日本選手権への出場をかけた関東代表決定戦前から4番を務めているのが森下智之選手⑧。
都市対抗北関東大会では5試合に出て19打数9安打(4割7分4厘)。日本製鉄鹿島の補強選手として出場した都市対抗では2試合で7打数5安打(7割1分4厘)。そして日本選手権への出場を決めた関東代表決定戦(対JFE東日本)では4打数3安打(7割5分)と、打ちまくっています。
林稔幸打撃コーチが「独特の体系、世界観を持っている」と評する森下選手が、打撃絶好調の理由と、日本選手権への意気込みを語ります!
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コンディション整え、体を機敏に動かす
どんな球が来ようとも、バットの芯できっちりとらえられればヒットになります。そして、ヒットの延長がホームランだと思っています。つまり、バットがボールにミートすることさえできれば、“調子”や、“相手投手”と言った、自分でコントロールできないことに左右されなくなります。だから、どんな球が来てもきっちりミートする、その確率を上げることを目指して練習しています。
そのために重視しているのは「コンディション」を整えること。ウエイトトーレイニングは、その大きな手段の一つです。球にバットをミートさせるには、打ちたいと思った時に、出したいタイミングで、出したいところにバットを出す必要があります。少しでもズレてはいけない。ウエイトトレーニングによって、体幹をはじめとするコンディションを整えられます。これにより、体を思い通りに機敏に動かすことができ、ズレを防ぐことができます。
「ベストな状態」を探る
具体的には、たとえば背中、足、腕、腹などと、順番にトレーニングし、その都度、球を打ってみます。その時、どうズレているか、あるいはズレが是正されたかを調べます。それを繰り返すことで、ベストなコンディションに近づけることができます。
「コンディションがベストな状態である」というのは、感覚的なところがありますが、最近、ヒットをよく打てているのは、コンディションがとても良く、体が思うように動いているからです。都市対抗北関東予選の前にある部分を強化して、「あ、いまちょうどいいな」という感覚が持てたのですが、それを継続できています。
マインドは、一定に保つ
都市対抗北関東大会でホームランを放ち、三塁を回る森下選手
また、場面にマインドが左右されてはダメです。たとえばチャンスに打席が回ってきたからと言って意識しすぎると、力が入りすぎて、バットが球の打つべき位置からズレてしまいます。ですから、場面にマインドが左右されないように常に心がけています。
コンディションが整えば、あとは来た球に集中するだけで、機敏に、思い通りに打てるようになり、たとえば相手が左ピッチャーだろうが、右ピッチャーだろうが、関係なくなります。
今の良いコンディションを、日本選手権まで維持します!
日本選手権は初めてなので、とても楽しみ。目の前の試合に勝つことだけを考え、チームの勝利に必要な一打を打ちたいと思います。