2006年10月31日

富士重工業 2006年度上期業績の概要

<2006年度上期業績:連結売上高>

スバル自動車部門は、国内市場では、登録車の需要不振をレガシィの大幅改良、新型軽乗用車ステラでカバーしきれず前年同期比98.3%、111,893台の販売に留まったものの、海外市場は、インプレッサを中心に全地域で伸張し同104.2%の156,782台を販売、さらに海外子会社の為替換算レート差による増収も加えて、売上は前年同期を上回った。
自動車部門以外でも、防衛庁向けの開発やボーイング777の需要回復など好調な航空宇宙カンパニー、北米や欧州などで販売を伸ばす産業機器カンパニー、塵芥収集車フジマイティーを拡販しているエコテクノロジーカンパニーと、3カンパニーがそろって増収となり、全体では前年度実績を316億円上回る、過去最高の6,987億円の売上となった。

<2006年度上期業績:連結利益>

営業利益は、スバル部門での国内外での構成の悪化、米国でのインセンティブなど販売費の増加に加え、商品開発の加速にともなう試験研究費の増加などによる減益があるが、製造固定費の減少や原価低減努力とともに、為替動向がプラスに効いたことにより、全体では前年同期比4.1%増の181億円となった。
また、経常利益も前年並みの139億円を確保、当期純利益は前期に計上していた特別損失がなくなったことなどにより同45.8%増の116億円と、すべて増益となった。

キャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが1億円と前期に比べ673億円の減少、中間連結会計期間末における現金および現金同等物は763億円と期首に比べ361億円の減少となった。 また、2006年9月末の有利子負債は2006年3月末比70億円減の3,671億円となっている。

<2006年度通期見通し>

スバル自動車部門は、国内市場において登録車需要の低迷、軽市場での競争激化と環境は厳しく、一方、北米市場では台数確保のための販売施策が収益に影響を及ぼしている情勢である。
こうした状況を踏まえ、為替動向なども鑑みながら、通期連結決算の見通しは、営業利益は500億円と据え置くものの、売上高を1兆5000億円に、経常利益は為替予約の影響を考慮し420億円に、それぞれ修正する。当期純利益は、一部国内販売特約店の厚生年金基金代行返上利益や前期損益の修正益の計上などにより従来予想通りの300億円を計画する。

※通期連結決算期首予想(2006年5月発表):売上高1兆5,500億円、経常利益500億円、当期純利益300億円