基本的な考え方・方針

2017年度に判明したSUBARUにおける完成検査業務に関する一連の不適切事案が発生した原因・背景を踏まえ、真に「正しい会社」に生まれ変わるために、SUBARUはコンプライアンスの実践を経営の最重要課題の一つと位置付けています。そして、全社的なコンプライアンスの徹底がSUBARUの経営の基盤を成すことを強く認識し、企業活動上求められるあらゆる法令・社内諸規程等の遵守はもとより、社会一般の倫理、常識および規範に則した公明かつ公正な企業活動を徹底して遂行することを従業員一人ひとりに浸透させ、お客様・関係者をはじめとするSUBARUを取り巻くステークホルダーの皆様からの信頼回復に努めてまいります。

企業行動規範と行動ガイドライン

SUBARUはコンプライアンス重視の企業活動を実践するための遵守基準として、「企業行動規範」と「行動ガイドライン」を定めています。2017年度に、グループコンプライアンスの一層の推進を図るべく「行動ガイドライン」の内容を改訂し、SUBARUグループの全従業員が共通して所持している「コンプライアンスマニュアル」で詳細に解説し、日常の行動の中での徹底を図っています。

コンプライアンスマニュアル

企業行動規範とは?

SUBARUの「企業理念」を踏まえ、お客様・お取引先様・株主様・社会などの各ステークホルダー(利害関係者)に対して、全ての役員および従業員が遵守すべき基本指針について定めたものです。

行動ガイドラインとは?

「企業行動規範」で示した基本指針を、全ての役員および従業員が日常の事業活動の中で実践するための行動の基準を具体的に定めたものです。


企業行動規範

  1. 私たちは、環境と安全に十分配慮して行動するとともに、創造的な商品とサービスを開発、提供します。
  2. 私たちは、一人ひとりの人権と個性を尊重します。
  3. 私たちは、社会との調和を図り、豊かな社会づくりに貢献します。
  4. 私たちは、社会的規範を遵守し、公明かつ公正に行動します。
  5. 私たちは、国際的な視野に立ち、国際社会との調和を図るよう努めます。

コンプライアンス規程

SUBARUはコンプライアンスに関する体制・組織および運営方法を定めた基本規程として、2001年に「コンプライアンス規程」を取締役会の承認を経て制定しました。2017年度は、制定以降の運用状況の確認・見直し、規程と実態との乖離の確認などを行い、それらを反映する形で、コンプライアンス委員会の審議、取締役会の承認を経て、同規程の改訂を行いました。

コンプライアンス体制・組織と運営

コンプライアンスを推進する全社的な委員会組織として「コンプライアンス委員会」を設置し、重要なコンプライアンス事項に関する審議・協議・決定、情報交換などを行っています。また、各部門はそれぞれコンプライアンス推進のための実践計画(コンプライアンス・プログラム)を毎年度策定し、継続的・計画的な自主活動を進めています。なお、SUBARUにおける完成検査業務に関する一連の不適切事案の判明を契機として、2018年度からは取締役会長である吉永泰之(※6月22日までは代表取締役社長)がコンプライアンス委員長に就任し、コンプライアンスに関する取り組みを抜本的に見直し、実行しています。

コンプライアンス室の設置

2017年度に判明したSUBARUにおける完成検査業務に関する一連の不適切事案に対する深い反省に基づき、同じ過ちを繰り返さないために、SUBARUは2018年度より、全社的な法令遵守・コンプライアンス重視の取り組み強化の一環として「コンプライアンス室」を独立した組織として新設しました。コンプライアンス室は、コンプライアンス委員会の事務局として、SUBARUグループのコンプライアンス推進の実働組織として、主に以下の業務を行っています。


  • SUBARUグループ全体のコンプライアンス推進活動の企画・立案・実践
  • コンプライアンス研修・教育・社内啓発活動の実施および風通しの良い職場の基礎となるSUBARUグループの内部通報制度(「コンプライアンス・ホットライン」の運営)

