SUBARUSUBARU 運動部

戦評:対日本製鉄鹿島 リベンジ果たし東京ドームに王手!【都市対抗北関東準決勝】

SUBARUが3年ぶりの本大会出場に王手をかけました!第92回都市対抗野球大会の2次予選北関東大会の第1代表決定トーナメント準決勝で、日本製鉄鹿島(茨城第2代表)を4-1で降し、第1代表決定戦進出を決めました。打線が序盤にヒットエンドランを仕掛ける積極的な攻撃を展開し、序盤にリードを広げると、先発した阿部博光投手㉙が尻上がりの調子で相手打線を7安打1失点に抑えて完投勝利を挙げました。SUBARUは10月2日、第1代表決定戦で3年連続39回目の東京ドーム出場を目指す強豪・日立製作所(茨城第1代表)と雌雄を決します。コロナ禍による非常事態宣言が解除されるため、試合は球場でリアルで見ることができ、午前11時半プレーボール予定です。

|昨年の失敗を生かす戦略

SUBARUの積極的な攻撃が功を奏しました。日本製鉄鹿島の先発は、飯田晴海投手。昨年の北関東大会の第1代表決定トーナメント準決勝と第2代表決定戦で2試合連続完投勝利を許した相手です。昨年は低めの変化球に手こずらされましたが、この日の試合で冨村優希監督は「(昨年やられた)低めの変化球を無理に打とうとせず、打てる球を思い切り打て」と指示していました。

 

|日置・森下のヒットエンドランで勢いづく

一回、初戦で3安打をマークした先頭打者の日置翔兼選手④がショート内野安打で出塁。ここでSUBARUベンチが仕掛けました。2番・森下智之選手⑬にヒットエンドランのサインを出しました。日置選手がスタートを切り、強振した森下選手の打球は一、二塁間を抜けてライト前に。見事にヒットエンドランが決まりノーアウト一、三塁の先制機を作り出しました。続く3番・葭葉幸二郎選手㉛は2球目のストレートを流し打ってライト前にはじき返し、初回に先制点!チームを勢いづかせました。

初回に葭葉のタイムリーヒットで日置が生還。先制点にベンチも湧き上がる

 

|4番・山田知に犠打の奇襲を指示

続くノーアウト一、二塁の好機に思い切った作戦に出ます。4番・山田知輝選手㉖に送りバントのサインを送ったのです。「ノーアウトの場面なら4番だろうが、5番だろうがバントをさせる」と冨村優希監督。この作戦が的中し、山田選手のキャッチャー前へのバントを相手捕手が間に合わない三塁に送球するフィルダースチョイスを誘い、ノーアウト満塁とチャンスを広げます。試合であまりバントの経験がない山田選手は「決められてよかった」と胸をなでおろしました。さらに5番の岩元聡樹選手㉔のセカンドゴロの間に三塁走者の森下選手が生還し2点目を挙げました。

 

|日置・森下が、二回はランエンドヒット決める!

二回も日置、森下の1、2番コンビが躍動しました。2アウト無走者から、日置選手がセンター前ヒットで出塁。続く森下選手のバットから快音が響き、打球はライトの頭上を越えるツーベースヒット。スタートを切っていた日置選手は一塁から悠々と生還し3点目が入りました。序盤で早々と相手エースを攻略したことでチームに勢いがつきました。

 

|山田知が待望の長打!

六回には「不動の4番」に今大会初安打が生まれました。無理に引っ張らずセンターを中心に打ち返すことを心掛けた山田知選手の打球は、左中間を破るツーベースヒット。思わず二塁塁上でベンチに向かい左手を挙げてガッツポーズが出ました。「走者がいない場面では長打を放ってチャンスを作るのも役目」と話していた山田選手の言葉通り、5番・岩元選手のサードゴロがエラーを誘い、二塁から山田選手が一気にホームインして貴重な4点目を挙げました。

 

|満塁のピンチを、渾身の一球で切り抜ける

先発左腕の阿部投手は、大事な一戦の先発を任されたことで「気持ちが高ぶってしまった」と、初回、連続フォアボールとヒットで2アウト満塁のピンチを招きます。迎えたバッターは6番・長谷川選手。
阿部投手はフルカウントから、外角低めの変化球をきわどいコースに投げ込みました。阿部投手の渾身の一球を、長谷川選手が打ち返すと、打球はピッチャーゴロに!絶体絶命のピンチを切り抜けました。

 

|アクシデントにも数分でマウンドに戻る

その後は、二、三回とも3者凡退に仕留め、本来の投球を取り戻しました。
そんな阿部投手をアクシデントが襲いました。四回の2アウト一塁の場面で、相手打者の強烈なライナーが利き腕の左上腕部分を直撃しました。「腕がじんじんして痛かった」という阿部投手ですが、治療のためにベンチに入ると、わずか数分後にはマウンドに戻りました。

思い起こせば2年前の北関東大会の第1代表決定トーナメント準決勝。日立製作所戦に先発した阿部投手は左肘に激痛が走り、3人の打者に投げ終えただけで一回途中で降板しました。その後は肘の手術を行い、昨年はリハビリに明け暮れました。復活を期す今季にかける思いは並大抵ではありません。

 

|大一番で、社会人初の完投勝利

「エースとして気合いを入れました」という阿部投手は、その後、しり上がりに調子を上げ、相手打線を抑え込みました。七回に1点を失い、なお2アウト一、三塁の場面。マウンドに足を運んだ冨村監督から「ホームランを打たれても同点だから思い切っていけ」と激励され、渾身の力で後続を打ち取りました。

最後まで一人でマウンドを守り抜き、経験がなかった完投勝利を収めました。「これまでは8イニングが最長。疲れました」とチームに大きな白星をもたらした左腕にはエースの風格が漂っていました。