2009年2月4日

富士重工業 2008年度第3四半期業績の概要

<2008年度第3四半期業績:連結売上高>

 国内市場におけるスバル車の販売は、一昨年末にフルモデルチェンジを行った新型フォレスターが好調を維持するとともに、新型車であるエクシーガとデックスの投入で台数を伸ばしたものの、軽自動車を含めた既存車種の落ち込みが大きく、実績は前年同期比91.7%の130,679台となった。
  一方、海外市場では、秋以降、金融危機の影響を受けながらも、前年の台数を倍以上上回った中国をはじめ、新型フォレスターの拡販を軸に前年を超える実績を残した市場が多く、合計では前年同期比107.2%の292,347台と販売を伸ばすことができ、全世界合計の販売台数では、同101.5%の423,026台となった。
  この結果、連結売上高においては、売上構成差で増収を確保したものの、為替レート差や航空宇宙カンパニーのボーイング社向け納入機数減などの影響もあり、合計では、前年と比べ14億円の微増となる1兆1,067億円となった。

<2008年度第3四半期業績:連結損益>

 営業利益は、海外でのスバル車拡販による利益の改善が大きく、国内の落ち込みをカバーし売上構成差が増益に寄与したものの、円高による為替レート差や、相次ぐ新型車の投入による製造固定費と販売管理費の増加などの減益要因が大きく、前年と比べ267億円減益の99億円となった。
経常利益は為替予約の効果などから前年と比べ237億円減益の90億円となり、四半期純損益は、特別損失として、米連邦破産法第11章の申請を行ったエクリプス社に関する航空宇宙カンパニーの損失や、世界ラリー選手権参戦終了に伴う損失などを計上したこともあり、前年と比べ327億円減益の148億円の損失となった。

<2008年度通期 業績見通し>

 第3四半期以降、世界的な自動車需要は急激に縮小しており、富士重工業の業績に対しても大きな影響を及ぼしている。こうした経営環境の変化を踏まえ、2009年1月16日に発表した通り、2008年度通期の見通しは、前年に対し減収減益、営業損益、経常損益、当期純損益とも15年ぶりの損失計上を予想している。

* 通期連結決算業績予想:売上高1兆4,400億円、営業損失90億円、経常損失90億円、当期純損失190億円