考え方

当社は、SUBARUのありたい姿である「笑顔をつくる会社」を目指し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ることにより、すべてのステークホルダーの皆様の満足と信頼を得るべく、コーポレートガバナンスの強化を経営の最重要課題の一つとして取り組んでいます。

〈ありたい姿〉
笑顔をつくる会社
〈提供価値〉
安心と愉しさ
〈経営理念〉
“お客様第一”を基軸に「存在感と魅力ある企業」を目指す

当社は、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確に区別し、意思決定の迅速化を図り、効率的な経営を実現することを目指しています。
また、社外役員によるモニタリング及び助言を通じ、適切な経営の意思決定・監督と業務執行を確保するとともに、リスクマネジメント体制及びコンプライアンス体制の向上を図っています。
そして、経営の透明性を高めるために、適切かつ適時な開示を実施しています。
なお、当社におけるコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方、枠組み及び運営方針を明らかにすることを目的として、取締役会の決議により「コーポレートガバナンスガイドライン」を制定、開示しています。

体制

当社は、2026年6月24日開催の第95期定時株主総会において、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ企業統治体制を変更することを決議しました。
取締役会において経営の基本方針など経営の根幹にかかわる意思決定および業務執行の監督を行い、監査等委員会において取締役の職務執行に対する監査を行っています。
取締役会から取締役へ重要な業務執行の決定について委任することで、経営の意思決定の迅速化、取締役会における審議のさらなる充実および監督機能の強化を図っています。
また、取締役・CEOその他経営陣の指名(後継者計画を含む)・報酬等に係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化し、コーポレートガバナンス体制の実効性を向上するために、任意の委員会として独立社外取締役が過半数を構成するガバナンス・役員指名委員会および役員報酬委員会を設置しています。

コーポレートガバナンス体制

コーポレートガバナンス体制模式図

2026年度の取締役会、ガバナンス・役員指名委員会、役員報酬委員会、監査等委員会の構成

役職名 氏名 取締役会 ガバナンス・
役員指名委員会
役員報酬委員会 監査等委員会
代表取締役 早田 文昭 ◎ ○ ○  
代表取締役 大崎 篤 ○ ○ ○  
取締役 藤貫 哲郎 ○      
取締役 戸田 真介 ○      
社外取締役 八馬 史尚 ○ ○ ○  
社外取締役 山下 茂 ○ ◎ ◎  
社外取締役 大村 佳也子 ○ ○ ○  
取締役
(常勤監査等委員)
庄司 仁也 ○     ◎
社外取締役
(監査等委員)
古澤 ゆり ○ ○   ○
社外取締役
(監査等委員)
桝田 恭正 ○   ○ ○
社外取締役
(監査等委員)
三橋 友紀子 ○     ○

◎は議長または委員長、〇は出席メンバーを示しています。

2025年度の主な活動

取締役会、ガバナンス・役員指名会議、役員報酬会議の主な活動状況は以下のとおりです。

取締役会

 取締役会は、独立性の高い社外取締役3名を含む取締役8名で構成され、当期は13回開催※し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。

※上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条および当社定款に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議が1回ありました。

<2025年度における主な審議内容>

  • 取締役および監査等委員である取締役候補者ならびにCEOその他の経営陣の決定
  • 自己株式取得に係る事項および自己株式消却の決定
  • 役員報酬制度および取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の改定、ならびに役員報酬制度に基づく取締役および執行役員の個人別報酬等の決定に関する役員報酬会議への委任
  • 電動化戦略をはじめとする中長期の経営課題、IR/SR活動、サステナビリティ委員会およびリスクマネジメント・コンプライアンス委員会等の報告事項に関する議論
  • 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組みに関する議論
  • 経営の意思決定の迅速化および監督機能の強化に資する取締役会のあり方とその実現に向けた付議基準の見直しについての議論
  • 当社の企業価値向上につながる機関設計変更に関する議論
  • 「SUBARU 2025方針」の策定

取締役会の実効性を高めるための取り組み

 当社は、取締役会による経営監督機能の実効性を高めるため、取締役および監査役に対し、経営を監督するうえで必要となる事業活動に関する情報や知識を継続的に提供しています。
 また、社外役員に対しては、当社の経営理念、企業文化および経営環境等に関する理解を深めることを目的として、執行部門からの業務報告や、国内外の重要拠点への現地視察などの機会を設けています。
 さらに、取締役会開催に際しては、社外取締役および社外監査役に対し、付議議案の内容について事前説明を行うとともに、役員相互の情報共有や意見交換を促進することで、自由闊達な議論が行われる環境の整備に努めています。

