2007 年12 月10 日

富士重工業 ロビン汎用エンジンEXシリーズに2 機種を追加

 富士重工業は、小型建設機械や発電機、コンプレッサー、小型農機などの動力源として好評を得ている汎用OHC エンジン「ロビン EXシリーズ」に、新たに最上位機種として「EX40」と「EX35」を追加、来年2 月から量産、販売を開始する。

 EXシリーズは、2001 年12 月に発売して以来、これまでに約170 万台を国内外で販売。総排気量126cc から265cc までの中で4 機種を展開し、従来から定評のある耐久性や信頼性はそのままに、低排出ガス性能を実現する優れた環境性能と、低騒音や簡単な始動操作などによるユーザーへの配慮を両立したことで高い評価を得ている。

 今回追加するEX40、EX35 は、EXシリーズの商品ラインナップを拡充し、本シリーズならではの「環境やユーザーへの配慮」、「優れた搭載性」といった特長をさらに高めるとともに、クラストップレベルの「高出力」を実現している。

 富士重工業は、産業機器カンパニーにおいて汎用エンジン事業を展開。世界中から高い信頼を獲得しているエンジンは、豊富なラインアップにより社会基盤を作る小型の建機や農機、生活を彩るレジャー機器など様々な用途の動力源として活用されている。今回の追加機種を合わせて、商品力を強化し、多様なニーズに対応できるグローバルな総合汎用エンジンメーカーを目指している。

EX40前面                     EX40背面

【EX40、EX35 の特長】

  1. 高出力
    吸排気専用カムプロフィールの採用や吸・排気ポート形状と燃焼室形状の最適化などによって、最大出力はクラストップレベルの10.3kW/14.0ps(EX40 グロス出力)を実現する。

  2. 環境への配慮
    OHC バルブの挟角レイアウトによりドーム型燃焼室形状とすることで、特別な触媒を用いることなく、米国カリフォルニア大気資源局(略称CARB:California Air Resources Board)/米国環境保護庁(略称 EPA:Environmental Protection Agency)のTier3 排出ガス規制値をクリアする。
    また、OHC 機構の採用と冷却バランスの適正化によりシリンダーの変形を最小化し、オイル消費を少なくするとともに、高燃焼効率の実現により燃費を向上させた。
  3. ユーザーへの配慮
    新規開発の樹脂エアクリーナーの採用などによる従来比2dB*の低騒音化、燃焼室最適設計による着火特性向上およびデコンプタイミングの最適化によるクラストップレベルの軽いリコイル操作と確実な始動性の実現など、ユーザーへの配慮を具現化した。
  4. *テールスクリーン装着時 5m 四方向平均値
  5. 優れた搭載性
    傾斜シリンダーの採用により軽量、コンパクト化を図るとともに、部品の軽量化や回転バランスの向上による振動の低減などで、作業機器への搭載性を高めた。また、エンジンマウントやセンターハイトを従来型と同一とし、搭載互換性を確保する。

【主要諸元】

 

モデル名
EX40
EX35
型式
空冷4 サイクル単気筒OHC ガソリンエンジン
総排気量(cc)
404
グロス最大出力[kW(ps)/rpm]
10.3(14.0)/3600
8.8(12.0)/3600
連続定格出力[kW(ps)/rpm]
7.0(9.5)/3600
6.3(8.5)/3600
最大トルク[N・m(kgf-m)/rpm]
27(2.7)/2400
26(2.6)/2400
全長(㎜)
389
全幅(㎜)
450
全高(㎜)
443
乾燥重量(㎏)
33