2005年12月16日

富士重工業 次期固定翼哨戒機の主翼を初納入

富士重工業は、本日12月16日、防衛庁が開発を進めている次期固定翼哨戒機(P-X)について、航空宇宙カンパニー宇都宮製作所(栃木県宇都宮市)で組み立てた主翼(全機静強度試験機用)を川崎重工業岐阜工場(岐阜県各務原市)へ初納入した。

同機体の主翼は、中央翼に結合すると全体で約35m幅になり、先に納入された同時開発中の次期輸送機(C-X)主翼との一部部品や治工具の共用化を考慮して設計・開発されたものである。

主翼は、C-X同様、左右に分けた状態で特別なコンテナーに収納して輸送された。今後は主契約企業の川崎重工業において全機静強度試験機に組み込まれ、防衛庁における各種試験に供される予定となっている。

次期固定翼哨戒機(P-X)、次期輸送機(C-X)は、現有の哨戒機(P-3C)および輸送機(C-1)の後継機として防衛庁が2001年度より2機種同時開発を進めているものであり、2007年度の初飛行を予定している。富士重工業は主翼および垂直尾翼を担当しており、本年4月以降、次期固定翼哨戒機(P-X)の中央翼、次期輸送機(C-X)の中央翼および主翼などを計画に沿って納入している。

富士重工業は防衛庁機、民間機を含め数々の航空機およびその主翼をはじめとするコンポーネントの設計・製造を行ってきており、その技術と経験が十分に発揮されている。

納入準備中の次期固定翼哨戒機静強度試験機用主翼