経営懇話会

 経営懇話会は、取締役会での審議の充実に資することを目的として、取締役および監査役(12名)が参加し経営における重要なテーマについて役員相互で情報共有および意見交換を行う任意の会議体です。当期は4回開催しました。

<2025年度における主なディスカッションテーマ>

  • 将来ビジョンについて
  • 当社取締役会の在り方と機関設計変更
  • SUBARUの航空宇宙事業
  • 大泉新工場プロジェクトの投資計画および進捗
  • 取締役会の実効性に関する評価の結果

ガバナンス・役員指名会議

 ガバナンス・役員指名会議は、独立性の高い社外取締役3名(土井美和子氏、八馬史尚氏および山下茂氏)、社内取締役2名(中村知美氏および大崎篤氏)により構成され、取締役会の諮問機関として、役員人事およびガバナンスに関する重要事項について審議・答申を行いました。
 当期は9回開催し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。また、オブザーバーとして社外監査役1名(古澤ゆり氏)が出席しました。

※2026年6月24日付で、「ガバナンス・役員指名会議」を「ガバナンス・役員指名委員会」と、改称いたしました。

<2025年度における主な審議内容>

  • CEOをはじめとする経営陣の後継者計画に関する検討
  • 役員360度評価の実施および非取締役執行役員を含む役員のスキル・マトリックスを活用した人材育成
  • 執行役員の業績結果の共有等を通じた役員評価プロセスの透明性向上
  • 当社の役員体制、人事およびその役割分担ならびに重要な連結子会社の役員人事等の答申
  • SUBARUらしいコーポレートガバナンスのあり方の議論を通じた、中長期的な企業価値向上に資する選択すべき機関設計の議論および、機関設計変更後の重要な業務執行の決定権限の委譲を含む取締役会のあり方

役員報酬会議

 役員報酬会議は、独立性の高い社外取締役3名(土井美和子氏、八馬史尚氏および山下茂氏)および社内取締役2名(中村知美氏および大崎篤氏)により構成され、取締役および執行役員の報酬に関する事項について審議を行いました。
 当期は8回開催し、議長は取締役会長 中村知美氏が務めました。また、オブザーバーとして社外監査役1名(桝田恭正氏)が出席しました。

※2026年6月24日付で、「役員報酬会議」を「役員報酬委員会」と、改称いたしました。

<2025年度における主な審議内容>

  • 外部調査データを活用した役員報酬水準および業績連動報酬の妥当性に関する検討
  • 考課結果に基づく、取締役(社外取締役を除く)および執行役員の個人別業績連動報酬額の決定
  • 機関設計変更を踏まえた社外取締役報酬の検討
  • 譲渡制限付株式報酬に係る個人別基準額等の決定

2025年度における取締役会、ガバナンス・役員指名会議、役員報酬会議の構成、当期の開催回数および出席回数

役職名 氏名 取締役会 ガバナンス
・役員指名会議
役員報酬会議
代表取締役 大崎 篤 〇
100%
(全13回中13回)
〇
100%
(全9回中9回)
〇
100%
(全8回中8回)
代表取締役 早田 文昭 〇
100%
(全13回中13回)
   
取締役 中村 知美 ◎
100%
(全13回中13回)
◎
100%
(全9回中9回)
◎
100%
(全8回中8回)
取締役 水間 克之 〇
100%
(全3回中3回)※1
   
取締役 藤貫 哲郎 〇
100%
(全13回中13回)
   
取締役 戸田 真介 〇
100%
(全10回中10回)※2
   
社外取締役 土井 美和子 〇
100%
(全13回中13回)
〇
100%
(全9回中9回)
〇
100%
(全8回中8回)
社外取締役 八馬 史尚 〇
100%
(全13回中13回)
〇
100%
(全9回中9回)
〇
100%
(全8回中8回)
社外取締役 山下 茂 〇
100%
(全13回中13回)
〇
100%
(全9回中9回)
〇
100%
(全8回中8回)
常勤監査役 加藤 洋一 〇
100%
(全3回中3回)※1
   
常勤監査役 堤 ひろみ 〇
100%
(全13回中13回)
   
