2004年3月10日


富士重工業株式会社
株式会社エネルギーアドバンス


富士重工業宇都宮製作所 エネルギーアドバンスからESCO方式で
天然ガスコージェネレーションシステム導入

 
 
 

  富士重工業(社長:竹中 恭二)と東京ガスの100%子会社で総合的なエネルギーサービスを提供しているエネルギーアドバンス(社長:大野 省三)は、このたび、エネルギーサービスに関する基本契約を締結した。この契約にもとづき富士重工業は、ESCO方式でエネルギーアドバンスが宇都宮製作所内に設置する6,000kWクラスの天然ガスエンジンコージェネレーションより電力、蒸気などの供給を受ける。

 富士重工業宇都宮製作所内に設置する天然ガスエンジンコージェネレーションは本年12月の稼働を予定。これにより、富士重工業は、設備投資の負担なしに1990年度の宇都宮製作所年間CO2排出量の約20%に当る約7,100トン-CO2の削減を見込め、地球温暖化防止への取り組みを大きく前進させることができる。また、エネルギーアドバンスは、上記設備を設計、同製作所内に建設、設置し、メンテナンスを行うとともに、電力・熱などの総合エネルギーサービスプロバイダーとして、エネルギーのワンストップサービスを実現する。

 今回導入を決定した天然ガスエンジンコージェネレーションは、現在実用化レベルにあるガスエンジン発電設備としては、このクラスで最高レベルの発電効率44.0%を有する。加えて、高効率な排熱回収装置を組み合わせたことで、3.80トン/hの蒸気(0.8MPa)および636MJ/hの温水回収が可能となり、20.7%の熱回収率を達成している。
 この高効率天然ガスエンジンコージェネレーションにより、宇都宮製作所は原油換算で約1,700KLの年間エネルギー使用量の削減を見込んでおり、この削減量は、2002年度の宇都宮製作所エネルギー使用量の約11%に当る。
 また、ESCO方式を活用することで、富士重工業は設備への投資負担無しに省エネルギー、CO2排出量削減、さらには電気料金の低減に取り組むことが可能となる。一方、エネルギーアドバンスは事業規模の拡大を図ることができ、お互いメリットを十分享受することとなる。
 なお、今回の契約期間は15年。

 本年1月の本契約の締結にあたって、富士重工業は、約1年前よりエネルギーアドバンスと協議・検討を重ね、2003年4月に天然ガスコージェネレーションシステム導入に基本合意し、同4月に両社連名による経済産業省の「平成15年度新エネルギー事業者支援対策費補助金補助事業」の適用を申請、同11月に補助金交付決定の通知を受けた。

 富士重工業は、すでに群馬製作所矢島工場に2002年9月にガスタービン方式の天然ガスコージェネレーションシステムを導入しており、宇都宮製作所への導入はこれに続くものである。
 今後も、他の工場へも負荷条件に合ったコージェネレーションシステムの展開を図りつつ、地球温暖化防止への取り組みを進めていく。

 エネルギーアドバンスは、2003年度の経済産業省および独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)が実施した「新エネルギー事業者支援対策事業」および「エネルギー使用合理化事業者支援事業」における補助金交付決定事業が、富士重工業宇都宮製作所をはじめとし合計10件、コージェネ発電規模では約33,000kWを達成する見込みとなり、コージェネレーションによるエネルギーサービス事業者としてはトップクラスの実績を挙げている。

 
ESCO…
 ESCO事業とは、省エネルギーを民間の企業活動として行い、顧客に
エネルギーサービスを包括的に提供する事業。ESCO事業者によって、
省エネ削減量が保証・継続されるものであり、国の省エネルギー政策と
も合致した新ビジネスとして注目されている。
 
 

 

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