6月7日、山梨・JITリサイクルインクスタジアムで開催される「富士山GXトラックゲームス」。特別レース男子1500m(18:35スタート)に、森田佳祐選手が出場します。今回の森田選手の目標はズバリ、「東京2025世界陸上出場を見据えた日本記録更新」です。3分37秒36、日本歴代8位の記録を持つ森田選手が、自己の限界に挑戦します。
世界2025世界陸上を目指す森田選手にとって、狙うは日本一。今回の1500mではまず、記録での日本一、3分35秒42の更新をめざします。 日本記録は、9月に東京で行われる世界陸上の”開催国枠”の基準記録「3分35秒65」を上回ることからも、突破すれば世界陸上が近づきます。
今季の森田選手は4月の金栗記念、織田記念の主要大会でいきなり2勝しており、絶好調。そして、「富士山GXトラックゲームス」1500mには現日本記録保持者・河村一輝選手(トーエネック)や、日本歴代6位の記録を持つ遠藤日向選手(住友電工)らが集結。国内トップの選手による“超高速レース”が予想され、日本記録更新への期待も高まります。
1500m。それは、きわめて過酷な勝負です。 というのも、3分36秒とは、100mを14.4秒で走る続ける速さ。1500mは「中距離」ですが、実際には、短距離並みのスピードでトラック約4周近く(400m×3周+300m)を走るという、大変な競技なのです。
スタートは、10~15人がオープンレーンで一斉に飛び出します。このため、スタート直後のポジション争いは非常にシビア。身体がぶつかる接触は当たりまえ。 ここを乗り越えれば、次にペース配分が待ち構えます。前に出すぎれば後半の失速につながり、下がりすぎればスパートのタイミングを逃すため、絶妙なコントロールが必要です。 そして、位置取り。内側は距離的に有利ですが、他のランナーに囲まれてしまう「ポケット」と呼ばれる状況にハマれば、タイムをロス。状況を見ながら、ベストなポジショニングを探ります。 つまり、超高速で走りつつ、頭はずっとフル回転。スタート・ペース配分・位置取り・ラストスパート──全ての要素をうまく乗り越え、0.1秒を削り出すことが求められます。
最高の見どころはやはりラスト。多くのレースでは終盤、残り400mから一気にペースが上がり、まるで短距離スプリントのような激しい争いが展開されます。誰もがギリギリのスタミナで耐えており、いかに最後の150mを失速せず押し切るかが勝負を決めます。
これまで何度も、巧みなレース展開で観客を沸かせてきた森田選手。今回の超高速決戦でも、森田選手ならではの絶妙な位置取り、爆発力が炸裂する瞬間を期待せずにはいられません。 世界陸上の扉を、自らの走りでこじ開ける──森田佳祐選手の大きな挑戦に、ご声援をよろしくお願いします!