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平成12年5月29日

広報資料

戦略5ヶ年中期経営計画
『新TQF21計画』
(平成12年度~16年度)

 

1.はじめに
  当社は21世紀において「存在感と魅力ある企業」であることを目指し、平成9年度より「TQF21計画」を推進して参りました。
この間、商品・ブランド力の強化、収益の基盤固め、連結対応と関係会社再編、経営機構の改革、そして成長戦略の枠組み作りに取り組み、為替効果も得て概ね予定通りに進捗することができました。
特に成長戦略の枠組みに関しましては、次世代技術への開発・投資負担をはじめとする各種の経営上のリスク回避と、次なる成長のシナリオ作りを企図し、昨年12月にゼネラルモーターズコーポレーション(以下GM)、ならびにスズキ株式会社(以下スズキ)との提携を発表し、本年4月に提携関連の手続きの完了に至りました。
この提携を機に、当社は経営の主体性の確保を基本に、新たなパートナーであるGM・スズキとの「グローバルな選択と集中」によるシナジー効果を計画化した、新中期経営計画を策定し、当社の進むべき道筋を明らかにして、関係各位のご理解とご支援を賜りたいと存じます。
     
2.新中期経営計画の位置付け
  (1)名称
     戦略5ヶ年中期経営計画 「新TQF21計画」  注:TQF = Total Quality Fuji
  (2)期間
     平成12年度~16年度(2000~2004年度)の5年間
  (3)策定の狙い
   
  当社の経営の主体性の確保を基本に、GMグループの一員という新たな局面において、そのシナジーの最大化を図る成長戦略を着実に構築・推進すること
     
3.21世紀の経営ビジョン
  当社は、21世紀のビジョンとして「存在感と魅力ある企業」を掲げて参りました。今般のGM、スズキとの提携を機にさらに成長・発展するべく、プレミアムブランドを持つグローバルプレイヤーを目指したいと思います。
今後も特長ある技術力とブランド力ある商品で、GMグループにおいて確固たるポジションを築き、お客様をはじめとする全てのステークホルダーに満足して頂き、さらに環境対応、コンプライアンスなど社会調和を重視して、企業価値の向上を図って参ります。
     
4.中期経営計画スローガン(行動指針)
  「チャレンジ30」
  当社全部門にわたり、数値目標、アクションプランを定め、社内活動(新TQF21活動)として 5年間で30%改善をベンチマークに、その推進・定着を図る。
商品ブランド力の強化をベースに、売上高30%アップと、品質・コスト・生産性の30%改善に 社内各々の部門にてチャレンジする。
     
5.経営目標
  (1)収益目標
   
(単位:億円)    
    11年度実績 12年度計画 14年度計画 16年度計画
連結 売上高 13,301 13,300 15,470 17,880
営業利益 914 700 750 1,230
経常利益 870 600 660 1,180
当期利益 313 250 310 600
 
11年度比
134.4%
134.6%
135.6%
191.7%
単独 売上高 9,175 9,200 11,150 13,240
営業利益 542 430 560 960
経常利益 620 400 520 900
当期利益 204 170 240 460
 
144.3%
177.1%
145.2%
225.5%
   

 

(2)主要経営指標(連結ベース)
   
(単位:%、億円)    
  11年度実績 12年度計画 14年度計画 16年度計画
ROE(株主資本当期利益率) 15.4 9.1 8.5 13.0
RONA(純総資産当期利益率) 3.6 2.8 3.2 5.6
設備投資額(有形) 573 520 940 650
試験研究費 412 455 520 530
有利子負債 4,490 3,800 3,800 3,500
D/Eレシオ(有利子負債株主資本比率) 2.2 1.1 1.0 0.7
自動車売上台数 578千台 588千台 689千台 800千台
   
    注.売上台数は、当社単独の完成車売上台数と海外生産用部品の売上の合算値
   
上記2表について
  1.為替レート:105円/US$
  2.RONAの算出
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6.商品戦略
  (1)ブランド力強化
    自動車事業のブランド・アイデンティティ(BI)を確立し、SUBARUブランドのグローバルな展開とマネジメント強化を推進する。
     ①ブランド戦略の方向性
      ◇ SUBARUブランド戦略の国際的一元化
      高品位なブランドに相応しい商品強化とCS向上
     ②体制とマネジメント
       商品企画本部を中心に、組織横断的な検討チームを設置
       BIガイドラインの強化と一元的ブランド・マネジメントの推進
     
