事業活動に伴うリスク

SUBARUグループでは、事業活動に伴うリスクを把握し、的確に対応することでその影響を最小化できると考え、重要なリスクを抽出・特定し、その対策を検討しています。
事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりです。
なお、以下はSUBARUグループに関する全てのリスクを列挙したものではありません。

①経済の動向
②為替の変動
③特定事業への依存
④市場評価の変動
⑤特定原材料および部品の購入
⑥知的財産の保護
⑦製品の欠陥
⑧退職給付債務
⑨環境に関する法的規制
⑩災害・戦争・テロ・ストライキなどの影響
⑪国際的な事業活動
⑫情報セキュリティの影響
⑬コンプライアンス、レピュテーション

リスク管理体制の整備の状況

SUBARUでは、各事業の横断的機能を担う経営企画部を中心とした全社共通部門が各部門・カンパニーと密接に連携して、リスク管理の強化を図っています。
さらに、監査部が各部門およびグループ会社の業務執行について計画的に監査を実施しています。加えて、SUBARUでは、内部統制システムの整備に資するため、リスク管理の最も基礎的な部分に位置付けられるコンプライアンスの体制・組織を整え、運用しています。全社的なコンプライアンスの実践を推進するため、コンプライアンス委員会を設置し、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議、決定、情報交換・連絡を行っています。部門・カンパニーごとではコンプライアンス責任者およびコンプライアンス担当者を配置し、コンプライアンスを現場単位できめ細かく実践する体制を組織し、さらに、日頃から役員と従業員を対象とした教育・研修を計画的に実施しており、社内刊行物などを通じて随時、コンプライアンス啓発を行っています。また、SUBARUグループのコンプライアンスの実践を推進するために、グループ会社に対し教育・研修の実施や社内刊行物による情報提供を行うとともに、SUBARU内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)への参加により、実効性を高めています。

また、2018年4月1日付で、SUBARUの抱える法令順守や企業風土改革の課題への取り組み強化を目的として、「正しい会社推進部」および「コンプライアンス室」の新設などを行っています。

クライシスリスク

企業の事業活動に何らかの負(マイナス)の影響を与える不確定要素のことをリスクと捉えますが、このリスクにはさまざまな領域のものがあります。その中でも、とりわけ経営に重大な影響を及ぼすもので、かつ通常の意思決定ルートでは対処困難なほど「緊急性」を求められるものが「クライシスリスク」です。SUBARUでは、このクライシスリスクをさらに自然災害、事故、内部人的要因、外部人的要因、社会的要因(国内・海外)、コンプライアンスリスクに分類し、おのおのの緊急事態発生時に対応したマニュアルを作成しています。そして、このマニュアルをもとに、リスク発生認知後の情報の伝達経路や対策本部の設置など、最適な方法による対応を図っています。

SUBARUの緊急事態対応基本マニュアルと危機管理(防災)ガイドライン

各事業単位でのBCPを策定

さまざまな緊急事態の発生時にも、お客様へのサービスの低下やマーケットシェアの縮小、企業価値の喪失を最小限に抑えることを目的に、SUBARUの事業継続や早期復旧を的確かつ迅速に行うためのBCPを各事業所単位で策定しています。2016年度は大規模地震を想定した本社と事業所連携で緊急対策本部の初動訓練を実施し、2017年度には緊急対応時の初動対応についてマニュアル類の再整備を行いました。今後も訓練などを継続的に実施し、BCPの確認や見直しを行うことで、緊急事態の発生により当社の事業リソース(人的・物的・金的)が損傷を受けた場合には、残存する能力を最大限に活用して、優先される事業の中断を最小限にとどめ、発生前の操業状態への早急な復旧を図ります。また、緊急事態対応の基本方針を定め、事業継続の推進に取り組んでいます。

※BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画)

緊急事態対応の基本方針

  1. 生命・身体の安全を最優先とする。
  2. ステークホルダー(利害関係者)の利益の喪失、および会社の価値の喪失を最小限とする。
  3. 緊急事態においても、常に誠実、公正、透明を基本とする。

情報セキュリティ保護への取り組み

SUBARUグループのCSRを推進するうえでデジタルデータの活用は、持続的発展に必要不可欠となっており、その活用領域も従来の情報システムのみならず、設備、製品、提供する各種サービスなど多岐にわたっています。

これら領域でのデジタルデータを安全に取り扱うことは社会的責任であると認識し、お客様ならびに社会への信頼に応えるためサイバーセキュリティ基本方針を定め、情報セキュリティ保護活動に取り組んでいます。



