若手エンジニアをけん引する、エンジン開発のリーダー

若手エンジニアをけん引する、
エンジン開発のリーダー

車両環境開発部│花沢 雅史

記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています

スーパー耐久に挑むSUBARUの技術者たち。 今回はスーパー耐久マシンのエンジン開発を統括するリーダー、車両環境開発部の花沢 雅史(はなざわ まさふみ)さんにインタビューしました。

若手エンジニアをけん引する立場にある花沢さんですが、チームの雰囲気はいかがですか?

これまで一緒に仕事をしたことも、ましてや会ったことすらない人たち同士が集まって、1つの目標に向かって行動するのがこの活動です。 スーパー耐久という環境がハブとなり、仲間意識をグッと引き上げることで絆ができ、お互いに「助けて!」と気軽に言い合える雰囲気になってきたのが非常にイイですね。 これは私がスバルドライビングアカデミー(以下、SDA)に参加していた時にも、同じような良さを感じていました。

SDAとはどのような取り組みなのでしょうか?

SDAは「乗って、感じて、考えて、物理にする」というSUBARUのエンジニアに求められる能力を、より高い次元に引き上げるための育成プログラムの1つです。 SUBARUでは開発したクルマに乗って評価する専任の「テストドライバー」という職種はなく、開発段階におけるクルマの評価はすべて「エンジニア」が行っています。 SDAに参加するメンバーは、東京事業所・群馬製作所・SKC(スバル研究実験センター)と普段働く場所が異なる者同士が集まっており、もちろん通常業務の内容も各々まったく違います。 そのようなメンバーの中で一緒に同じトレーニングメニューをこなしていくので、自然と仲間意識ができます。 ですので、分からないことは気軽に質問できる環境があることを魅力に感じていました。
また私は運転が好きで、クルマも大好きです。 運転スキルを磨くことを通じて、主担当のエンジンだけでなく、車両全体を高度に評価できるようになりたいという想いを元々持っていたので、そのような想いが叶えられたというのは非常にうれしかったですね。

SDAに似た要素を、このスーパー耐久活動も持っているということなんでしょうか?

そうなんです。 SDAに参加していた人は自然な流れでスーパー耐久に参加していて、私自身そうです。 この活動では、自身の担当業務・専門領域を越えて「クルマまるごと1台を見ることができるエンジニア」を育てることを大切にしており、それはまさにSUBARUらしい考え方だと思っています。

エンジニアのレベル・質が変わっていくわけですね。

この先クルマの電動化がさらに進んでいったとしても、「乗って、感じて、考えて、物理にする」という、SUBARUのエンジニアとして必要な能力は変わらないと考えています。 守備範囲の広いエンジニアであればそういったPDCAを1人でも回せるということになるので、これがSUBARUらしいクルマを生み出す要素の1つだと思います。 また、そうした成長ができることがSUBARUで働く魅力だと感じています。

花沢 雅史

花沢 雅史(はなざわ まさふみ)

2006年入社。
大学院では機械工学を学び、中でも熱流体に関する研究を専攻。
入社後から一貫してエンジン性能評価・実験業務を担当。
出力・排ガス・燃費・故障診断システム(OBD)といった、エンジンに求められる各種性能すべての開発経験を有する。
2年半にわたる北米駐在の後、現在ではOBDの制御品質・法規適合に関する業務を行う。

自身の経験も交えて、熱く語ってくれた花沢さんでした。 レースを通じて切磋琢磨を続けるSUBARUのエンジニアたちの挑戦、次回のコラムもぜひご期待ください。

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