仕事は違っても、「笑顔をつくる」という想いでつながる「SUBARUびと」。様々な部署で働く「SUBARUびと」を、仕事内容や職場の雰囲気を交えてご紹介します。
今回は、入社以来、一貫してサスペンション ※1の設計を担当する川合さんに、仕事で大切にしていることを聞きました。
- ※1 車体とタイヤの間に設けられた機構で、路面からの衝撃を吸収しつつ、タイヤを安定して接地させる役割を持つ。乗り心地や操縦安定性に大きく関わる。
ボディユニット設計部 シャシ第一課
2009年に入社。学生時代は自動車の予防安全技術と車両運動特性に関する研究を行い、入社後は一貫してサスペンション設計に携わる。休日は家族でキャンプやスキーを愉しむ。
初めての設計でクルマをつくる愉しさを知る
私は2009年に入社し、シャシー設計部(現ボディユニット設計部)に配属されると、すぐに4代目フォレスターのリヤサスペンションに使用するアームとスペーサーの設計を担当しました。車両性能に直結する重要部品であるため、プレッシャーを感じつつも、材料の選定から性能・強度設計、お取引先様の選定までモノづくりの一連の工程を経験することができました。
試作したサスペンション部品を組み上げ、一台のクルマとして評価するために試乗した段階では、“商品力”という目線で仕事を考えるようになり、完成車をつくるカーメーカーならではの仕事の愉しさを強く実感し、この上なくうれしかったのを覚えています。以来17年間、サスペンションの設計一筋で歩んできました。
サスペンションの設計は、車のパッケージや重心の高さを考慮しながら、フロントとリヤのサスペンションの動きや前後バランスを最適化することに加え、操縦安定性、乗り心地、振動・騒音、耐久性、そして数値化が難しい“乗り味”というフィーリング領域といった多くの要件を踏まえて設計します。
こうしたクルマ一台を俯瞰し、多面的な要件を一つひとつ形にしていくプロセスこそが、この仕事の難しさであり、やりがいでもあります。新人の頃、上司から「この仕事は10年で半人前、20年で一人前」と言われた言葉が、今でも心に残っています。
仕事は一人ではできない、「人」を中心に考える
現在は、設計リーダーとして、次世代サスペンションの先行開発に携わっています。サスペンション設計は、多くの部品を取り扱う必要があり、技術検討の難易度も非常に高くなります。机上検討だけでは見えない課題が発生するため、実機検証や実車走行を早い段階で行い、スピード感を持った課題解決が求められます。
これまでSUBARUが培ってきた動的質感をさらに進化させたクルマをお客様に届けるため、日々メンバーと共に愚直に取り組んでいます。
新たな設計に取り組む中では、想定外の課題が発生することも少なくありません。その際は、 「まずは“現場”に行こう」とメンバーに声を掛け、現物を見ながら話し合うことを大切にしています。そして、みんなで考えた解決策をとにかく試してみる。たとえうまくいかなかったとしても、そこで終わらせずに振り返って学びに変えることができれば、それは大切な気づきとなり、次へのステップへとつながります。
また、“チームで成果を出す”ためには、一人ひとりの力を最大限に生かすことが重要だと考えています。SUBARUには高いスキルを持った仲間がたくさんいるので、チーム全員の知見を持ち寄り、最大のアウトプットを生み出すことを意識しています。その中で意識しているのは、自分から若手社員に声をかけ、気軽に話せる関係性をつくることです。会議でじっくりと話し合うことも大切ですが、何気ない立ち話から意外な発見が生まれることもあります。そうした交流の中で相手の“人となり”を把握して、個々の強みを生かした役割分担を行うようにしています。このような取り組みによって、組織の中で一人ひとりの存在感が高まり、自ら考えて動けるようになるとともに、チームとしての成長を実感できると考えます。
結局のところ、仕事は一人では完結しません。以前は「技術者として、良いモノをつくることに集中すればそれで十分」と考えていた時期もありましたが、 モノをつくっているのは「人」ですし、自分のミスを助けてくれるのも「人」です。 商品づくりにおいても、お客様という「人」を常に意識して考えています。だからこそ、関わる「人」を第一に考えて仕事に向き合っています。
若手の挑戦を支え、「世界一運転が愉しいクルマ」を目指す
就職活動時のエントリーシートに 「世界一運転が愉しいクルマをつくりたい」と書きました。その目標は、今も変わらず追い続けています。最近ではスバルドライビングアカデミー ※2のメンバーとして、“乗って感じる領域”を学び、次世代サスペンションを開発するにあたり、従来の設計要件を一から見直し、原理原則に基づき、考えて物理にする能力を高め、設計業務にフィードバックするべく運転スキルの向上に努めています。
これまで身に付けてきた知識や技能に加えて、発想力と創造力をさらに磨き上げることで一人前の技術者に成長し、 SUBARUならではの走りを具現化できる存在になりたいです。
また、私はNHKで放送された『魔改造の夜』(2025年放送) ※3という番組の開発チームの一員として、普段の業務とは全く異なるテーマに取り組む中で、自分の能力や発想力を客観的に見つめ直すという貴重な経験をしました。こうしたチャレンジを若手社員にも経験をしてもらいたいと強く感じ、彼らが踏み出す一歩を支えられる存在になりたいと思っています。
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※2
エンジニアの運転スキルと車両評価能力を高める人財育成の取り組み
https://www.subaru.co.jp/outline/about/engineer/ -
※3
SUBARU『魔改造の夜』特設サイト
https://www.subaru.co.jp/difference/makaizo/
「人」と向き合い、「モノづくり」を追求する「SUBARUびと」。ぜひ、次回のコラムもご期待ください。