循環型社会への考え方

SUBARUグループにとって、循環型社会の構築は、製造業を営む企業として深く関わりのある重要なテーマと捉えています。
製品ライフサイクルを考慮し、自動車から自動車へ可能な限り100%リサイクルすること、国内外生産工場の埋め立てゼロを継続するとともに、より高次元のリサイクルを目指すことなどを通じて循環型社会の構築を目指しています。
具体的には、グループ全体の環境行動の指針である「環境ボランタリープラン」の1テーマに「資源循環」を掲げ、それに基づいた環境保全自主取り組み計画を着実に実行していきます。

自動車リサイクルの流れ

自動車リサイクル法では、自動車が使用済みとなった場合に、シュレッダーダスト、エアバッグ類のリサイクルとフロン類の処理が行われます。この法律により、日本では使用済み自動車のほとんどが適切に処理されており、ASRリサイクル率は97.8%となります。(プレスリリース参照)
詳細は、自動車リサイクルをご覧ください。

リサイクル配慮設計の推進

当社では、限りある資源を有効に活用していくために、リサイクルを考慮したクルマづくりを推進しています。

環境負荷物質の低減

当社では自動車の環境負荷低減にも積極的に取り組んでいます。
開発車における日本自動車工業会の削減目標を達成すると共に、鉛・水銀のさらなる削減や、臭素系難燃剤等の環境負荷物質の代替を進めています。


削減目標/日本自動車工業会の自主行動計画

削減物質 目標(実施時期) 削減内容
2006年1月以降 1996年比、1台あたりの使用量1/10以下
水銀 2005年1月以降 一部(ディスチャージヘッドライト、液晶パネルなどごく微量に含有)を除き、使用禁止
カドミウム 2007年1月以降 使用禁止
六価クロム 2008年1月以降 使用禁止

車室内VOCの低減

当社では、人体の鼻、のどなどへの刺激の原因とされるホルムアルデヒド、トルエン等の揮発性有機化合物を低減するために、車室内の部材や接着剤の見直しに取り組んでいます。

「レガシィ」「レヴォーグ」「インプレッサ」「フォレスター」「エクシーガ」「BRZ」は、厚生労働省が定めた指定13物質について、室内濃度指針値を下回るレベルに低減し、日本自動車工業会自主目標を達成しています。
今後もVOC低減を進め、さらなる車室内環境の快適化に努めていきます。

自主目標:日本自動車工業会が発表した2007年度以降の新型乗用車(国内生産、国内販売)に対する「車室内のVOC低減に対する自主取り組み」にて、厚生労働省が定めた13物質について、室内濃度を指針値以下にするというもの。

使用済み自動車(ELV)の処理

2005年に施行された自動車リサイクル法では、自動車メーカーは「自動車破砕残さ(ASR)」「フロン類」「エアバッグ類」の全量引き取り、適正処理が求められています。

2016年度は「ASR」の再資源化率が97.8%となり、2016年度法定基準の70%を既に達成しています。あわせて2011年5月に達成した埋立て処分ゼロの月間記録を更新し続けています。
またエアバッグ類についても法定基準の85%を上回る93.6%を達成、フロン類についても引き取った全量を適正に処理しました。

自動車リサイクル法に基づく再資源化等の最新の実績はこちらをご覧ください。

生産における取り組み

自動車製造における主な投資資源

当社は、環境への取り組みを効果的、効率的に推進するため、事業活動におけるインプット・アウトプットを把握し、エネルギー・資源消費量と環境負荷の全体像を把握しています。

そして、製品・サービスを通じて環境と調和した持続可能な社会を実現するため、開発、設計から使用・廃棄にいたるまで製品のライフサイクルにわたる環境影響に配慮し、包括的に環境負荷低減に努めています。

自動車にかかわる当社の環境負荷全体像【2016年度】

注)当社の自動車製造、販売等に関わる主な環境負荷を記載しました。これとは別に、LCAやScope3の算定を行っています。

工場における廃棄物削減の取り組み

国内外の生産工場において、2004年度から廃棄物のゼロエミッションを継続達成しています。

2016年度全事業所の廃棄物発生量と処理の概要

なお、外部中間処理後の埋立は発生していません。



主な廃棄物と再資源化方法

主な廃棄物 主な再資源化方法
排水処理場汚泥 セメント原料
塗装カス 製鉄用還元剤
廃プラ RPF(固形燃料など)
紙くず 再生紙・RPFなど

物流における取り組み

梱包資材の再利用化

SUBARU車のCKD部品の梱包・輸送を行っている株式会社スバルロジスティクスでは、梱包資材の再利用化を柱に、環境負荷低減活動に取り組んでいます。
2016年度のリユース梱包資材の取扱量は、652.2トンで前年比19%増となりました。この要因は、米国にて生産される車種にインプレッサが追加されたことと、レガシィの増産に伴うものです。

