生物多様性への考え方

SUBARUグループは、事業活動が生物多様性に影響を及ぼす可能性があり、その保全が重要であることを認識し、あらゆる事業活動において生物多様性を含む地球規模の環境課題に取り組むことを、環境行動指針に明文化しています。
推進にあたっては、「生物多様性民間参画ガイドライン」や「経団連生物多様性宣言行動指針とその手引き」などの外部イニシアチブを参考としながら、「生物多様性民間参画パートナーシップ」への参画を通じて、積極的な生物多様性保全のネットワーク構築を図っています。

2014年度からは全事業所を横断するワーキンググループを発足し、事業活動と生物多様性の関係性の把握および潜在リスクの洗い出しを行い、優先して取り組む課題を特定の上、ロードマップを策定し、グループ全体で着実に対応・推進しています。

国内における取り組み

「SUBARUの森」活動

SUBARUは、さまざまな企業活動のうち、「SUBARU環境方針」の「自然との共生」を具体化した、生物多様性の保護に直結する活動「SUBARUの森」活動をスタートさせました。

北海道・美深試験場テストコース内の森林保全整備に着手

SUBARUのスバル研究実験センター美深試験場敷地内に所有している115 ヘクタールの森林において、植林・間伐・自然保護などの整備・保全活動を2017年6月からスタートしました。併せて地元である美深町との連携など、地域社会と連動した森林整備・保全活動の展開を検討。2018年7月には北海道美深町と「森林保全活動等の具体化に関する協定書」を締結し、協定書調印式を行いました。


【「森林保全活動等の具体化に関する協定書」の主な内容】

  1. 地球環境保全を目指した持続的・公益的な森林機能を発揮するため、広域で「グループ森林認証」※1を取得
  2. 適切な森林管理によるCO2 吸収源対策の推進を図るため、国が認証する「J-クレジット制度」※2を活用
  3. 森林保全、緑化推進、木育推進の一環として、同町が毎年開催する植樹祭への協賛
  4. 同町の自然観光資源である松山湿原※3の環境整備を支援
  5. SUBARU所有林の森林施業に伴い生じる未利用間伐材を、木質バイオマスボイラー用燃料の原料として供給
※1
「グループ森林認証」:単一の経営組織ではなく、複数の経営組織がグループを作って認証取得するもの。
※2
「J-クレジット制度」:森林経営や省エネ機器の導入などによる、CO2などの温室効果ガスの排出削減量・吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。創出されたクレジットは、低炭素社会実行計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、さまざまな用途に活用できる。
※3
松山湿原」:北海道自然環境保全地域で、日本の重要湿地500の一つに数えられている標高797mの高層湿原
スバル研究実験センター美深試験場と周辺の森林

群馬県立森林公園「SUBARUふれあいの森 赤城」

SUBARUの自動車生産工場がある群馬県の県立森林公園のネーミングライツ(命名権)を取得しました。これにより2018年4月から5年間「SUBARUふれあいの森 赤城」と称し、今後、周辺の県有林の保全整備支援や施設内での環境イベントの開催や協賛を行っていきます。

森林環境教育の場としても活用

栃木県宇都宮市森林公園「SUBARUの森 宇都宮」

SUBARUの航空宇宙カンパニーがある栃木県宇都宮市の森林公園内にある市有林の一部を「SUBARUの森 宇都宮」と称し、今後宇都宮市と連携し、森の保全整備活動を支援していきます。


関連情報

社会貢献

森林浴や自然散策の場所として最適な公園

希少種の保全活動

埼玉県北本市の東光寺には大正11年に国の天然記念物に指定された、日本五大桜の一つに数えられる石戸蒲ザクラがあります。北本市にある産業機器株式会社では、この後継樹を2003年3月に譲り受け、敷地内で大切に育てています。

毎年春に可憐な花を咲かせる石戸蒲ザクラ

生物多様性に配慮した緑地への取り組み

東京事業所では、北側と東側の敷地の境界部分を、生物多様性簡易評価ツール「いきものプラス®」に則し、武蔵野周辺に自生するムラサキシキブやシラカシなど、生物多様性に配慮した植栽を行いました。この取り組みを通じて、武蔵野の自然豊かな景観づくりにつなげています。

