2006年3月6日

富士重工業 小型ビジネスジェット機「エクリプス500」の主翼の量産開始

富士重工業は3月3日、航空宇宙カンパニー(栃木県宇都宮市)において、米国エクリプス・エビエーション社*1向け「エクリプス500」*2の主翼組立の安全祈願式および打鋲式を行い、量産を開始した。初号機の出荷は、本年4月中旬を予定している。

エクリプス500は、本年6月までに米国連邦航空局(FAA)から型式証明の取得を予定している6人乗りの小型ビジネスジェット機。摩擦かくはん接合など新技術の適用と従来の航空機製造にはない大量生産によるエクリプス500の革新的な低価格の実現が、米国内での“エア・タクシー”と呼ばれる新しい事業による小型機需要と重なり、現在2400機を上回る受注を受けている。

富士重工業は、エクリプス・エビエーション社の戦略パートナーとしてエクリプス500の主翼を供給する契約を結んでいる。同社では、量産にあたり、当初は既存の建屋や生産設備を流用して初期投資を抑え、将来は需要増大に合わせて生産能力を引き上げながら、スバル車の生産ノウハウを取り入れ、大量かつ低コストを実現する生産ラインの構築を目指している。

*1 Eclipse Aviation Corporation 本社:New Mexico州Albuquerque、CEO:Vern Raburn
*2 全長10.1m、全幅11.4m、全備重量2,558kg。

量産初号機主翼外板の打鋲(松尾常務執行役員)

エクリプス500