「安全」というDNA

航空機事業をルーツに持つSUBARUグループは、クルマの最も重要な基本性能は「安全」にあると考え、半世紀以上も前の「スバル360」の時代から現在にいたるまで、“ALL-AROUND SAFETY”の思想のもとに安全性能を最優先したクルマづくりを続けています。

SINCE 1917
パイロットを安全に

航空機開発から継承される「安全」というDNA。

SUBARUの安全開発の根底には、航空機開発のDNAが息づいています。万が一墜落したら命に関わる航空機の開発においては、あらゆる非常事態を想定して設計する必要があり、基本構造のなかに危険な状況に陥らないための工夫や対策が施されています。また、パイロットが全方位を直接見渡すことのできる良好な視界の確保も小型航空機に不可欠の安全性能の一つです。こうした安全思想は、クルマづくりにも受け継がれ、「スバル360」の時代から、SUBARUのクルマはいずれも直接視界の確保をはじめとする安全性能を重視して開発されてきました。

SINCE 1960
ドライバーを安全に

時代に先駆けて
「全方位安全」の思想に基づく衝突安全ボディを開発。

1958年に発売され、高度成長期のクルマの普及拡大に重要な役割を果たした「スバル360」。この時代から、SUBARUは、あらゆる方向からの衝突に対して効果的に衝撃を吸収し、高い強度を持つキャビンで乗員を守る「全方位安全」の思想のもと、衝突安全ボディの開発に取り組んできました。
当時は「安全」がまだクルマの価値として重要視されておらず、衝突実験用のダミー人形もありませんでしたが、SUBARUの開発陣は、クルマのボディ構造や人体への影響について独自に研究を進め、試行錯誤しながら時代の一歩先を行く優れた衝突安全性を追求してきたのです。

SINCE 1970
走る・曲がる・止まるを安全に

「水平対向エンジン」「AWD」、
走行安全性を高める独自技術を開発。

走る・曲がる・止まるという基本性能は、クルマの構造によって変わってきます。とりわけ大きな影響をおよぼすのが重心の位置と駆動方式です。重心が低いほどコーナーを安定して曲がることができ、四輪すべてにエンジンの力を伝える駆動方式の方が常に安定した走行性能が得られます。こうした視点のもと、SUBARUでは1966年に「水平対向エンジン」を縦置きにしたFF車「スバル1000」を、1972年には四輪駆動車「レオーネ4WD」を発売。以来、これらの独自技術に一層磨きをかけながら、安全で安定した走行性能を追求し続けています。

IN THE 1980s & 1990s
ドライバーと同乗者を安全に

フラッグシップ「レガシィ」が登場。
運転支援システムの開発に着手。

1989年に発売されたフラッグシップモデル「レガシィ」は、同年1月、10万キロ連続走行の世界最速記録を更新するなど、安定した走行性能と耐久性を実証しました。また、この頃、ステレオカメラを駆使した運転支援システムの開発をスタートさせ、1999年にアイサイトの前身となる「ADA」を商品化しました。

IN THE 2000s & 2010s
全ての人を安全に

「アイサイト」を商品化。最新の先進安全装備「歩行者保護エアバッグ」と
「アイサイト・ツーリングアシスト」を全車に標準装備

2008年、ステレオカメラで常に前方を監視し、警報やプリクラッシュブレーキによって被害低減を図る「アイサイト」を商品化しました。
2017年には新機能「ツーリングアシスト」を搭載し、「車線中央維持」の作動領域を従来の「60km/h以上」から「0km/h以上」へと拡大しました。
さらに、「先行車追従操舵」を追加し、「全車速域追従機能付クルーズコントロール」と組み合わせることで、高速道路でのアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動制御して、ドライバーをアシストしています。
2018年に発売した新型「フォレスター」では、SUBARU初となる乗員の認識技術「ドライバーモニタリングシステム」を採用。マルチファンクションディスプレイのバイザー部に設置した専用カメラがドライバーをモニタリングし、安全な走行をサポートします。
ドライバーの居眠りを推定した場合は、メーターやマルチファンクションディスプレイへの警告表示と警報音で、ドライバーと同乗者に注意喚起します。わき見を推定した場合には、メーターへの警告表示と警報音でドライバーに注意喚起を行い、安全な走行をサポートします。
また、最新の先進安全装備「歩行者保護エアバッグ」と「アイサイト・ツーリングアシスト」を全車に標準装備しました。


「アイサイト・ツーリングアシスト」は、全車速追従機能付クルーズコントロールに加え、車線中央維持機能と先行車追従操舵機能をフォレスターとして初めて採用しています。これにより、高速道路の0~120km/hの全車速域で、ハンドル、アクセル、ブレーキを自動制御して運転を支援。自動車専用道路での疲労を大幅に低減します。
また、最新の先進安全装備「歩行者保護エアバッグ」と「アイサイト・ツーリングアシスト」を全車に標準装備しました。