また、リユース梱包資材の新規購入割合は15.3%で、前年比1.2ポイント減となりました。新規購入割合低下の要因は、車種間での資材共用化と、仕損品の低減によるものです。
今後も梱包資材の再利用化を拡大して、環境負荷低減に取り組んでいきます。

CKD(Complete Knock Down)完全現地組み立て

キャリパー用樹脂トレイ

ドライブシャフト用発泡材

販売における取り組み

国内の販売特約店のゼロエミッション

SUBARU販売特約店では、環境保護のため、事業活動において排出される廃棄物の適正処理活動を2012年4月から強化しています。
従来の処理方法の見直しはもとより、再資源化を目的として各産業体や企業との連携・協力のもと、ゼロエミッション活動を展開し、国内での資源循環を目指しています。活動内容は、使用済み鉛バッテリー・廃オイル・使用済みタイヤ等、多岐に渡り展開中です。
これらの結果、2016年度には使用済鉛バッテリー回収数108,231個(鉛資源1,348トン)、使用済オイル5,290キロリットル、使用済タイヤ197,902本を回収し再資源化しました。
ステークホルダーに一番近い販売特約店のゼロエミッション活動は、より身近な環境保全活動であると共に、企業責任の明確化と資源の再資源化による有効活用および適正処理を推進し、商品に加え、安全・安心な環境が提供できるものと考えています。

廃油の再資源化

全国のSUBARU販売店でオイル交換時に発生する廃油は、当社が構築したゼロエミッションスキームにより、再生重油として再資源化されています。山形県の園芸農家では、この再生重油をハウス暖房用燃料として利用し、毎年きれいなポインセチアやシクラメンを育てています。このシクラメンを2016年12月に開催された当社のイベントに来場された皆様にご紹介しました。


使用済タイヤの再資源化

全国のSUBARU販売店にて交換・回収したタイヤを破砕してゴムチップ化し、発電所、製紙会社(パルプ)、製鉄所などの燃料に再利用しています。この様なサーマルリサイクルの他に、舗装材の一部資源として再利用する取組みを始めました。これは、使用済タイヤをゴムチップ化したものをアスファルトに混ぜたり、アスファルトの表層に敷設したりするもので、駐車場や児童向け広場、競技場、病院・老人ホームの歩道など目的に応じてゴムチップの配合を変えて活用することができます。廃タイヤの表面部分だけでなく、ワイヤーやゴム材などに分けながらタイヤを細分化しゴム部分のすべてをチップ化し舗装材としてリサイクルする取組みは、自動車メーカーとして初めての取り組みです。

従業員向け駐車場
ステラタウン アニマル広場

オフィスにおける取り組み

環境に配慮した施設解体~国内初の新工法で環境負荷を大幅低減~

2016年7月から2017年3月にかけて行われた、当社の群馬製作所西本館の建て替えに伴う解体工事では、工事を担当した建設会社の協力により、周辺環境への負荷を最小限に抑えた国内初の新工法を採用しました。
この工法により、解体時の振動はほぼゼロとなり、敷地の境界まで伝わる騒音は従来の3/4程度に低減されました。また、粉じん量は従来工法の10%以下に抑えることができました。

海外における取り組み

国立公園での埋立ゼロに向けた共同事業

SOAでは米国SUBARU生産拠点SIAの埋立ゼロの知見を生かし、デナリ、グランドティトン、ヨセミテの3つの国立公園から排出され埋め立てられるゴミの削減を目標とし、お取引先企業様、保全協会、国立公園局と共同事業を進めています。なお、この取り組みは将来的に米国内の全国立公園で適用できる仕組みとすることを目指しています。

SOAが設置したグランドティトン国立公園内のリサイクルコンテナ
2016年度はリサイクル率が2%向上