常勤監査役 庄司 仁也 〇
100%
(全10回中10回)※2
   
社外監査役 古澤 ゆり 〇
100%
(全13回中13回)
   
社外監査役 桝田 恭正 〇
100%
(全13回中13回)
   

◎は議長、〇は出席メンバーを示しています。

※1
:取締役 水間克之氏および常勤監査役 加藤洋一氏(2025年6月退任)は、退任までに開催された取締役会(3回)すべてに出席しています。
※2
:取締役 戸田真介氏および常勤監査役 庄司仁也氏は、当社取締役および監査役に就任した2025年6月25日開催の第94期定時株主総会以降の取締役会を対象にしています。

取締役会の実効性評価

 取締役会は、「コーポレートガバナンスガイドライン」に則り、取締役会の実効性に関し、毎年、分析・評価を行い、洗い出された課題に対する改善策を検討・実施する取り組みをしております。
 当期は、この取り組みを取締役会の機能発揮によりつなげていくことを目指し、前期までに認識した課題への取り組み状況の確認に加え、アンケートの評価項目の再整理および取締役・監査役へのインタビューを通じて、課題認識における相違の理由や背景の把握・分析を実施いたしました。

<評価および分析の方法>

(1)
実施時期:2025年12月〜2026年1月
(2)
実施方法:アンケート(自己評価方式)への回答および第三者機関によるインタビュー
  • アンケート回答者:取締役(8名)および監査役(4名)(計12名)
  • インタビュー対象者:取締役会議長、代表取締役社長、社外取締役(3名)、社外監査役(2名)(計7名)
(3)
実施要領
  • 取締役会事務局が取締役および監査役に対し、無記名式による自己評価アンケートを実施・分析
  • 第三者機関がアンケート結果を踏まえ、取締役会議長、代表取締役社長、社外取締役・社外監査役に対してインタビューを実施・評価
  • 第三者機関および取締役会事務局がそれぞれ作成した報告書について、経営懇話会および取締役会において検証・議論の実施
(4)
アンケートによる評価項目
  • ①取締役会の役割・機能
  • ②取締役会の構成
  • ③取締役会の運営
  • ④取締役会に対する支援体制
  • ⑤取締役会の風土・コミュニケーション
  • ⑥取締役会のリスクマネジメント・内部統制
  • ⑦ガバナンス・役員指名会議と役員報酬会議の運営
  • ⑧株主との対話
  • ⑨取締役会の継続的な改善

評価結果

当社取締役会では、第三者機関から集計・分析結果の報告を受け、以下の通り議論・確認を行いました。

(1)
総評
当社取締役会の実効性は、確保されていることが確認されました。
(2)
当社取締役会の特徴
項目 概要
監督と執行の強い信頼関係を土台とした執行を後押しする取締役会 主要市場である米国の関税政策やEV市場の急減速等、事業環境が目まぐるしく変化する局面において、監督と執行の強い信頼関係を土台として、執行の意思決定を後押しする機能が発揮されている。
自由闊達な議論が交わされ風通しのよい取締役会 社内外役員間の相互理解と信頼関係を基盤として、自由闊達で建設的かつ透明性のある議論が行われる風土が醸成されている。
株主との対話に対する意識が高い取締役会 株主および投資家との対話を通じて得られた内容は、定期的かつ継続的に取締役会に報告され、取締役会による監督および意思決定の重要な要素となっている。
(3)
前期に掲げた課題に対する対応状況
項目 概要
不透明な事業環境下における取締役会の役割(改善途上) 取締役会が重点的にモニタリングする重要経営課題や主要リスクに関する議論の深化を図る観点で、会議運営面の改善を進めた。
また、監査等委員会設置会社への移行を見据え、アジェンダ設定の一層の高度化が期待される。
グループ全体におけるモニタリング体制のさらなる強化(改善途上) 各取締役および監査役間において、あるべきグループガバナンス体制および実現に向けた時間軸に関する認識合わせを図るなど、組織的な監査への移行を見据え、一層の議論を深めることが期待される。
今後、監査等委員会設置会社への移行を前提として、グループ全体を俯瞰したモニタリングの在り方について、さらに議論を深めていくことが期待される。
各会議体の役割の明確化と議論の充実(改善) 前年度の実効性評価で指摘された課題を真摯に受け止め、改善施策が着実に実行された。
具体的には、ガバナンス・役員指名会議および役員報酬会議への監査役のオブザーバー参加、ガバナンス関連議題の事前検討の充実、社外役員への重要会議情報の提供、執行役員との対話機会の拡充等を進めた。
(4)
当社取締役会の実効性のさらなる向上にむけた経営懇話会での議論の概要
第三者機関による評価結果とそこで示された課題について、経営懇話会において以下のような論点を 中心に議論を行いました。
項目 概要
取締役会の役割に関する合意形成 取締役会がモニタリングすべき項目や範囲、中長期戦略に関する議論のあり方について、より踏み込んだ検討を行っていくことの重要性が確認された。
また、モニタリングボードを目指すにあたり、監査等委員会設置会社としての取締役会の役割を明確にし、社外取締役の関与のあり方も含め、中長期の重要テーマについて、取締役会および経営懇話会を通じた議論の充実を図っていくこととした。
アジェンダ設定の更なる高度化 限られた取締役会の時間を有効に活用する観点から、付議基準の運用、書面決議の活用、自由討議の場の拡充等を含め、「取締役会で何を議論すべきか」というアジェンダ設定の重要性を再確認した。
併せて、年間アジェンダの検討・設定において、社外役員の知見・経験をより一層活かす仕組みを組み込み、プロセスの確立を図っていく必要性を共有した。
あるべき取締役会構成の検討 外部環境リスクへの対応力を高める観点から、取締役会全体として「どの知見をどのように補完していくか」を戦略的に検討する余地があることを確認した。全方位的な人材配置ではなく、当社の事業特性や経営上の優先順位に即した焦点型の知見の補完が重要であるとの認識を共有するとともに、取締役会およびガバナンス・役員指名会議において、ボードサクセッションに関する議論を継続的に充実させていく必要性が示された。

