環境への取り組み活動に対する支援を行う |
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管理 | 環境マネジメントシステムの整備と運用 |
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- ※
- 環境省が策定した中小企業向けの環境保全活動推進プログラム。ガイドラインに基づいて、環境経営システム、環境への取り組み、環境報告の3つの要素に取り組む環境マネジメントシステム
SUBARUグループの
マテリアルフロー対象範囲
- [ 調達 ]
- SUBARU:群馬製作所、宇都宮製作所
- [ 研究開発・生産 ]
- SUBARU:群馬製作所、宇都宮製作所、東京事業所、エビススバルビル、部品センター、スバル研究実験センター、スバル研究実験センター美深試験場、スバル総合研修センター、大宮スバルビル
国内グループ会社:国内連結子会社16社
海外グループ会社:Subaru of Indiana Automotive, Inc.、North American Subaru, Inc.
- [ 物流 ]
- 陸上輸送(日本国内)および船舶輸送
- [ 販売・修理 ]
- 連結子会社の販売特約店23社、Subaru of America, Inc.、Subaru Canada, Inc.
- [ 商品の使用・廃棄 ]
- SUBARUの販売車両
環境投資
算出方法
SUBARUの環境保全活動組織に合わせた独自のガイドラインを策定し、これに基づき環境関連投資額を算出・集計しています。
集計結果
2024年度の環境投資は3,336百万円となり、昨年度から795百万円増加しました。
SUBARUグループの環境投資
(単位:百万円)
項目 | 分類 | 連結 | |||
---|---|---|---|---|---|
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | ||
(1)事業エリア内コスト | ①公害防止コスト | 259 | 797 | 999 | 1,054 |
②地球環境保全コスト | 155 | 648 | 455 | 395 | |
③資源循環コスト | 7 | 0 | 5 | 5 | |
(2)研究開発コスト | 環境負荷低減のための研究開発費用 | 2,849 | 1,526 | 1,082 | 1,881 |
(3)環境損傷対応コスト | 土壌・地下水汚染の修復のための費用 | 0 | 0 | 0 | 0 |
総合計 | 3,271 | 2,970 | 2,541 | 3,336 |
- (注)
- 小数点以下第1位を四捨五入していますので、表記数字の合計が一部合わないところがあります
対象範囲
- SUBARU:
- 株式会社SUBARU
- 国内グループ会社:
- 輸送機工業株式会社、富士機械株式会社、株式会社イチタン、桐生工業株式会社、株式会社スバルロジスティクス
- 海外グループ会社:
- Subaru of Indiana Automotive, Inc.、Subaru of America, Inc.、Subaru Canada, Inc.、North American Subaru, Inc.
環境教育
SUBARUグループは、従業員が日頃から環境問題や環境効率を十分に意識して事業活動や環境活動に取り組むことが重要であると考え、各階層・各業務に応じて様々な環境教育を実施しています。
新入社員教育
持続可能な企業になるためのSUBARUの取り組みとして、サステナビリティ重点6領域やSUBARUグローバルサステナビリティ方針などを説明しました。
環境法令研修
SUBARUは、環境法令を遵守するために必要な環境法令研修を実施しています。2024年度は環境法令制対応として、継続課題となっている化学物質管理について研修を開催しました。環境法令の課題やアンケート調査などを参考にし、適切な環境法令研修を企画していきます。
ISO14001新任内部監査員養成セミナー
ISO14001環境マネジメントシステムの内部監査体制および各職場の環境保全活動の強化を目的として、外部講師によるセミナーをWEB開催しました。2024年度は151人が参加し、内部監査員としての知識の習得に励みました。
国内販売特約店
2024年度は、販売特約店本社の管理者や担当者を対象とした「環境法研修」、本社や店舗の実務担当者を対象とした「産業廃棄物適正管理能力検定取得講習」を実施し、延べ604人が受講しました。また、法令の改正内容に関する資料を随時展開しています。これらの取り組みを通じて、国内販売特約店での環境法令の理解を深めています。
株式会社スバルロジスティクス
株式会社スバルロジスティクスでは環境法令対応を適切に実施するため、環境法令に関する社内研修を行っています。2024年度は環境月間に合わせて環境への取り組みについて全従業員を対象としたWEBによる研修を開催。環境への取り組みについての啓発を行っています。

Subaru Canada, Inc.
Subaru Canada, Inc.は、環境保護の重要性についての認識と教育を促進するために、e-Waste weekと題し、新春の大掃除などイベントや活動を企画しました。また、クリーンエアデーでは、徒歩/ランニング、自転車、公共交通機関、乗用車の相乗りで通勤する全従業員を対象に朝食会を開催し、独自の通勤チャレンジを実施しています。
外部との協働
トヨタとのアライアンス
SUBARUとトヨタは、「もっといいクルマづくり」を目指して、互いに強みとする技術や知見を持ちより、両社のエンジニアが切磋琢磨しながら共同開発を進めています。両社の共同開発を経て2026年末までにラインアップする4車種のバッテリーEVの一つである新型トレイルシーカーを、2025年4月の米国ニューヨーク国際オートショーにて世界初公開しました。
一般社団法人日本自動車工業会
一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)の気候変動対策に関する委員会に、メンバーとして参加しています。また、代表取締役社長は、JAMA役員として機関決定に参加し、JAMAの決定はSUBARUの経営に反映しています。
革新的環境イノベーションコンソーシアム
群馬県は「2050年に向けた『ぐんま5つのゼロ宣言』」で温室効果ガス排出量「ゼロ」を掲げ、持続可能な自立分散型社会への変革と経済成長の両立を目指す、グリーンイノベーションの取り組みを進めており、2022年から「革新的環境イノベーションコンソーシアム(以下、「コンソーシアム」という)」を立ち上げています。
SUBARUも設立当初からコンソーシアムに参画しており、製造業分科会に属して、群馬県内の電力と燃料のカーボンニュートラル化への提案や勉強会を通して県内企業の気運を醸成して、サプライチェーン構築を目指した活動をしています。
経団連生物多様性宣言イニシアチブ
SUBARUは「経団連生物多様性宣言・行動指針」に賛同し、経団連生物多様性宣言イニシアチブ(以下、「イニシアチブ」という)に参画し、生物多様性への取組方針を報告しています。
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)
SUBARUは、気候変動への取り組みは最も重要な課題の一つとして認識し、TCFDの提言に賛同し、国内企業や金融機関などが一体となって取り組みを推進するTCFDコンソーシアムに加盟しています。SUBARUのTCFDの推奨開示項目に関する開示状況は、TCFD対照表(https://www.subaru.co.jp/csr/tcfd/)にまとめています。