2008年8月1日

富士重工業 2008年度第1四半期業績の概要

<2008年度第1四半期業績:連結売上高>

スバルの国内市場は、フォレスターの新車効果、6月発表の新型エクシーガの導入で既存車種の落ち込みをカバーし、登録車販売台数は前年を上回るとともに車種構成の改善に寄与した。しかし、軽自動車はプレオの落ち込みが大きく、販売台数は前年同期比96.8%、42,764台にとどまった。
一方、海外市場では、北米がフォレスターの新型投入前ということで若干台数を落としたものの、前年から引き続き好調なロシアや中国に加え、堅調な豪州の拡販、欧州向けディーゼル車の出荷開始の台数貢献などもあり、合計では同112.9%の85,207台となった。
国内、海外を合わせた自動車部門の売上では、合計で販売台数が前年同期を越え、車種構成の大幅な改善も加わり、為替レート差による減収などをカバーして、全体では229億円の増収となる3,411億円の売上となった。

<2008年度第1四半期業績:連結損益>

営業利益は、スバル車拡販にともない国内・海外とも売上構成が改善、ドル安による為替レート差、相次ぐ新型車の投入による製造固定費の増加、原価低減努力を上回る原材料高騰の影響などの減益要因をほぼ相殺し、さらには会計基準の変更による影響や試験研究費の若干の減少を加え、全体では前期に比べ29億円増の65億円となった。
また、経常利益は71億円、当期純利益は14億円と、それぞれ増益となった。

<2008年度業績予想>

富士重工業の2008年度上期の業績予想については、期初計画に対し為替が円安に推移していることもあり、営業利益の予想を70億円引き上げ80億円に、経常利益の予想を55億円引き上げ60億円に、それぞれ上方修正する。
しかしながら、グローバルな景気後退観測や原油価格の上昇傾向により、国内、海外とも自動車需要は先行き懸念が強まり、スバルとしても期初の販売計画の達成は楽観視できない状況である。また、想定を超える原材料高騰など企業収益に厳しい局面が続いている。
こうした状況も踏まえ、通期の業績予想についてはさまざまな経営リスクを考慮し、4月に公表した予想値を変更せず、計画の達成に向けて取り組んでいく。

※通期連結決算予想:売上高1兆6千億円、営業利益230億円、経常利益200億円、当期純利益100億円