アンケート結果

<アンケート質問項目>

評価項目
①取締役会の役割・機能 取締役会の役割・機能の認識
執行役員への権限移譲
報告体制
経営の監督
②取締役会の構成 取締役会の規模
取締役会の構成(社内外比)
取締役会の構成(多様性・専門性)
③取締役会の運営 開催頻度・時間・配分
議題の妥当性
議題付議のタイミング
資料の質・量
資料配布のタイミング
事前説明
説明・報告の内容
取締役会の議論
議長の采配
④取締役会に対する支援体制 情報提供の環境・体制
社外役員への情報提供
社外役員のトレーニング
社内役員のトレーニング
評価項目
⑤取締役会の風土・コミュニケーション 多様な価値観
ステークホルダー視点
取締役と執行
社外取締役間
取締役と監査役
⑥取締役会のリスクマネジメント・内部統制 リスクマネジメント
グループガバナンス
内部統制・コンプライアンス
⑦ガバナンス・役員指名会議と役員報酬会議の運営
⑧株主との対話 株主・投資家への適切な開示の監督
株主・投資家からの意見の共有
株主・投資家との対話の充実化
⑨取締役会の継続的な改善 昨年度の実効性評価の結果を踏まえた改善状況
評価項目
①取締役会の役割・機能 取締役会の役割・機能の認識
執行役員への権限移譲
報告体制
経営の監督
②取締役会の構成 取締役会の規模
取締役会の構成(社内外比)
取締役会の構成(多様性・専門性)
③取締役会の運営 開催頻度・時間・配分
議題の妥当性
議題付議のタイミング
資料の質・量
資料配布のタイミング
事前説明
説明・報告の内容
取締役会の議論
議長の采配
④取締役会に対する支援体制 情報提供の環境・体制
社外役員への情報提供
社外役員のトレーニング
社内役員のトレーニング
⑤取締役会の風土・コミュニケーション 多様な価値観
ステークホルダー視点
取締役と執行
社外取締役間
取締役と監査役
⑥取締役会のリスクマネジメント・内部統制 リスクマネジメント
グループガバナンス
内部統制・コンプライアンス
⑦ガバナンス・役員指名会議と役員報酬会議の運営
⑧株主との対話 株主・投資家への適切な開示の監督
株主・投資家からの意見の共有
株主・投資家との対話の充実化
⑨取締役会の継続的な改善 昨年度実効性評価結果を踏まえた改善状況

