三浦龍司、世界の舞台でメダル獲得を目指して

三浦龍司、世界の舞台でメダル獲得を目指して

記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています

仕事は違っても、「笑顔をつくる」という想いでつながる「SUBARUびと」。今回は、東京2025世界陸上に3000メートル障害で出場し8位入賞を果たした三浦龍司さんに、世界陸上の感想、そしてSUBARU陸上競技部で挑む全日本実業団対抗駅伝競走大会(以下、ニューイヤー駅伝)の醍醐味や今後の目標を聞きました。

三浦 龍司さん

三浦 龍司(みうら りゅうじ)さんSUBARU陸上競技部

2024年に入社。専門種目の3000メートル障害で、高校、大学時代から歴代記録を次々と更新し、2025年7月のダイヤモンドリーグ モナコ大会では、自身の持つ日本記録を塗り替える8分03秒43の日本新記録を樹立。9月の東京2025世界陸上の決勝では最後の直線までメダルを争う激走で、国立競技場を沸かせた。

目次

特別な想いで臨んだ
東京2025世界陸上

三浦:
今回の世界陸上は、東京2020オリンピック以来4年ぶりに日本で開催された陸上競技の国際大会ということで、私自身も特別な想いで臨んだ大会でした。相性がいい競技場ということもあり、出るからには成長を感じる大会にしたかったですし、メダル獲得を強く意識した大会でした。
レースの結果からすると、満足いくものではありませんでしたが、コロナ禍での開催だった東京2020オリンピックと違い、今回、大観衆の声援を受けながら走れたことは、私にとって大きな思い出になりました。 いつもは予選が一番緊張するのですが、今回は予選からたくさんの人が声を掛けてくれたため、これまでのどの大会でも経験したことがない雰囲気と盛り上がりを感じ、愉しく走れました
日本では、トラック競技の中でも注目されるのは、短距離が中心です。そんな中で3000メートル障害という種目にあそこまで注目してもらえたのはありがたかったです。中距離種目の独特のスピード感や、障害を越えるテクニック、レース展開を見て揺さぶりをかける様子など、この種目ならではの面白さを感じてもらえたならうれしいですね。

駅伝はトラック種目とは
まったく別物

三浦:
今はトラック種目の大会が一段落し、足腰を鍛え直すというか、修正する時期に入っています。駅伝を走ることも、冬季練習の一環として学生の頃から続けているサイクルの一つです。
個人種目とチーム種目という違いはもちろんありますが、チーム種目の中でも駅伝は独特だと思っています。まず他の種目との大きな違いは、区間ごとに距離やコースが異なること。また、各区間を走るのはメンバーの1人ですが、良い走りをすれば、次の走者にも有利な条件や良い雰囲気でつなぐことができます。個人の走りが良くも悪くもチーム全体に影響を与えるところが、駅伝の最大の特徴だと思います。
それに沿道の応援がよく聞こえることも駅伝の特徴です。元日のニューイヤー駅伝は、地元群馬での開催ということもあり、SUBARUを応援する声がたくさん聞こえてきて、力をもらいました

改めて感じたメダル
獲得への「渇望」

三浦:
どの大会でも、走る前から「これぐらいの結果は出せそうだ」という感触が明確にあるわけではありません。大切なのは、それまでやってきた練習の走りをどれだけ本番で再現できるか。繰り返し取り組んできたことを信じて、流れを引き寄せるという感じです。
同じ熱量のモチベーションを保ち続けることは、実はなかなか難しいです。それでも、いざオリンピックや世界陸上などの大舞台に立つと、「この景色を見るために今までやってきたんだ」と強く感じます。走り終えて自分なりの収穫があったときや、思い描いてきたところに少しだけ手が届いた瞬間に、「もう一度ここに来たいな」と思う。その繰り返しがモチベーションになっています。
今回の世界陸上を経験して、改めてメダル獲得が大きな目標になりました。渇望と言っても良いかもしれません。次のロサンゼルスオリンピックでは当然メダルを狙っていきたいですし、そのためのステップとして、まずは2年後の北京2027世界陸上を見据えて頑張ります

着々と実績を重ね、世界の表彰台を狙う「SUBARUびと」。ぜひ、次回のコラムもご期待ください。

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