2025年11月21日

SUBARU 次世代アイサイト向けSoC開発にて「ISO 26262」認証を取得

~半導体のソフトIPにASIL-C認定~

SUBARUは、次世代アイサイト向けのSoC*1開発において、第三者認証機関SGS-TÜV Saar GmbH*2が認定する、自動車向け機能安全*3に関する国際規格「ISO 26262」認証を取得しました。今回の認証では、半導体のソフトIP*4がASIL-C*5に認定されました。なお、日本国内での完成車メーカーによる、半導体領域における「ISO 26262」のASIL認定取得は、本件が初事例*6です。

当社は、開発中の次世代アイサイトにおいて、最先端のAI推論性能や超低遅延の演算処理を低コストで実現するために、AMD社製のSoC「Versal™ AI Edge Series Gen 2」を採用し、当該SoCのカスタマイズに向けた回路設計を進めています。当該SoCのASIC*7部分は、ステレオカメラによる認識およびAI推論処理に特化した自社開発のSUBARU専用回路で構成しており、その領域のソフトIPがこの度、認定を取得しました。

SUBARUは、総合安全思想*8のもと、アイサイトをはじめとする先進技術を、半導体やソフトウェアといった知能化領域における協業や内製の強化によって進化させ、2030年の死亡交通事故ゼロ*9の実現を目指します。

左:SGSジャパン 代表取締役 顔立新 右:SUBARU 執行役員 CDCO 柴田英司 Versal™ AI Edge Series Gen 2
左:SGSジャパン 代表取締役 顔立新
右:SUBARU 執行役員 CDCO 柴田英司
Versal™ AI Edge Series Gen 2
*1:「System on a Chip」の略。装置やシステムの動作に必要な機能のすべてを、一つの半導体チップに実装したもの。
*2:スイスに本社を置く検査・認証企業SGSと、ドイツの技術検査協会TÜV Saarが共同で設立した合弁会社。
*3:システムや装置が故障しても安全を確保できるように設計・運用する考え方。
*4:半導体の機能を定義するための設計情報。
*5:ASILは、「Automotive Safety Integrity Level(自動車安全水準)」の略。自動車の機能安全規格「ISO 26262」で定義されている安全レベルであり、システムの故障が引き起こすリスクのレベルを評価し、A・B・C・Dの4つに分類される。
*6:2025年11月21日時点、SGSジャパン株式会社が認定した実績に基づく。
*7:「Application Specific Integrated Circuit(特定用途向け集積回路)」の略。特定の機能や目的のために設計されたオーダーメイドの半導体チップ。
*8:あらゆる視点からクルマの安全性能を追求し、「乗る人すべてに、世界最高水準の安心と安全」の提供を目指す、SUBARUの安全思想。それを実現する5つの軸として、0次安全、走行安全、予防安全、衝突安全+つながる安全を掲げている。
*9:SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す。
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