  (2)商品力強化
    本中期経営計画期間中である平成12年度から16年度までの間に、2車種の新規バリエーション追加、4車種のフルモデルチェンジ、提携による新たな商品展開、共同開発構想の実現を図る。
     ①新規バリエーション追加
       レガシィ(新世代エンジン:平成12年5月24日発表)
    新開発6気筒エンジンを搭載したランカスターを追加展開、米欧にも投入
       レガシィ(新コンセプトボディ:平成14年度)
    レガシィをベースとした4ドア乗用ピックアップを北米で生産・市場投入
     ②フルモデルチェンジ
      インプレッサ、フォレスター、レガシィ、プレオをそれぞれ、平成12年から平成16年に
  フルモデルチェンジ
     

 

(3)提携による新たな商品展開
     ①GMからのOEM
  GM製の多人数車等を、SUBARUブランドにて日・米市場などへ投入
     ②GMへのOEM
  SUBARU製品を、GMブランドにて欧州・北米市場へ投入
     ③その他の地域での相互協力
  中東・南米・アジア地域での商品相互補完及び販売協力の推進
 
  (4)共同開発構想
     ①新コンセプト スポーツ・ユーティリティー・ワゴン(SUW)
  SUBARUのドライブコンポーネントを利用したSUWを平成16年度から17年度を
  目処にGMと共同開発
     ②欧州向け小型車
  GM、スズキとの協力で、欧州市場向け小型車を開発
     
  (5)部品共有化構想
     ①ミニカー開発
      スズキとコンポーネント・部品の共有化を図った車種を開発
     
7.販売戦略
  (1)市場別売上計画
   
(単位:万台、%) 
  11年度実績 12年度計画 14年度計画 16年度計画
国内 軽自動車 17.8 17.1 17.4 18.4
登録車 12.0 13.5 15.5 16.4
29.8 30.6 33.0 34.8
海外 北米 18.1 18.5 23.0 29.4
欧州 5.7 5.2 7.3 8.7
その他 4.2 4.5 5.7 7.1
28.1 28.1 35.9 45.2
合計 57.8 58.8 68.9 80.0
 
11年度比
103.4
137.0
116.9
162.6
151.9
167.0
161.1
138.3
    注.当社単独の完成車売上台数と海外生産用部品の売上の合算値
     
  (2)国内
    ブランド戦略の推進、販売・サービスの質的向上とカスタマー・リレーション・マネジメント(CRM)を推進し、CSを高め、販売規模の拡大とグループ収益の向上を図る。
     ①年間販売30万台から36万台体制実現への取り組み
       登録車の拡販を軸とした直販強化と業販・経路販売の再構築
      ◇ GMとの商品相互補完
     ②スバル特約店の販売・サービス体制強化と経営の効率化による収益向上
       部品、サービス部門の設備強化と生産性向上
       中古車・部品・保険・クレジット等の総合営業力強化
     ③特約店の経営効率アップ
       間接業務の効率化(間接員比率26%→20%)
       ワンオペレーション、特約店最適配置の展開
     ④特約店情報ネットワークの再構築(e-GMとの連携)
     
  (3)米国
    海外における最重点市場と捉え、GMとの提携により年間販売24万台体制を確立する。
     ①GMとの商品相互補完
     ②米国南部・中西部等GM販売網の強い地域でのスバル車販売支援
     ③販売金融、インターネット等のGMソフト(GMAC、e-GM)活用
     ④プレミアムブランドに相応しいCSの向上
     
  (4)欧州
    提携を生かした年間販売10万台体制の早期実現
     ①GMとの商品相互補完
     ②欧州統合対応としての特約店グループ化と物流合理化
     ③GM、スズキの欧州生産拠点活用による量の拡大の検討
     
  (5)その他の地域
    その他の地域においても下記施策の推進を図る。
     ①大洋州市場での直営ディーラー展開等による年間販売3万台体制の構築
     ②中東、南米地域における、GMとの商品相互補完・販売協力
     ③中国・台湾を中心としたアジア地域での提携による商品相互補完・販売協力
     ④提携を生かした全世界的な販売金融や物流面における効率化
     
8.開発及び生産体制
    開発プロセスのデジタル化と、生産技術、製造現場のネットワーク化によるコンカレント・エンジニアリング体制を一層推進し、開発と生産の連携を強化する。
  (1)GMとの開発協力
     ①SUBARUの優位技術のGMへの供与とSUBARUブランドの高揚
  乗用4WD、小型CVTのCOE(Center Of Expertise)実現
     ②GMの先進技術の共有
  電気自動車、燃料電池、ハイブリッド、ディーゼル、触媒、ITSなどの先進技術を
  当社に供与し、共同開発することで効率的研究開発を推進
     
