2008年2月4日

富士重工業 2007年度第3四半期業績の概要

<2007年度第3四半期業績:連結売上高>

スバルの国内市場は、新型インプレッサの販売台数が伸びたものの、登録車需要の長引く不振の影響や軽乗用車の台数の伸び悩みなどにより既存車種が落ち込み、販売台数は前年同期比89.9%、144,112台となった。一方、海外市場では、北米、欧州、その他市場のすべてで前年同期実績を上回り、中でもロシアや中国、イスラエルなどの新興市場が好調で、販売台数は同110.9%の272,599台となった。
スバル自動車部門以外では、航空宇宙カンパニーの民間機需要の好調や、米国生産拠点での受託生産が増収要因となっているものの、航空宇宙カンパニーの防衛省向け航空機開発が落ち着いたこと、保有株式売却により関係会社の富士ロビンを連結対象から外したことなどから、減収となっている。
全体では、為替レート差もあり、前年同期比466億円増収、1兆1053億円の売上となった。

<2007年度第3四半期業績:連結利益>

営業利益は、国内の既存車種の低迷や、海外の車種構成の悪化などが大きな減益要因となっているが、為替レート差に加え、原材料の高騰などに対処しながらの原価低減努力や、米国インセンティブ費用の抑制などの諸経費削減努力により、366億円と前年同期を若干上回る実績を残すことができた。
また、経常利益も為替の影響などを加味しながら前年同期比108.4%の327億円となったが、当期純利益は前期に計上していた固定資産売却による特別利益がなくなったことなどにより同72.5%の179億円と減益になっている。

<2007年度通期見通し>

直近の経営環境としては、年初来の景況感の悪化や急激な為替変動など、業績への影響も懸念され、予断を許さない状況にあるものの、スバル自動車部門については、インプレッサやフォレスターなどの新型車拡販に弾みをつけ、海外市場でのさらなる成長に注力しながら、販売台数計画の達成を目指している。
したがって通期連結決算の見通しはこれまでの発表値を変更することなく、売上高は1兆5600億円、営業利益は400億円、経常利益は350億円、当期純利益は170億円を、それぞれ計画している。