乗る人全員が安心して愉しむことができうるクルマを目指し、緊急時のみならずあらゆるシーンにおいて安全で愉しいドライブを提供する、SUBARUの総合安全の考え方のもと、クラストップの安全性能を実現しました。

2019年のニューヨーク国際オートショーで世界初公開した新型「アウトバック」(米国仕様)でも、SUBARUの総合安全の考え方のもと、安全装備を充実させています。「アイサイト・ツーリングアシスト」「ドライバーモニタリングシステム」を採用し、アクティブライフを支えるパートナーとして、安心感をさらに高めています。
2016年より導入を開始した新プラットフォーム“スバルグローバルプラットフォーム”は、「車体・シャーシーの剛性向上」に加え、「フレーム構造の最適化」「荷重伝達経路の多重化」「高強度材の採用拡大」などによって車体強度を飛躍的に高め、衝突時のエネルギー吸収効率を従来に比べ約40%向上させました。
2016年に市場導入したインプレッサを皮切りに、2017年にSUBARU XV、2018年に新型「フォレスター」および新型「アウトバック」(2019年秋より北米市場で発売予定)にも採用し、車種拡大を図っています。

INTO THE FUTURE
より安全な社会の実現に向けて

「人の命を守る」ことにこだわり、2030年に死亡交通事故ゼロ

SUBARUは、自動化ありきではなく、“人が得意なタスクはそれを尊重し、人が苦手なタスクをクルマが補うことで安全に移動する”という考えのもと、運転支援技術を磨き上げると共に、さらに衝突安全性能の向上を図ります。
従来の「0次安全」「走行安全」「予防安全」「衝突安全」に、「つながる安全」を加えた「安全5分野」を連携させることで、2030年に死亡交通事故ゼロを目指します。
また、ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems)の進化により、高速域や広角域での衝突回避や減速が可能になり、さらに事故を回避したり、軽減することができることが予測されています。
一方で「対向車のはみ出し」や「歩行者、動物などの飛び出し」に代表される「もらい事故」を主因に現状のままでは起こっている死亡事故の約3割程度が残るという課題も見えています。これに対しても安全5分野全ての水準を向上させるべく技術開発を進めており、引き続き2030年の死亡交通事故ゼロを目指していきます。

安全なクルマづくりの考え方

SUBARUは、クルマを単なる移動手段ではなく、人の想いを受け止め、それに応える「人生を豊かにするパートナー」であると考えています。
そして、お客様一人ひとりに「安心と愉しさ」を感じていただくために、航空機事業をルーツに持つSUBARUグループとして、「人の命を守る」ことにこだわり、半世紀以上前から安全性能を最優先したクルマづくりを続けてきました。
あらゆる視点からクルマの安全性能を追求し、「乗る人すべてに、世界最高水準の安心と安全を」というSUBARUの「総合安全思想」のもと、「0次安全」「走行安全」「予防安全」「衝突安全」の4つの軸を持って、独自の安全技術を磨いています。
2018年7月発表した中期経営ビジョン「STEP」の中では、安心・安全への取り組みとして、「『人の命を守る』ことにこだわり、2030年に死亡交通事故ゼロを目指す」ことを表明し、死亡交通事故ゼロを実現できるクルマの開発を進めています。

※SUBARU乗車中の死亡事故およびSUBARUとの衝突による歩行者・自転車等の死亡事故をゼロに

0次安全の思想

クルマの安全技術は様々な面で進化を続けています。しかし、最も理想的なのは、危険に遭遇しないこと。その基本となるのは、ドライバーが正しい判断と操作を行えることにあります。

「0次安全」とは、クルマの形やインターフェイスといった初期的・基本的な設計を工夫することで安全性を高めようという考え方です。ドライバーが運転以外のことに気を遣うことなく、安心・集中して運転できるクルマを実現するために、SUBARUでは視界設計をはじめ、操作パネルやシートのデザインなど細部にまでこだわっています。


関連情報

SUBARUのクルマづくり > テクノロジー : SAFETY 0次安全

アクティブセーフティの思想

「アクティブセーフティ」とは、起こりうる事故を想定し事故を未然に防ぐという考え方のことを指します。万一の事故に遭遇した時に安全に回避するためには、様々な天候や路面状況でも普段と変わらない安定した走りができることが大切です。

SUBARUでは、「走りを極めると安全になる」という考えのもと、「水平対向エンジン」や「シンメトリカルAWD」という優れた基本性能をベースに、どのような環境・天候においてもお客様が安心して運転できる車両性能を磨いています。