<アンケート回答集計結果>

CEO後継者計画の考え方

当社の取締役会は、CEOの後継者計画の策定・運用の具体的な取り組みとは、各社が置かれている状況や企業文化、候補人材の状況などに応じて異なりうるものであり、最適なタイミングで最適な後継者に経営トップを交代するために、どのような取り組みが必要かを継続的に議論し、試行錯誤と工夫を重ねることが重要であると考えています。そのため、後継者指名プロセスの客観性・透明性確保という趣旨を踏まえつつ、議論の柱となる「CEO後継者計画の考え方」およびSUBARUグループの「あるべきCEO像」「CEOとして備えるべき5つの資質」を策定しています。

「CEO後継者計画の考え方」

当社は、経営トップの交代と後継者の指名が企業価値を大きく左右する重要な意思決定であることを踏まえて、その交代が優れた後継者に対して最適なタイミングでなされることを確保するため、十分な時間と資源をかけて後継者計画の策定および実行に取り組みます。

取締役会は、優れた後継者に当社の経営を託すために、その重要な責務として、どのステークホルダーにとっても納得感を得られるような後継者計画の策定に取り組みます。また、取締役会は、客観性と透明性の高いCEO交代と後継者の指名を行うために、ガバナンス・役員指名委員会における議論等を通じて、現CEOによる原案の策定等を適切に監督します。

現CEOは、後継者計画を適切に運用するため、CEO就任と同時に、後継候補者の選考と育成のプロセスを主体的に進めるとともに、社外取締役が後継者候補の評価・選定を適切に行えるよう、普段からモニタリングの機会として後継者候補との直接の接点を増やす工夫をするなど、後継候補者に関する情報提供を継続的に行います。

取締役会およびガバナンス・役員指名委員会は、その時点における時代認識や、当社を取り巻く経営環境の変化、将来にわたるグループ戦略の方向性等を踏まえ、重視または追加で考慮すべき資質や能力要件について継続的に検討を行います。

当社は、客観性を担保し、取締役会やガバナンス・役員指名委員会による監督を実効的なものにするためには、社外取締役等が拠るべき判断軸となる「あるべきCEO像」が前提になると考えます。そこで、取締役会およびガバナンス・役員指名委員会は、当社CEOに求められる、資質・能力・経験・実績・専門性・人柄等を議論し、以下SUBARUグループの「あるべきCEO像」および「CEOとして備えるべき5つの資質」を明確にしています。

SUBARUグループの「あるべきCEO像」

当社を取り巻く経営環境や当社の企業文化・経営理念・成長ステージ・中長期的な経営戦略・経営課題等を踏まえ、様々なステークホルダーと適切な協働を図りながら、当社の役員・従業員とともに企業価値を最大化させる人材。

SUBARUグループの「CEOとして備えるべき5つの資質」

①「インテグリティー」
②「大局観」
③「人間力」
④「胆力」または「変化を牽引する力」
⑤「成果を実現する力」

役員トレーニング

区分 トレーニングの方針・主なトレーニング
取締役 方針その職責を十分に果たすため、経営の監督および監査を行ううえで必要となる事業活動に関する情報や知識を継続的に提供します。
トレーニング
  • 会社法をはじめとする関連法令やコーポレートガバナンスに関する情報などを再確認するためのプログラムを提供します。
  • 各省庁・経団連・日本取締役協会・日本監査役協会などが開催する研修・セミナーへの参加機会を提供します。
社外取締役 方針当社の経営理念、企業文化、経営環境などについて継続的に情報提供を行うため、執行部門からの業務報告や工場見学などの機会を設けるとともに、役員相互での情報共有、意見交換を充実させるための環境を整備します。
トレーニング
  • 就任時における下記情報の提供と継続的なアップデートを実施します。
    • 当社の経営理念、企業文化、経営環境、事業部門・各本部の状況・活動内容および課題に関する担当執行役員からの説明およびディスカッションの機会
    • 製造・研究開発・販売拠点などの視察
    • 取締役による経営課題に対する懇話会の実施
    • 取締役による懇談会の実施
  • 全社改善事例発表会など全社的なイベントへの参加
執行役員 方針次代の当社経営を担う人材育成の観点から、取締役と同様の機会を提供します。
トレーニング
  • 経営者・役員としての意識を醸成し、行動変革につなげることを目的とした外部機関が実施するプログラムへの参加機会を提供します。
  • 特定テーマに関するリテラシー向上・共有のため、外部講師招聘による講演会などを実施します。(法務、コンプライアンス、IT、SDGs、メディア対応など)
  • 執行役員全員による合宿形式の戦略検討会等を実施します。
  • 外部セミナー・講座などへの参加斡旋や支援を実施します。

