2009年11月20日

農業用ロボットシステムを開発、サービスロボット市場を拡大へ

【訂正】
リリース文中に一部誤記がございましたので、訂正いたします。   誤:キャタピラー 正:クローラー
2009年11月24日

富士重工業は、果菜類の栽培などの農作業において、土壌消毒作業を自動で行う農業用ロボットシステムを、農林水産省の補助事業として委託を受けて開発しました。

線虫等の害虫を駆除する土壌消毒に使用されるのはクロロピクリンという極めて酸化作用の強い薬液で、その使用にあたっては吸引を防ぐため防護服や防毒マスクの着用が必要になるなど、農作業者にとって大きな負担となっています。
本システムは、農地での使用を前提に専用設計を施した自律走行ロボットが薬液を自動的に農地に注入するもので、作業者の安全確保や省力化を実現します。

ロボットの設計においては、農作業現場での使い勝手を考慮して、下記3点に留意しました。

  1. ロボット本体の重量を軽トラックに搭載可能な350kg以下としました。
  2. ロボット本体が軽トラックの荷台に道板を掛けた上を自走できるなど、傾斜地での移動性を確保するため、約25度の登板性能を実現しました。
  3. 柔らかい土の上でも走行性を確保するために車輪部はクローラー式を採用するなど、悪条件下でも作業能力を維持するために駆動系部位には高い対環性能を確保しました。

薬剤注入部は、鎮圧ローターを介して駆動するポンプで行うシンプルな構造とし、注入量の調整が専用ノブで簡単に設定できるなど、農作業者の使い勝手を追求した仕様としています。

ロボット本体の走行制御は、ジャイロなどの高額なセンサー類を用いることなく、レーザー三角測量技術のみで成立させました。ビニールハウスなどの支柱に取り付けられた反射板にロボットがレーザーを投光することで、ロボットの向きや位置を検出すると同時に、直進やターンなど状況に応じた行動を自律的に行います。

富士重工業は、1991年10月に床面清掃ロボットを開発して以来、エレベータ連動型清掃ロボットシステムや屋外型清掃ロボットシステム、連結式搬送ロボットシステム、オフィス内清掃ロボットシステムなど、お客様の目線に立った「役に立つ」サービスロボットを開発し続けてきました。

今後も多様なニーズに応えるロボットシステムの開発・活用に積極的に取り組み、サービスロボット市場を切り開いていきます。

全長×全幅×全高 2,050mm×780mm×980mm
本体重量 350kg
走行駆動方式 エンジン油圧式
走行輪 クローラー
操作方式 手動、自動、遠隔操作
薬剤搭載量 最大40ℓ
薬剤注入量 2~7mℓ
注入間隔 300mm
注入深さ 100~200mm