コンプライアンス・ホットライン制度

SUBARUグループなどで働く従業員や派遣社員は、グループ内のコンプライアンスに関する問題を発見した場合、上司を通じて解決する方法の他に、「コンプライアンス・ホットライン」を利用して「ホットライン・デスク」に相談することができます。

「ホットライン・デスク」は、当社内に設置されており、規則に基づいて任命された従業員が、郵送・電話・Eメールによる通報を直接受け付け、事実調査や対応に当たります。通報者の所属・氏名は、通報者の同意がない限り厳格に秘匿され、通報したことにより不利益を受けることがないよう十分配慮されます。
2008年4月から、この制度に社外窓口として外部専門事業者による通報受付窓口を追加し、受付時間の拡大と通報者の氏名・所属の秘匿性強化を図るなど、さらに使いやすい制度とするよう努めています。
2017年度に「コンプライアンス・ホットライン」に寄せられた相談件数は163件で、その内訳は表の通りです。これらの相談に対しては、SUBARU法務部長(※2018年度からは所管変更によりコンプライアンス室長)を中心に事実関係を調査の上、迅速な問題解決に努めています。また、適宜経営層やコンプライアンス委員会に報告し、再発防止に向けた取り組みも行っています。

なお、同制度の周知を図るため、制度の仕組みや相談窓口の連絡先について記載したカードをSUBARUグループの従業員などに配布する他、各職場にはポスターを掲示しています。外部専門事業者による窓口機能については、ポスターに説明を織り込む他、社内イントラネットの画面上に掲載しています。

コンプライアンス・ホットラインの相談内容の内訳
項目 件数
職場環境 10件
労務・労働関係 49件
人間関係・ハラスメント 58件
コンプライアンス・業務違反・不正 46件

コンプライアンス・ホットライン(相談・解決の流れ)

コンプライアンス・ホットラインカード

コンプライアンス活動実績

コンプライアンス研修

コンプライアンスの徹底には、グループ全体で歩調を合わせて取り組むことが必要であるという考えのもと、全グループ会社の従業員を対象とするコンプライアンス研修・実務法務研修を実施しています。この研修はSUBARUの法務部、コンプライアンス室(2018年4月新設)や人事・教育部門が主催しています。また、各部門・グループ会社においては、実務計画(コンプライアンス・プログラム)に独自の教育計画を盛り込み、SUBARU法務部員などを講師とする業務上重要な法令の勉強会やコンプライアンス啓発研修を実施することで補完しています。
2017年度は、法務部が主催・関与したこれらの研修に、約4,500人が参加しました。

またコンプライアンスの日々実践を推進するため、SUBARUのみならず、国内SUBARU販売特約店他、グループ会社に特化したものも含め、さまざまな支援ツールを作成・提供しています。加えて、緊急度の高い情報については「コンプライアンス情報」をタイムリーに配信し、グループ全体の注意喚起に取り組んでいます。2018年度は、SUBARUおよびグループ会社管理者を対象に「規範意識強化教育」を実施し、SUBARUにおける完成検査業務に関する一連の不適切事案およびその原因背景を共有し、各部門において同種同様の不適切事案を発生させない取り組みの促進を実施しており、今後、法令法規リスクの高い部署から優先し、業務規定を再整備するとともに、コンプライアンス研修の受講対象者を拡大して継続的に本教育を実施していく計画です。また、コンプライアンスマニュアルのエッセンシャル版を全従業員へ配布しました。

コンプライアンス研修の様子(本社)
コンプライアンスマニュアル エッセンシャル版

贈収賄防止の取り組み

SUBARUは腐敗防止に向けた贈賄防止ガイドライン(日本語・英語)を作成し、国内外の関係会社を含めグループ全体に展開しています。贈収賄防止や公正な取引の徹底については、国内外のグループ会社向けコンプライアンスマニュアルに記載しています。

また、中国特有の社会事情を考慮した中国版贈賄防止ガイドライン(中文訳付)を制定し、中国子会社に展開し、当該各社で規程化しています。