*上記トレーニングに必要な費用は当社が負担します。

区分 2025年度の主な実績
(社外役員を含む)全役員 外部主催セミナー:新任の取締役および執行役員
外部講師招聘による講演会 :
電動化対応、サステナビリティなどの経営課題をテーマとした講演会:計2回実施
社外取締役・社外監査役 執行役員ほかからの業務説明およびディスカッション
社内役員も含む取締役・監査役による経営課題に対する懇話会:計4回実施
経営会議等、執行の重要会議資料提供および重要情報の共有・説明
将来技術・品質等をテーマにした社内発表会および展示会等への参加

社外取締役

 社外取締役には、経営陣から独立した立場に基づく経営への監督機能と、広範かつ高度な知見に基づく経営に対する的確な助言者の役割を期待しています。
 監査等委員である社外取締役には、上記の監督機能や助言者の役割に加えて、広範かつ高度な知見に基づく適法性・妥当性の観点からの監査の役割を期待しています。
 東京証券取引所が定める独立役員の独立性に関する判断基準の他、社外役員の独立性に関する判断基準を定め、社外取締役を選任しています。

 各社外役員の選任理由等の詳細はコーポレートガバナンス報告書をご参照ください。

役員報酬

取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項

 当社は、取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬等の内容に係る決定方針について、役員報酬委員会(2026年6月24日取締役会決議により、役員報酬会議より改称)にて承認された案を取締役会で審議・決定しています。直近では、役員報酬会議にて承認された案を2026年3月6日開催の取締役会において審議・決定しています。また、当期に係る取締役の個人別の報酬等については、取締役会決議に基づき、役員報酬会議がその具体的内容の決定について委任を受け、社外取締役も含めた委員による十分な審議の上で決定されていることから、取締役会は、その内容が当該決定方針(当期に適用される限度で、2026年3月6日開催の取締役会の決定により改定される前の決定方針を含みます。)に沿うものであると判断しています。

 取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の内容はコーポレートガバナンス報告書をご参照ください。

取締役の役員報酬制度の概要

基本報酬

基本報酬として、月例の固定報酬を支給します。個人別の支給額は、役位を基礎とし経営環境などを勘案して具体的な金額を決定します。

年次業績連動賞与(短期インセンティブ)

社外取締役および監査等委員である取締役を除く取締役に対する年次業績連動賞与として、KPIとして当事業年度の連結税引前利益実績を基礎とする役位に応じた報酬テーブルを設定し、毎年一定の時期に、現金報酬として支給します。

譲渡制限付株式報酬(中長期インセンティブ)

定額報酬型(RS)

社外取締役および監査等委員である取締役を除く取締役に対し、毎年一定の時期に、当社の業績、各取締役の職責の範囲および諸般の事情を勘案して決定した基準額に相当する数の当社普通株式を交付します。

変動報酬型(PSU)

社外取締役および監査等委員である取締役を除く取締役に対し、毎年一定の時期に、当社の業績、各取締役の職責の範囲および諸般の事情を勘案して決定した基準額に相当する数のユニット(1ユニット=1株換算)を付与し、評価期間後、ユニット数に各業績指標の目標達成度合いに連動して定められる支給率を乗じて算定された数の当社普通株式を交付します。

<2025年度のPSUのKPI>

定量(財務)評価には連結ROEおよび相対TSR(対配当込みTOPIX成長率)を、定性(非財務)評価には従業員エンゲージメント指数改善ポイントを採用しています。

(ご参考)取締役の役員報酬制度のイメージ(代表取締役社長CEOの場合)

※年次業績連動賞与、譲渡制限付株式報酬(変動報酬型/定額報酬型)の構成比は基本報酬を1とした際の比率

<取締役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項>

取締役(監査等委員である取締役を除く)に支給する1年間の報酬等の総額は、2026年6月24日開催の第95期定時株主総会において、12億円以内(うち社外取締役分2億円以内)とする決議がされています。当該定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役を除く)の員数は7名(うち、社外取締役は3名)です。また、2026年6月24日開催の第95期定時株主総会において、譲渡制限付株式報酬の付与に関する金銭報酬 の総額は、上記の範囲内で、年額2億円を上限とする決議がされています。当該定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役、監査等委員である社内取締役および国内非居住者である取締役を除く)の員数は4名です。