関連情報

SUBARUのクルマづくり > テクノロジー : SAFETY 走行安全

水平対向エンジン
シンメトリカルAWD

プリクラッシュセーフティの思想

「プリクラッシュセーフティ」とは、ドライバーの運転操作をサポートし、危険を予測することで衝突の被害を軽減する考え方のことを指します。

SUBARUでは、この「プリクラッシュセーフティ」の考え方をいち早く取り入れ、開発を進めてきました。ステレオカメラを用いて前方の状況を判断し、エンジン・トランスミッション・ブレーキと連携を図ることで、危険を回避するアイサイトは先進の運転支援システムとして高い評価を得ています。現在は最新のアイサイト(ver.3)をレヴォーグ、WRX、レガシィ、インプレッサ、SUBARU XV、フォレスターに搭載しています。


関連情報

SUBARUのクルマづくり > テクノロジー : SAFETY 予防安全

パッシブセーフティの思想

「パッシブセーフティ」とは、万一の事故において被害を最小限に抑える衝突安全技術の考え方のことを指します。SUBARUは、クルマのすべての要素で安全性を考慮に入れた開発を進めてきました。独自の衝突安全ボディ「新環状力骨構造ボディ」や、乗員に衝撃を与えないためのエンジンレイアウトなど、乗員を保護することはもちろん、歩行者との衝突も視野に入れたSUBARUの衝突安全性能は、日本だけでなく世界中の衝突安全評価において高い評価を得ています。

さらに新世代プラットフォーム“スバルグローバルプラットフォーム”では衝突時のエネルギー吸収量を従来に比べ1.4倍に増やすなど、さらなるパッシブセーフティ性能の向上を実現しています。

この“スバルグローバルプラットフォーム”は2016年に市場導入したインプレッサを皮切りに、2018年に新型フォレスターにも採用し、車種拡大を図っています。


関連情報

SUBARUのクルマづくり > テクノロジー : SAFETY 衝突安全

フォレスターのJNCAPオフセット前突試験画像
提供:自動車事故対策機構

※JNCAP:国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が、自動車の安全性能を試験・評価する自動車アセスメント(Japan New Car Assessment Program)。

2018年度に実施した自動車アセスメント

SUBARUは、日本のJNCAP、米国のIIHS※1、欧州のEuroNCAP※2、豪州のANCAP※3など国内外の公的機関による安全性能試験・評価を受けており、その多くが最高ランクの評価を獲得しています。

2018年度は、JNCAPの衝突安全性能評価においてフォレスターが、ファイブスター賞と共に最高得点を獲得し、衝突安全性能評価大賞を受賞しました。また、予防安全性能評価においてフォレスター、インプレッサ、SUBARU XVが最高評価の「予防安全性能評価(ASV+++)」を獲得しました。


※1
米国道路安全保険協会(The Insurance Institute for Highway Safety)。
※2
欧州で行われている自動車の安全情報公開プログラム(European New Car Assessment Programme)。
※3
豪州、ニュージーランドの交通関連当局などで構成された独立機関が1993年より実施している安全性能評価(The Australasian New Car Assessment Program)。

2018年度の受賞実績

対象車 評価機関 評価
フォレスター、インプレッサ、SUBARU XV
日本 JNCAP
フォレスター
衝突安全性能評価:5★
衝突安全性能評価大賞
予防安全性能評価:ASV+++

インプレッサ、SUBARU XV
予防安全性能評価:ASV+++
レガシィ、アウトバック、インプレッサ、Crosstrek、フォレスター、WRX、Ascentの各アイサイトと特定のヘッドライトの装備車
米国 IIHS
2019TSP+賞
フォレスター
豪州 ANCAP
2019年評価5★

※IIHSが行う自動車の安全情報公開で、オフセット前突試験、スモールオーバーラップ前突試験(運転席側)、側突試験、後突(鞭打ち)試験、ルーフ強度試験のすべての試験結果がGood評価で、助手席側スモールオーバーラップ前突試験とヘッドライト評価がAcceptable以上、衝突回避評価の試験結果がAdvanced評価以上の条件を満たす自動車にトップセーフティピック(TSP)賞、さらにこれらの条件に加え、助手席側スモールオーバーラップ前突試験がGood評価、ヘッドライト評価がGood評価の自動車にトップセーフティピックプラス(TSP+)賞が与えられる。

2030年に死亡交通事故ゼロに向けて

SUBARUは、2010年度から2014年度に日本国内で販売したSUBARU車の人身事故件数について調査した結果、運転支援システムアイサイト(ver.2)搭載車は非搭載車に対し、1万台あたり件数で、車両同士の追突事故では約8割減、対歩行者事故では約5割減、調査対象全体では約6割減であることが分かりました。

※本調査はSUBARUが、公益財団法人交通事故総合分析センター(ITARDA/Institute for Traffic Accident Research and Data Analysis)のデータをもとに独自算出したもので、2010年度から2014年度に日本国内で販売したSUBARU車のうち、アイサイト(ver.2)搭載可能モデル(アイサイト(ver.2)搭載車246,139台、非搭載車48,085台)の人身事故件数をその発生状況ごとに分類したものです。

アイサイトfor2030