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2003年10月7日


富士重工業 米国新市場用小型ジェット機事業に参画
 

  富士重工業(竹中恭二社長)は、米国のエクリプス社(Eclipse Aviation Corporation、本社ニューメキシコ州アルバカーキ、レイバーン社長)と戦略パートナーシップを構築することで合意、富士重工業がエクリプス社の小型ジェット機「エクリプス500」の主翼を供給する。

  エクリプス社は、元マイクロソフト社重役のレイバーン(Vern Raburn)社長が設立した新進の航空機会社で、双発小型ジェット機「エクリプス500」※1の開発を行っている。
  「エクリプス500」は、今後米国において急増が期待される、小型ジェット機による大量航空輸送需要※2の新市場を担う、最も有望視されている新型機である。新技術の適用と大量生産により、革命的な低価格を実現、既に多数の注文を得ている。開発の状況については、2002年に初飛行し、現在は飛行試験を実施している。

  富士重工業は、「エクリプス500」の主翼を供給し、かってない大量生産の米国小型ジェット機事業に参画する。富士重工業は、ボーイング社やエアバス社やレイセオン社に旅客機の中央翼やビジネス機の主翼を供給し、国産旅客機開発にも参加しているが、小型機とはいえ今後飛躍的な成長が期待される市場の事業に取り組むことになった。

  10月7日(米国時間10月6日)、米国フロリダ州オーランドで開催されるビジネス航空機エアーショーの会場で、富士重工業の航空宇宙カンパニーのプレジデントである松尾則久常務執行役員が、エクリプス社レイバーン社長とともに、サインを交換し、共同発表を行った。松尾プレジデントは、「急速に成長する小型ジェット機市場をリードするエクリプス社とパートナーになることを誇らしく思う」と述べ、レイバーン社長は「富士重工業との関係を築くことは我々のプログラム進捗にとって重要であると認識している」と述べた。

 

エクリプス500 ※1 「エクリプス500」
全長10.1m、全幅11.4m、全備重量2,558kg、6人乗りの双発ジェット機。高度な電子飛行制御技術を用いて、安全で効率の高い航空輸送を実現する。さらに摩擦かくはん接合FSW(Friction Stir Welding)などの新技術を用い、従来機の数分の一となる百万ドル以下の価格を実現。
 
※2 小型ジェット機による大量航空輸送需要
米国航空宇宙航空局NASAと連邦航空局FAAの主導により構想され、全米の新しい航空交通体系として実現が図られている。現在使用されている約600の空港に加え全米10,000以上の飛行場を活用し、より利便性の高い航空輸送を行おうとするもの。セスナ社をはじめ多くの機体メーカーがその需要に応じるための新型機を開発している。

 

 

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