<2025年度に係る取締役および監査役の報酬等の総額>
区分 報酬等の総額(百万円)
基本報酬
(月額固定)
年次業績
連動賞与
譲渡制限付株式報酬
PSU RS
取締役(9名) 社内取締役(6名) 233 67 60 63 423
社外取締役(3名) 40 – – – 40
監査役(5名) 社内監査役(3名) 73 – – – 73
社外監査役(2名) 26 – – – 26
合計(14名) 372 67 60 63 562
(注)1.
上表には、当期の末日までに退任した取締役1名および監査役1名を対象に含んでいます。当期末においては、取締役は8名(うち社外取締役3名)、監査役は4名(うち社外監査役2名)です。
2.
上表の報酬等の総額は、当期末に費用計上した金額を示しており、未確定の報酬(国内非居住者に付与されるファントムストック、PSUなど)を含んでいます。
3.
ファントムストックおよびPSUの額については、2026年3月31日付の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値にて算出しており、実際の支給または交付にあたっては、交付時の株価を適用します。

<業績連動報酬に関する事項>

 当期の業績に対する年次業績連動賞与の額およびPSUの付与株式数の算定に用いた業績指標(KPI)に関する実績は、下表の通りです。

 当社は、連結税引前利益をKPIとし、上位の役位ほど年次業績への連動性を強めた報酬テーブルを設定し、各取締役に支給する年次業績連動賞与を決定しています。
 また、当社グループの中長期戦略の目標達成を後押しするため、譲渡制限付株式報酬の一部について、財務指標(ROE、相対TSR(対配当込みTOPIX成長率))および非財務指標(従業員エンゲージメント)の目標達成度合いに連動させて付与株式数を決定するパフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)を採用しています。なお、社外取締役については、独立した立場から経営の監視・監督機能を担う役割に鑑み、年次業績連動賞与および譲渡制限付株式報酬の支給は行っていません。

業績指標(KPI) 実績
連結税引前利益 1,075億円
ROE 3.3%
相対TSR
(対 配当込み TOPIX成長率)
61.7%
従業員エンゲージメント
スコア改善ポイント
+3ポイント

<非金銭報酬等の内容>

 当社は、当社の取締役(社外取締役を除く。以下同じ。)に当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役と株主との一層の価値共有を進めることを目的として、取締役に対し、譲渡制限付株式を付与することとし、そのための金銭報酬を支給することとしています(以下、「譲渡制限付株式報酬制度」という。)。取締役は、当社の取締役会決議に基づき、上記の通り支給された金銭報酬に係る債権の全部を現物出資財産として当社に給付し、それと引き換えに当社普通株式の発行または処分を受けるものとします。なお、かかる発行または処分にあたっては、当社と取締役との間で、当該株式に関して割当てを受けた日より当社取締役を退任するまでの期間(ただし、当社取締役退任後、引き続き当社執行役員に就任する場合には、当該執行役員を退任するまでの期間)に譲渡制限が付されるなどの内容を含む譲渡制限付株式割当契約を締結することとしています。

利益相反防止

利益相反取引が行われるおそれがあるときは、事前に取締役会において承認を得ています。
年に一度、4月の取締役会で過年度の各取締役の兼職状況の報告を行っています(不正な取引や職務に支障を及ぼす兼務のないことの報告)。

監査役会

当社は、2026年6月24日開催の第95期定時株主総会における承認をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。そのため、以下については、移行前の監査役会設置会社における内容を記載しています。

監査役会は、独立性の高い社外監査役2名を含む監査役4名で構成され、監査の方針および実施状況について審議・確認を行っています。 当期は12回開催し、議長は常勤監査役 堤ひろみ氏が務めました。

<監査役会における具体的な検討内容>

(1)
主な決議事項
  • 当期の監査方針、監査計画ならびに監査業務分担
  • 株主総会(監査役選任)議案の同意
  • 監査報告書の作成
  • 会計監査人の評価および再任
  • 会計監査人の監査報酬の同意
(2)
主な報告・共有事項
  • 当社事業所および関係会社往査の結果ならびに所見報告
  • 常勤監査役から社外監査役への経営会議、事業執行会議等、会社の重要事項に関する情報共有
  • 予防的監査の視点から社内や業界において発生するリスクマネジメント上配慮すべき事案に関する担当部門からの状況報告