  (2)開発体制
     ①商品企画本部、スバル技術本部の機能分担による組織強化
     ②技術者の増員・強化(1,800名→2,000名)
     ③デジタル工試化による開発コストの圧縮と期間の短縮
     
  (3)生産体制:平成16年度SUBARU80万台への生産設備対応
     ①北米生産拠点(SIA)の生産能力向上とエンジン一貫生産化
     ②国内生産拠点(群馬製作所)の再整備による生産能力向上
     ③コンポーネントビジネス拡大に向けたCVTの生産能力向上
   
  工 場 能増台数 増強後能力 設備投資額


車体 矢島工場 + 4,800台/月 31,000台/月  60億円
車体 SIA + 5,500台/月 13,500台/月 180億円
エンジン SIA、大泉工場 +15,000基/月 48,500基/月 250億円
トランスミッション 大泉工場 + 8,800基/月 47,000基/月  90億円
車体 本工場 24,500台/月
エンジン・ミッション 大泉工場 24,500基/月
CVT 大泉工場 + 2,000基/月 17,500基/月  20億円
合 計 600億円
    増強後の年間車体総生産能力 : 69,000台/月×12ヶ月= 828,000台/年
     
9.原価低減
  (1)SCI-TC30活動の推進
     ①直材費
       平成14年度までに15%低減、16年度までに22%低減
       環境対応コストの圧縮
    GM、スズキとの提携による原価低減
      ◇ 商品相互補完にともなう増産効果による原価低減
       GM価格調査による国内部品・材料価格の低減(価格是正)
      ◇ GMの世界購買(WWP)のプロセス活用と共同調達による部品・材料価格低減
      ◇ スズキとの部品共用化
     
     ②経費
       発注管理の一元化による調達方法・プロセス・発生構造の見直し
   (当面、間接材料費、外注加工費、修繕費、運賃・梱包費等10費目を対象)
       e-CommerceやGMの世界購買(WWP)のプロセス活用
     
  (2)調達体制他
     ①環境変化に対応したグローバル調達機能強化
     ②IT活用による調達業務環境の構築
     
10.グループ財務体質の強化
  (1)有利子負債圧縮
     平成12年3月末有利子負債残高4,490億円を平成17年3月末に3,500億円に圧縮する。
     ①GMからの資本の有効利用
   短期的使途:借入金の返済、社債償還、長期的使途:生産設備投資、研究開発投資
     ②プーリングシステムの効率的運用による関係会社の外部借入金圧縮
     
  (2)退職給付会計の対応
     連結440億円、単独330億円の引当不足額を今後5年間で償却
     
  (3)国内特約店の累積損失一掃
     平成12年3月末 195億円を本中期経営計画期間中に解消
     
11.四事業部門
  (1)航空宇宙事業部門
   
  国際的な民需事業拡充と経営のリーン化を推進し、売上高1,000億円を目指し、経営の第2の柱として確立する。
     
  (2)産業機器事業部門
   
  年間販売150万台、売上高500億円を実現し、世界でのシェアビッグ3を目指す。
     
  (3)車両環境事業部門
   
  鉄道車両事業はリーン経営による収益優先に徹するとともに、成長分野として環境、ロボット事業に資源の集中を図る。
     
  (4)バス・ハウス事業部門
   
  バス事業は成立性への分岐点台数を検証し、その実現に集中するとともに、ハウス事業の強化・育成を図る。
     
12.その他
  (1)組織
     ①戦略スタッフ部門強化、機能強化に向けた組織変更等による経営体質の強化
     ②関係会社の戦略的再編成を通じて企業グループとしてのビジネスチャンスを拡大
     
  (2)人事
     ①人的生産性30%向上やグローバル化に向けた施策の推進
     ②業績を重視した処遇制度への改革とストックオプション導入
     
  (3)情報戦略
     ①GMとのシナジー追求による選択と集中の投資
     ②IT化による業務改革を通じた経営の効率化、スピードアップの戦略的展開
     
  (4)環境戦略
     ①ISO14001の全部門での取得等、全社レベルでの推進強化
     ②各事業部門主導で全工場のゼロ・エミッション化を実現
     ③製品の環境性能向上推進と環境関連製品の事業化
   

以上

 

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