※「いきものプラス®」:大手建設会社8社により共同開発した生物多様性簡易評価ツール。

武蔵野周辺の自然豊かな生物多様性に配慮した緑地

生物多様性への配慮に貢献する花の苗配布

群馬製作所では、スバル地域交流会の活動の一環として、生物多様性に貢献する取り組みを推進しています。

「花配布活動」
スバル地域交流会の会員企業を対象として、購入を希望する企業に年に3回配布しています。2015年9月より生物多様性に貢献する花の苗に変更し、各社にて生物多様性への配慮に貢献する緑化を推進しています。

「小学校花壇コンクール」
太田市、大泉町の小学校を対象として、花壇コンクールを実施しています。花壇づくり用に、2015年9月より生物多様性に貢献する品種の花の苗を小学校へ無償配布しています。

2017年度は16校301人が参加、花檀づくりを通じて花を育てる楽しみや新しい発見など心豊かな体験に役立てていただきたいと考えています。

SUBARU地域交流会

生物多様性に配慮した品種を積載

海外における取り組み

中国における森林保護活動「31の森 星の旅」

Subaru of China Ltd.(SOC)は、2012年末に、国家林業局の中国野生動物保護協会と共同で「スバル森林生態保護プロジェクト」を設立しました。
2013年より中国野生動物保護協会と共同で、中国の31省の自然保護区に31カ所の「SUBARU生態保護森林」を設置しました。2017年までに、5年連続で植林活動や希少動物の保護活動などを行う「31の森 星の旅」イベントを開催、車両や物資の提供も定期的に行ってきました。その結果、計30万人余りの参加をいただくと共に、全国60以上の自然保護区を巡り、総走行距離は6万キロを超えました。現在では、「31の森 星の旅」イベントは、中国で広く認知されています。

中国では、2014年に政府の主導のもと「森林中国公益プラットフォーム」(森林中国)が設立され、国家レベルで自然環境保護と森林生態保護を推進してきました。SOCは、2015年に森林中国とパートナーシップを結び、彼らの生態環境保護活動に協力してきました。その活動が評価され、国連から森林中国と共に「公益感謝状」を授与され、国際的な評価を得ています。2017年9月には、「国連砂漠化対処会議」(UNCCD)の第13回締結国会議(COP13)が内モンゴル自治区オルドス市で開催され、SOCは森林中国の招待により、この会議に参加しました。

今後も、SOCは地域の自然環境と調和した活動を行い、生物多様性保全の取り組みを進めていきます。

SOC「31の森​ 星の旅」

クブチ砂漠で森林中国、国連Save the greenメンバーとの植林活動

Subaru of Indiana Automotive, Inc.(SIA) 事業活動と自然との共生を目指して

Subaru of Indiana Automotive, Inc.(SIA)では、工場敷地内の遊水地や周辺緑地を、地域の野生生物が生息しやすいよう整備し、生態系の保護に取り組んだ結果、野生動物が生息するエリアとして2003年National Wildlife Foundation(NWF)から認定を受けました。これは米国内の自動車工場としては初めての認定となります。
野生のカナダ雁や鷺、ハクトウワシが、工場北側にあるテストコースの周回路内側に設置した水場を、餌場や休息地として利用しており、またレクリエーションセンター裏手の緑地には野生のシカが多く生息するなど、豊かな自然に囲まれた工場を現在も維持しています。

豊かな自然に囲まれたSIA

アメリカにおける公認全米自然動植物生息地の設立支援活動

Subaru of America, Inc.(SOA)は、”Subaru Loves the Earth”を合言葉に、2016年からNWFと協力し、自然動植物の保護活動を行っています。2017年4月現在、全米のSUBARUディーラーのうち412店がNWFとパートナーシップを結び、地元の小学校に「公認全米自然動植物生息地」を設立するための活動に協力しています。参加ディーラーは、小学校にNWF指定の餌箱、鳥の巣箱や水浴び所、有機土、じょうろ、シャベルなどのキット一式を寄贈し、活動を支援してきました。その結果、2017年4月までに、421の「公認全米自然動植物生息地」が設立されました。

この活動において特に注目されるのが、オオカバマダラです。オオカバマダラは主に北米に生息する蝶の一種ですが、近年、生息地の消失により大幅に個体数が減少しています。NWFの保護プログラム”Butterfly Heroes Program”に協力して、SUBARUは40万羽のオオカバマダラの保護のために10万個の飼育キットを提供しました。

また、啓発活動の一環として、これらの活動はNWFと共同でディーラーからお客様へも伝えられ、自然動植物の保護に関心を持っていただくきっかけとなっています。

オオカバマダラ保護用飼育キット