なお、監査役会で提起された個別意見については、関連役員等に対して適宜提示し、適切な執行判断を形成する一助としています。

内部監査

当社における内部監査は、社長直属の監査部(16名)を設置しており、当社および国内外のグループ会社の業務遂行について、独立・客観的な立場で内部統制の整備・運用状況およびリスクマネジメントの有効性を評価し、改善に向けた助言・提案を行っています。

監査部は、内部監査の実効性を確保するための取り組みとして、年度初めにグループ全体のリスクおよび内部統制の状況を考慮した内部監査計画を策定し、計画的な監査を実施しています。内部監査における監査報告書については、月に一度の定例報告会にて社長に直接報告すると同時に、すべての取締役および監査役ならびに関係部門に配布しています。さらに、これと並行して、半期ごとに取締役会で、四半期ごとに全執行役員で構成される合同会議で報告しています。

当社の監査部と監査役は、連携を深め、監査機能強化を図っています。また、会計監査人とは、四半期ごとに監査計画や監査結果等について情報共有を行うことで監査機能の強化に努めています。さらに、監査部は内部監査部門を設置している当社グループ企業と定期的な情報交換を実施し、連携を図っています。

なお、監査部は、毎年自らの活動に対して評価を実施するとともに、定期的に外部の専門家による評価を受け、監査業務が適切に行われていることを確認しています。

内部統制

体制

内部統制とリスクマネジメントの実効性を高めることを目的に、監査部をリスクマネジメントグループ(CRMO《最高リスク管理責任者》が統括)から独立させ、内部監査部門の組織上の独立性をより高いレベルで確保し、内部統制の有効性を高める体制を整えています。

内部統制システム

当社は、当社グループが目指すありたい姿「笑顔をつくる会社」の実現に向けた基盤の一つとして内部統制システムを位置付け、当社グループにおける業務の適正を確保するため、会社法および会社法施行規則の定めに基づき、内部統制システムの整備に関する方針を取締役会において決議しています。
本方針を、法令遵守、取締役または取締役会からの権限委譲による意思決定の迅速化および適切なリスク対応を通じて、効率的かつ健全な事業運営を支える基盤として整備・運用するとともに、その有効性について不断に点検を行い、適時適切に改善を図っていきます。

財務報告に係る内部統制

金融商品取引法に基づく「内部統制報告制度」に関して、財務報告に係る内部統制の評価は、連結会計年度の末日を基準日として行われており、評価にあたっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価に関する基準に準拠しています。
2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制の整備状況については、適正に整備され、有効に機能していることをCEO(最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)が評価・確認し、その旨の内部統制報告書を会計監査人の監査を得て発行しました。

政策保有株式

(1)政策保有に関する方針
 当社は、政策保有株式として保有する上場株式について当該企業と対話を行い、毎年取締役会において、定量的には保有に伴う便益を「配当利回り」、資本コストは「WACC」でそれぞれ測定し比較検証しています。その結果を参考に、定性的に中長期的な経営戦略および事業戦略に資すると判断した場合のみ保有を継続することとしています。

(2)政策保有株式にかかる検証の内容
上記の方針に基づき、政策保有株式として保有する上場株式の縮減を着実に行ってきました。2015年3月末時点で保有していた60銘柄が、縮減の結果、2026年3月末時点では3銘柄となりました。これら3銘柄は以下⑵の理由から現時点で保有は不可欠であると判断していますが、今後も継続的に、少なくとも年に1回は当該企業と対話を行い、毎年取締役会において評価・精査し、保有の要否について判断してまいります。

銘柄 株式数
(株)
貸借対照表
計上額
(百万円)
保有目的
株式会社群馬銀行 2,850,468 5,879 当社主力工場の地元の地方銀行として、当社のみならず、地場サプライヤーの日米拠点に対しても、金融業務を通じて支援を受けています。重要なパートナーとして、金融取引などを対等かつ円滑に推進する観点から、保有を継続いたします。
株式会社みずほフィナンシャルグループ 372,097 2,265 みずほフィナンシャルグループ各社より、金融取引を中心にサポートを受けており、中でもみずほ銀行は、当社の最重要取引銀行として長年にわたり幅広く経営をサポートいただいています。取引を対等かつ円滑に推進する観点から、保有を継続いたします。
ダイナミックマップ プラットフォーム株式会社 10,000 6 同社が提供する自動運転用高精度3次元マップを用い、当社は自動運転や高度運転支援の研究や先行開発を行っています。取引を円滑に推進する観点から、保有を継続いたします。