2008年2月6日

富士重工業 777型フレイター初号機用の中央翼を出荷

富士重工業は、米国ボーイング社向けに、貨物専用輸送機「777型フレイター」初号機用の中央翼の開発・製造をこのほど完了し、2月5日に出荷した。富士重工業は過去17年にわたるボーイング社との777プログラムパートナーとして、今回の777型フレイター初号機にて、合計718機の中央翼を納入することになる。

富士重工業は、米国ワシントン州シアトルにあるボーイング社での設計作業に技術者を派遣するなど、777型フレイターの開発初期段階から参画し、胴体と主翼を結合する最重要部位である中央翼のほか、主脚扉と翼胴フェアリングの開発・製造を担当している。

出荷に先立ち、中央翼の組立を行っている航空宇宙カンパニー半田工場(愛知県半田市)において、777プログラム担当バイス・プレジデント、ラリー・ロフティス氏ほか約30名のボーイング関係者も出席し、記念式典を開催した。式典では、同氏より、777型フレイター開発に関する富士重工業の協力と、いままでの777型シリーズを支えてきた同社の高い技術力および優れた品質に対して、感謝の意が伝えられた。この777型フレイターの開発の成功により、富士重工業とボーイング社の信頼関係はさらに強固なものになっている。

777は300~400席クラスの市場をリードしている機体であり、その燃費、性能、広々としたキャビンを持つことで、世界中のエアラインで幅広く運用されているベストセラー機である。また、この性能を引き継ぐ777型フレイターは現在まで既に11の顧客から80機の注文を受けている。

富士重工業は、今後もボーイング社との良好な関係を維持し、自社の技術をさらに磨き、世界の航空機産業における確固たる地位をゆるぎないものとするよう努めていく。