10月6~14日まで、長野県の菅平で合宿を行ってきました。
本日は合宿レポートをお届けします!
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12キロのジョギングで1日がスタート!
10月7日、朝6時すぎ。ジャージ姿の選手たちが宿舎から走りに出ました。毎朝恒例のジョギングです。朝食前に、1時間ほどかけて12キロを走るところから、1日がスタートします!
宿舎前から、12キロのジョギングに出発!
多くの実業団、大学の陸上競技部は、しばしば合宿を行いますが、SUBARU陸上競技部も、1回10日間ほどの合宿を年間10回程度、実施しています。
うち、菅平には1年に3回ほど来ています。つまり、ここで約1カ月程度を過ごしているというわけです。その理由は・・・
1. そこにいるだけで、心肺機能を強化する!
合宿をしている場所は、標高約1300メートル。高地にあるので酸素が薄く、肺に負荷がかかります。つまり、平地と同じ練習をしても、高地の方がより心肺機能を強化させるのです。
空気の薄さは、ただ過ごしているだけでは感じませんが、走るとすぐに思い知らされます!
小林光二コーチ「走り始めると心臓がすぐバクバクし、息も苦しくなります。1000m走をすると、平地よりも3秒程度、遅くなります」。
タイムを測りながら3000mを走った川田裕也選手は息を切らしながら、「いや~、キッツイです」。
空気が薄い! 眉間にしわを寄せ、こぶしを握り締めながら懸命に走る川田選手
いつも以上に苦しそうな表情を浮かべる梶谷瑠哉選手
ちなみにケニアの長距離ランナーが強い理由の一つとして、国土全体の標高が高いためと言われています。
薄い空気には慣れっこです!ケニア出身のロロット選手(左)とベンソン選手(右)
2. 激しい起伏が、脚力をきたえる!
合宿場所は山中にあり、周囲は起伏の激しい道しかありません。
冷たい雨が降る中、12キロ続く上り坂を走る選手たち。 上り坂が得意な小山司選手と川田裕也選手(前方の2人)は、過酷なコースにもかかわらず、淡々と距離を踏みます!
奥谷亘監督は「坂道を上るためには、前傾姿勢になり、足はつま先から踏み込み、腹には力をいれなければなりません。これはすべて、体幹をきたえ、持久力とスピードの強化になります。私は現役時代のころから、坂道ランニングほどランナーをきたえてくれるトレーニングはないと思っています」。
自然の坂道に加え、近くには上り下りしかないクロスカントリーコースもあります。
クロスカントリーコースには、上り下りしかありません
ちなみに奥谷監督は現役時代、菅平に来るとひたすら坂道を走って上り下りしていました。奥谷監督を現役時代から知る宿のご主人によると、特に傾斜の大きな坂道がいちばんのお気に入りで、何度も何度も行き来しているうちに、そこはランナーの間で「奥谷坂」と呼ばれるようになったそうです(奥谷坂は現在、工事中)。
1人での坂道走に臨んだ栗原啓吾選手。懸命に上ります!
奥谷監督は2006年、福岡国際マラソンで4位(日本人1位)に入り、世界陸上マラソン出場の内定を勝ち取りましたが、その脚力は、坂道が作ったのですね!
3. 陸上に集中できる!
ある日のお昼ごはんのメニュー。メーンは牛丼です
早朝 練習
(朝食)
午前 練習
(昼食)
午後 練習
(夕食)
風呂、ストレッチ
就寝
これが、選手の一日の基本的なスケジュールです。
同じ宿舎には監督、コーチがおり、夜、周辺は真っ暗で、開いているお店と言えば、1キロ先のコンビニのみ!
そう、陸上に集中できる、するしかない環境なのです!
ニューイヤー駅伝2023への出場をかけた11月3日の予選「東日本実業団駅伝」は、午前8:00、埼玉県庁をスタートし、熊谷陸上競技場でフィニッシュする7区間76.9キロのコースで行われます。
SUBARU陸上競技部の掲げる目標は3位です。
目標達成をめざし、今回の合宿で選手は各自、しっかり最終調整を行いました。