news.gif
 

2002年5月28日
 

富士重工業 「環境保全取り組み計画(2002年度~2006年度)」を策定

 

 富士重工業(竹中 恭二社長)は、このたび地球環境保全に関する新しい取り組みである「環境保全取り組み計画(2002年度~2006年度)」を策定した。

 富士重工業は、これまで1992年度に「地球環境保護に関する取り組み計画」、1996年度に「地球環境に関する2000年計画」をそれぞれ制定し、環境保全活動を着実に進めてきた。今回策定した「環境保全取り組み計画」は、同社のいままでの取り組みをさらに強化し、クリーン度を改善しつつ社会と共生し持続的に発展を遂げることがあるべき姿であると考え、環境への負荷が少ない循環を基調とする経済社会システムの実現のために、クリーンな商品をクリーンな工場からクリーンな物流によりクリーンな販売店を通してお客様にお届することによって、商品で社会に貢献することと全ての段階をクリーンにすることを目標としている。
 なお、本計画は、2002年度から2006年度までの5ヶ年計画とした。

 本計画の主な取り組み目標は次の通り。

(1) 生産工場における省エネルギーの推進、地球温暖化の抑制(2006年度までの低減目標)
   エネルギー消費原単位を1990年度比28%低減
   CO2排出量を1990年度比6%低減
(2) 燃費の向上
   2006年度までに全ての重量ランクで2010年燃費基準値を達成
   2005年までに汎用エンジンの平均燃費を1995年比で15%向上
(3) 排出ガスのクリーン化
   2003年から超-低排出ガス車(U-LEV)の市場投入を開始し、2005年までに乗用車の80%以上を超-低排出ガス車(U-LEV)とする。
   2005年までに汎用エンジンのHC、NOx平均排出量を1995年比で30%低減
(4) リサイクル性の向上
   新型車のリサイクル配慮設計を推進し、2015年リサイクル率95%に貢献する。
 
項目 目標・取り組み
クリーンな工場
省エネルギーの推進、地球温暖化の抑制
2006年度までに、エネルギー消費原単位を1990年度比28%低減することを目指す。
2006年度までに、生産工場からのCO2排出量を1990年度比6%低減することを目指す。
生産工場における環境負荷物質の管理と排出削減
新設、更新する環境設備について、大気や水質などへの環境負荷を低減するため、現在定める自主基準値よりもさらに厳しい管理値を設け、取り組んで行く。
PRTR対象化学物質の環境への排出量削減に取り組む。
自動車生産ラインにおけるVOC(揮発性有機化合物)の排出量を2006年度末までに平均45g/m2以下に低減する。
生産工場から排出される廃棄物の削減
さらに前進したゼロエミッッションを目指し、直接、間接を問わず、埋立処分量をゼロレベルとする。
廃棄物の発生を抑制するとともに、廃棄物をリサイクルし、製品の部品としての活用を促進する。
水資源の節約
生産工場における水使用量の削減に取り組む。
グリーン調達活動
取引先に対し、環境負荷物質の含有量調査報告と環境マネジメントシステムの構築を要請する。
環境マネジメントシステム構築については、下記を目標とする。
   自動車部門:2003年3月末迄
   産業機器部門:2004年3月末迄
航空宇宙部門やその他の部門においてもグリーン調達活動を推進する。
海外取引先に対してもグリーン調達を展開する。 (自動車部門)
   環境マネジメントシステム導入状況、環境負荷物質の含有状況について2002年度より調査を実施
クリーンな商品
燃費の向上
[自動車]
フルモデルチェンジおよび年次改良ごとに継続的な燃費改善を図る。
2006年度までに2010年燃費基準値を全ての重量ランクで達成する。
[汎用エンジン]
2005年までに汎用エンジンの平均燃費15%向上(1995年比)を目指す。
排出ガスのクリーン化
[自動車]
2002年秋までに、一部の車種を除き、全車を優-低排出ガス車(E-LEV)もしくは良-低排出ガス車(G-LEV)とする。
2003年から超-低排出ガス車(U-LEV)の市場投入を開始し、2005年までに乗用車の80%以上を超-低排出ガス車(U-LEV)とする。
[汎用エンジン]
2005年までに汎用エンジンのHC,NOx平均排出量30%低減(1995年比)を目指す。
クリーンエネルギーを利用した商品の開発
[自動車]
2002年秋に「レガシィB4」CNG車を限定市場導入する。
2006年度までにハイブリッド自動車を市場導入する。
次世代に向けた燃料電池自動車の開発を進める。
[汎用エンジン]
2002年度中にCNG,LPG燃料対応の汎用エンジンを市場導入する。
リサイクル性の向上
新型車のリサイクル配慮設計を推進し、2015年リサイクル率95%に貢献する。
   リユース等リサイクル市場性を考慮した解体性向上
   リサイクルし易い樹脂材料の使用拡大
環境負荷物質の低減
[自動車]
環境負荷物質代替技術の開発を推進し、開発車への早期実施を目指す。
   鉛については、2005年末までに1996年比1/5以下の達成、および、さらなる使用量削減の検討
   六価クロムの使用量削減、カドミウム、水銀は一部を除き原則使用禁止
[汎用エンジン]
汎用エンジンにおいて鉛、六価クロムなど環境負荷物質の使用削減を推進する。
車外騒音の低減
燃費向上や排出ガス低減との両立を図った騒音低減の技術開発を推進する。
エアコン冷媒に係る地球温暖化の抑制
自動車1台当りの冷媒(HFC134a)使用量の削減をさらに推進する。
交通環境に関する研究
安全かつ快適な車社会を実現する高度道路交通システム(ITS)への取り組みをさらに前進させる。
クリーンな物流
物流面における環境負荷の低減
輸送の効率化を図ると共に、梱包資材などの削減に取り組む。
クリーンな販売店
販売店における環境保全活動の推進
販売店の環境への取組み活動に対する支援を行なう。
流通・廃棄段階でのリサイクル・適正処理を促進する。
   特定フロン(CFC12)の回収・破壊と代替フロン(HFC134a)の回収、エアバックの回収・処理、発煙筒の回収
使用済みバンパーの回収を行なう。 (継続)
自動車リサイクル法への対応を図る。
管理面の拡充
社会貢献活動の実施
環境イベントへの参画、工場での地域住民の方との交流、工場見学への対応など。(継続)
各工場周辺地域の清掃活動や緑化活動に参加する。 (継続)
環境団体などの活動への支援、協力を行なう。
環境関連情報の公開
環境報告書の継続的発行、広報資料等による環境情報の適時公表。
環境報告書記載内容の改善・充実を図る。
(ガイドラインへの対応、グループ企業も含めた報告など)
環境教育や啓蒙活動の実施
社内教育システムに組み入れた環境教育を実施する。 また、社内報や各種媒体による啓蒙活動を行なう。
講演会、職場における改善事例発表会などを実施する。 (継続)
環境マネジメントシステムの構築
環境マネジメントシステム未構築事業所における環境マネジメントシステム構築、ISO14001既取得事業所における環境マネジメントシステムの継続的改善を行なう。
社内環境監査および環境設備リスクアセスメントを実施する。
関連企業との連携の強化、連結環境マネジメント体制の構築を図る。
その他
環境関連事業の推進
風力発電システムや環境機器・装置などの環境関連ビジネスを推進する。
 
BACK


Copyright(C)FUJI HEAVY INDUSTRIES LTD,2001.ALL Rights Reserved.