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2003年10月6日


富士重工業 GMと共同で自動車の歩行者保護解析技術を開発



  富士重工業(竹中 恭二社長)は、米ゼネラルモーターズ(リチャード ワゴナー会長、以下GM)と自動車開発における歩行者保護解析技術を共同で開発、今年5月にフルモデルチェンジした新型レガシィへの適用を皮切りに今後の新車開発に活用していく。

  今回、共同開発した歩行者保護解析技術は、2005年に日本と欧州で歩行者保護性能が法規制化される計画など、交通弱者に対する保護技術が注目を集めつつあったことを背景に、2000年8月から開発に取り組み、初期設計CAEをGMが、詳細設計CAEを富士重工業のスバル技術研究所が担当して、効率的な解析プロセスを構築したものである。
  こうしたCAE解析技術を確立したことにより、万が一の事故における歩行者の傷害を軽減できる車体構造について、軽量化を考慮しながら検討できるようになった。
  また、自動車の開発では開発初期段階の基本設計が重要であることから、頭部保護性能を開発初期で効率良く検討できる画期的な初期設計段階の解析ツールを開発。これは、歩行者保護の目標性能を達成するために、必要なエンジン房内の空間を理論式から算出し最適設計のガイドラインを導き出すもので、パソコン上で稼働するため設計者が容易に分析できるメリットもある。

  こうした成果を活用し、富士重工業では新型レガシィの開発に適用することで、性能と軽量化の両立を図り、最適設計を可能とした。その具体的な例としては、材質・板厚・形状などを最適化したフロントフードの設計、部品形状・板厚・位置を最適化したフェンダー上部の衝撃吸収構造、バンパーの衝撃吸収材の剛性、バンパー上下部のレイアウトを最適化したフロントバンパーの衝撃吸収構造などが上げられる。
  また、今後市場導入を予定している新型軽乗用車においても、この技術が活用されている。

 

 

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