サイバーセキュリティ基本方針

【目的】

株式会社SUBARUおよびグループ会社各社(以下、SUBARUグループと称す)は、事業活動を行う上で、想定しうる製品、提供サービス、情報資産を脅威から守り、お客様ならびに社会への信頼に応えるためサイバーセキュリティ基本方針を定めます。


【適用範囲】

本基本方針の適用対象者は、当社ならびにSUBARUグループの役員、従業員、協力会社社員等の全員とします。


【取り組み】

  1. SUBARUグループは、法令、規制、規範およびお客様との契約上のセキュリティ要求事項を尊守します。
  2. SUBARUグループは、サイバーセキュリティに対する管理体制、社内規程を整備し運用を行います。
  3. SUBARUグループは、情報資産に応じた情報セキュリティ対策を講じ予防および低滅に努めるとともに、万一、情報セキュリティ事故が発生した際にも、迅速かつ適切に対応し、再発防止に努めます。
  4. SUBARUグループは、情報セキュリティを確保するため、役員および従業員の教育・訓練と意識向上に努めます。
  5. SUBARUグループは、以上の活動を継続的に見直し、改善に努めます。

2018年6月制定

個人情報保護への取り組み

SUBARUグループは、個人情報保護法施行に合わせて社内体制や規程類を整備し、プライバシーポリシーを公表するなどの取り組みを行ってきました。

特に国内SUBARU販売特約店では、お客様の個人情報を直接かつ大量に取り扱うことから、関係会社を含めた全国44の販売特約店それぞれに体制の整備を徹底しています。また、全販売特約店共通の「SUBARU特約店スタッフのための個人情報保護ハンドブック」を作成・展開し、従業員一人ひとりが個人情報保護について正しく理解するよう努めています。

また、2017年5月の改正個人情報保護法の施行に合わせて、規程類の再整備、個人情報保護に関する意思決定方法を見直し、運用を変更しました。その後も個人情報保護のための仕組み、ツールの作成、見直しを進めています。

これに加え欧州拠点では、2018年5月の欧州一般データ保護規則(GDPR)の施行に伴い、体制の構築、規程類の整備、プライバシーポリシーなどの見直しを進めています。

SUBARU特約店スタッフのための個人情報保護ハンドブック

知的財産保護への取り組み

SUBARUは、自社の強みと弱みを把握し、量産ニッチで自社の強みを生かすことに集中することを知財活動のビジョンとして掲げています。こうした考えのもと、以下の3点を基本方針として事業収益に貢献する知的財産活動を推進しています。

知的財産に関する基本方針

  1. オールSUBARUで売り上げを生み出す知的財産を創出し、効果的な知的財産権を配置する
  2. 他者の知的財産権を尊重し、商品開発においてクリアランス確保を徹底する
  3. 知的財産ポートフォリオを適切に管理し、ブランドを保護・強化する
    1. 2017年4月制定

知的財産保護とリスクマネジメント

知的財産部ではSUBARUグループの知的財産権を侵害されないよう保護し、最大限に活用を行っています。また他者の知的財産権を侵害しないよう社内の諸活動を推進しています。


  1. 開発・創作の成果(技術、マーク、ネーミング、デザインなど)を知的財産として取得・管理することにより、技術・ブランドを保護する
  2. 事業に支障を及ぼす問題の有無を網羅的に調査し、予防・解決する
  3. ネット販売の監視・税関での水際対策などによる模倣品の取り締まり
  4. 技術契約における知財のオーナーシップや利活用権の確保

    1. なお、近年増加傾向にあるNPEによる特許訴訟を抑制することを目的に、2016年3月にLicense on Transfer Networkへ加入しました。

      ※Non Practicing Entity:他者が開発した技術の特許を集めて自らは使わず、関連する技術を実施する第三者への権利行使により利益(特許使用料や和解金等)を得ようとする組織や団体。

知的財産推進体制

知的財産管理の啓発活動

知的財産部では、知的財産全般の管理を行うと共に順法行動の定着に向けた啓発活動を定期的に実施しています。


  1. 開発業務に携わる従業員を対象とし、入社年次・職位に応じた階層別教育の実施
  2. 各部門における発明創出・特許出願活動を推進する組織として特許推進員会を設置し、当該委員会を通じた啓発活動の実施
  3. 開発部署における他者の知的財産権の調査・クリアランス確保のためのレビューを推進

    1. また、商品化権を活用したチャリティーバザーの収益金を慈善団体へ継続的に寄付しています。