2007年4月27日

富士重工業 2006年度連結業績の概要

< 2006年度業績:スバル車売上台数 >

 国内・海外あわせた総販売台数は、前年同期比1.1%増の577,938台。
国内市場では、ステラの新車効果で軽自動車が前年同比9.9%増の145,610台と伸張した一方、登録車がすべての車種で苦戦を強いられたほか、ボルボ販売の撤退もあり同16.9%減の81,201台に留まり、合計でも同1.5%減の226,811台の実績だった。
海外市場は、厳しい北米市場を欧州や豪州、中国などの拡販でカバーし、車種別にはインプレッサが大幅に伸張したことで、合計では同2.9%増の351,127台となった。


< 2006年度業績:売上高 >

 スバル車の販売台数が伸びたなか、国内市場での軽自動車比率の上昇、海外での車種構成の悪化が大きく影響し減収要因となったものの、海外子会社の為替換算レート差による増収効果が大きく、加えてボーイング777の需要回復など好調な航空宇宙カンパニーの増収もプラスに作用し、全体では前年度実績を184億円上回る1兆4,948億円と、過去最高の売上高となった。


< 2006年度業績:利益

 営業利益は、スバル自動車部門での主要市場である国内と米国での売上構成の悪化、商品開発の加速にともなう試験研究費の増加などによる減益が大きく、為替レート差や製造固定費の削減、原価低減努力などではカバーしきれず、全体では前年同期比17.9%減の479億円となった。
また、経常利益は同9.7%減の422億円であったが、当期純利益は前年に計上していた希望退職者への割増退職金や開発中止損失といった特別損失がなくなったことなどにより、同104.3%増の319億円と大幅な増益となった。

会計年度末(2007年3月末)におけるキャッシュフローは、現金および現金同等物が991億円と2006年3月末比133億円の減少、有利子負債は3,439億円と同302億円の減少、また、自己資本比率は37.5%となっている。


< 2007年度計画

 2007年度のスバル車販売は、国内での軽乗用車の新車効果の反動減が大きいものの、新型インプレッサの世界展開、トライベッカの大幅改良、OEMによる欧州市場への新型小型車の投入など商品ラインナップの充実を図り、前年度を上回る目標台数の達成を目指していく。さらに、航空宇宙カンパニーの一層の伸張を踏まえ、為替レートを前年度に比べ若干の円高に想定する影響などはあるが、通期売上高で前年実績を552億円上回る1兆5,500億円を見込んでいる。
利益面では、販売台数の増加による増益があるものの、将来に向けた試験研究費の増加のほか、積極的な商品展開にともなう製造固定費や販売管理費の増加による諸経費負担が増し、さらには為替レート差や、昨今の貴金属、非鉄金属などの市況の悪化も織り込み、営業利益で350億円、経常利益で300億円、当期純利益で前年比159億円の減少となる160億円を計画する。